開演時刻を迎えると、青のライトに照らされたステージにINIが登場し、「M」のリード曲「Password」でイベントの幕を開く。ドアにノックするかのような振付でスタートするこの楽曲がパワフルにパフォーマンスされたのち、間髪を入れずに「Shooting Star」のイントロが流れ出す。この楽曲は「M」に収録されているヒップホップナンバーで、今回のショーケースで初めて披露されたこともあり、パフォーマンス中はMINI(INIファンの呼称)のペンライトがひときわ大きく揺れていた。
「ひさしぶり!」「みんな盛り上がってますか?」と声を弾ませ、客席と配信で視聴するMINIに向けて語りかけたメンバーたち。初披露された「Shooting Star」にちなんだ、「会いたかったです!流れ星にお願いしたから、会えました」という田島将吾の挨拶を皮切りに「MINIの流れ星になりたい松田迅です!」「皆さんの心を射抜く木村柾哉です!」と自己紹介タイムがスタートした。ここでは、今日1日で2回髪を切ったという佐野雄大が「今日髪切りました! ということで、今日楽しんでいきましょう」と報告して会場の笑いを誘い、高塚大夢は客席に向けて「季節も変わって、皆さんの服装も変わって、すごく、きれいです」と優しく語りかけ、MINIに向けて柔らかな笑顔を向けていた。
11人によるにぎやかな挨拶が繰り広げられたあとは、「M」の“活動期”を振り返るコーナーへ突入。「3rdシングルの『M』は“MJ(松田の愛称)”の『M』ということで……」とドヤ顔を披露した松田が進行を務めたこのコーナーでは、ミュージックビデオ撮影やレコーディングでのオフショットの数々がモニタに映し出された。黒いソファに腰掛けて仮眠をとる尾崎匠海や、MVで着用した衣装のまま扇風機を持ってスターバックスに入店し、コーヒーを嗜む田島の姿を収めた写真などが公開される中、鞄が置かれたソファの座面に向けて頭を突っ込む後藤威尊の写真が映し出されると、尾崎からは「俺の鞄が潰れてるわ!」とクレームが。また8月に行われたショーケースイベント「『M』PREMIUM SHOW CASE」にて自身の誕生日を祝われた際の写真を見た藤牧京介は「これうれしかったなー」と感慨深げにコメント。メンバーたちもこの写真を笑顔で眺めながら「家族写真だ」などとコメントしていた。
イベントでは、「Shooting Star」にちなんで、高塚、木村、尾崎、許豊凡、西洸人の「Shooting」チーム、池崎理人、後藤、藤牧、佐野、松田の「Star」チームの2チームに分かれて勝敗を競う玉入れゲームも繰り広げられた。冒頭から司会に徹していた田島は、メンバーからゲームに参加しない理由を問われると「うますぎるんでやりません。見たでしょ? 始球式」と、今年4月に東京・東京ドームで行われた、北海道日本ハムファイターズ対オリックス・バファローズ戦の始球式に言及しニヤリと笑みを浮かべる。しかし、その後メンバーからの提案で玉入れを試みた際にはボールをカゴに入れることができず、メンバーたちからツッコミを受けていた。
玉入れでは、相手チームからの球を受け止めるカゴを背負う“カゴ係”を担った池崎が「Shooting Star」を激しく踊り狂い、相手チームであるShootingチームを翻弄。一方、許は楽曲の振付を忠実に再現してしなやかなダンスを見せ、Starチームから多くの球を入れられてしまう。しかし許は終盤に様子を豹変させ、ターンの振付に合わせて自身の体とともに背負っていたカゴを大きく振り乱し、相手チームの球を床に撒き散らす。そんな許の活躍もあり、最終的にはShootingチームが勝負を制していた。なおこのゲームは負けたチームが勝利したチームの“お願い”を聞く、というルールが設けられており、勝利したShootingチームの木村から「MINIに向けて、めちゃくちゃぶりっこで愛を叫ぶ」というミッションがStarチームに課せられた。「MINIちゃん、捕まえちゃうよ(池崎)」「きゃわわわわ、MINIのこと、宇宙一好きだもん(後藤)」「MINIのこと、だーいすき(佐野)」などと渾身の“ぶりっこ”をメンバーたちが披露していく中、「いけんのか!?」と口々に煽られていたのは藤牧。メンバーと会場の期待を一身に背負った彼は「大好きだよ、ちゅちゅちゅちゅー」と目を瞑りながら無数の投げキッスを連発して会場をメロメロにさせ、メンバーたちから大きな声で「よくやった!」「とてもよかった!」と大声で労られていた。
後藤からの「『M』の中で一番好きな曲です」と紹介された「STRIDE」のパフォーマンスを終えると、木村はMINIに向けて「大事な発表があります」と報告しモニタへ視線を誘導。モニタに映し出された映像では、ライブツアーのタイトルが「2022 INI 1ST ARENA LIVE TOUR BREAK THE CODE」であること、そしてツアーでは12月17、18日の愛知・AICHI SKY EXPO ホールA公演を皮切りに、12月20、21日に大阪・大阪城ホール、24、25日に東京・有明アリーナ、27、28日に福岡・マリンメッセ福岡 A館を巡ることが明かされた。驚きと喜びの表情を浮かべるMINIたちを眺めながら、佐野は「デビューしたときからずっと言ってたんですけど、『大阪、ただいまー!』ってやりたい!」と笑顔を弾けさせる。また地元・福岡にあるマリンメッセ福岡にいち観客としてライブに参加した経験があるという池崎も「全国回るということで……マジでね、がんばるよ」と喜びを噛み締めていた。またサプライズの発表はこれだけでなく、日本テレビでINIの冠番組「INIの推しごとです!」がスタートすることも発表され、さらにMINIを喜ばせていた。
「早いですけど、次の曲で最後になっちゃいました」とイベントが終わりに近づいていることが明かされると、最後のパフォーマンスに向けて会場にはハイチェアが次々と運び込まれる。準備が進められる間に尾崎が8月のショーケースで披露された「Yummy!!」に言及し「『Yummy!!』ポーズ楽しかった!」と振り返ると、その流れに乗じて後藤が思わず「『Mirror』ポーズ作っちゃう?」とラストに披露する曲をネタバレしてしまう。その後すぐに自分の“やらかし”に気づいた後藤は膝から崩れ落ち、ステージの真ん中で日本式の土下座と、千鳥の大悟のネタの1つである“韓国の土下座”をして見せ、MINIとメンバーたちを盛り上げていた。そんな賑やかな雰囲気も、パフォーマンスの開始とともにムードが一変。ハイチェアに腰掛けた11人は「Mirror」を感傷的に歌い上げ、MINIをうっとりさせていた。
ロマンチックなパフォーマンスを終えた彼らは、「こうしてまた1つひとつ楽しい思い出が増えて、うれしいです(佐野)」「こうやってライブをする機会って少ないじゃないですか。こういう機会でちゃんとありがとうって伝えたくて。本当に応援ありがとうございます(尾崎)」と1人ひとりMINIへの感謝の言葉を紡いていく。松田は「たくさんたくさん盛り上げてくれて感謝しかないです。ハーフミリオンも突破して、普通じゃないなって改めて気付かされたことがたくさんあって」と客席を見渡しながらアリーナツアーへの思いを語り、許は「皆さんと会うことが自分の生きるモチベーションになっていて。本当に改めて、日々ありがとうございます」と笑顔を見せた。配信カメラの位置を念入りに確認したのちに挨拶をスタートさせた西は、「今(客席を)じっくり見てて、会えているのは当たり前じゃないんだなあって。出会えているのも奇跡だし……最近、みんなと直接面と向かって会えるのって奇跡だな、とありがたみを感じています。これからアリーナツアーもあるんですが、1個1個大事にして、今後ももっと大きい姿を見せられるようにがんばります。また会いましょう、ありがとう」と温かな笑顔を向けた。池崎は「今日も“現場”にお越しいただき、配信をご覧くださり、ありがとうございます」と彼らしい表現で会場の笑いを誘いつつ、「皆さんに元気な姿をお見せできて、すごく幸せな時間でした」「明日から(ツアーの)応募が始まりますので、マジで、ライブで会いましょう!」と喜びを爆発させた。最後に挨拶した田島は、「INIが大きくなっていけるように期待以上のパフォーマンスやコンテンツ作っていきたいので……。皆さんに元気になってもらいたいです。11人で突っ走っていきたいと思います」と力強くコメントした。
彼らは「以上! INIでした!」と全員で深々とお辞儀をし、左右と中央の3つのブロックにゆっくりと移動。客席に向けて手を振ったりハートを作ったりして、最後にはぎゅっと集まって配信用カメラに向けて「配信のMINIもありがとう!」と全員で手を振りMINIへ感謝した。11人は、「支えられてます!ありがとう!(尾崎)」「また会おうね!(高塚)」と退場寸前までMINIへの気持ちを届けていたINI。11人は名残惜しさを全開にしながら、何度もMINIへ向けて手を振りイベントの幕を閉じた。
※池崎理人の崎は、たつさきが正式表記。
※高塚大夢の高は、はしごだかが正式表記。
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INIが感謝あふれる「M」活動期を振り返る、秋の装いのMINIは「すごく、きれいです」(イベントレポート / 写真13枚)
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