SHINee・オンユが初の日本ツアー完走「幸せになってほしい、そのために僕は努力します」

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オンユ(SHINee)の日本での初ソロツアー「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 ~Life goes on~」の千秋楽公演が本日9月11日に東京・国立代々木競技場第一体育館で行われた。

オンユ(撮影:田中聖太郎)

オンユ(撮影:田中聖太郎)

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オンユは2008年に韓国でデビューした人気グループSHINeeのリーダー。韓国語で「穏やかで柔らかい」という意味を持つ「オンユ」の名の通り、美しく伸びやかな歌声と多彩な表現力を武器にソロアーティストとしても活躍している。7月にスタートした彼の日本での1stアルバム「Life goes on」を冠した日本初ライブツアーは、当初は東京、大阪、名古屋、福岡の4都市で6公演行われる予定だったが、ファンの期待に応える形で9月10、11日の東京・国立代々木競技場第一体育館での追加公演が開催された。

場内が暗転すると、バンドセットが奏でる甘美な音色をバックに真っ白のシャツとジャケットに身を包んだオンユが登場し、「夜明けの世界」で公演がスタート。伸びやかな歌声を会場に響かせたオンユは目を細めて愛おしげに客席を見つめ、そのまま「On the way」をパフォーマンスし、ダンサーたちとのロマンチックなダンスでオーディエンスを惹きつけた。

オンユ(撮影:田中聖太郎)

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「皆さんのおかげで、こんなに広い会場で、1人でライブをすることができています。本当にありがとうございます」とオンユが客席に向けて挨拶をすると、会場からは割れんばかりの拍手が沸き起こる。鳴り止まない熱い拍手に驚いた彼は、少し照れたような表情を見せつつ、うれしそうに笑顔を浮かべていた。「僕の気持ちや思いを、ちゃんと皆さんに伝えられるように努力するので、どうか楽しんでください」と胸に手を当てて宣言したのち、「最後まで楽しんでくださいね」と優しく語りかけたオンユは、柔らかな暖色のライトに照らされながら「Life is…」「Lighthouse」をドラマチックに歌唱した。

オンユ(撮影:田中聖太郎)

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パフォーマンスを終えたオンユは、客席に視線を向けるやいなや、目を細めながら口元をぎゅっと結び「泣いちゃうかも」と弱々しく呟く。そんな彼を受け止めるかのように会場から温かな拍手が送られると、彼は目をつぶって涙を堪える様子を見せた。「皆さんに幸せになってほしい、そのために僕は努力します。そう伝えてきたけど、今の状況は……」と懸命に言葉を紡ぐも、オンユの頬に涙が伝う。そんな感極まる彼の様子を見て、客席に集まった多くのファンも目頭を押さえていた。

彼は「泣いたらもう歌えないよ」と涙を拭いつつ、ツアー初日の武道館公演から2カ月が経過したことについて「早すぎじゃない?」とくしゃっとした笑顔を見せた。「僕は皆さんからもらった愛に対して感謝の気持ちを伝えたくて。さっきのは寂しくて泣いていた、とかじゃないです」と説明しつつ、「……とにかく、言葉にできないです」と話し、愛おしそうに客席を一望。そして「まだ歓声を聞けないのは寂しいけど、拍手だけでも皆さんの気持ちを感じられていますから。最後まで一緒に楽しんでくださいね」と晴れやかな笑顔を向けた。

「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 ~Life goes on~ Special Edition」の様子。(撮影:田中聖太郎)

「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 ~Life goes on~ Special Edition」の様子。(撮影:田中聖太郎)[拡大]

2ndミニアルバム「DICE」に収録された韓国語詞の楽曲「In the whale」「Love Phobia」がシームレスに披露されたのち、一度ステージを去ったオンユはムーディな真紅の照明を一身に浴びながら再登場。ビルの夜景を連想させる映像を背に「Beauty」を情熱的に歌い上げ、会場を楽曲の世界観に引き込んだ。続く「Sign」では、ステージに用意されたハイチェアに腰掛けたり、ワインレッドのソファでくつろいだり、楽曲のジャジーなリズムに合わせてステップを踏むなどして洒脱なパフォーマンスを繰り広げる。曲を終えたオンユは、エメラルド色のペンライトが揺らめく会場を見渡し「はあ!」と一息ついて安堵した表情を見せつつ、胸の前で控えめにハートを作るなどして客席に愛嬌を振りまいていた。

オンユ(撮影:田中聖太郎)

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「Timepiece」を熱唱しステージをあとにしたオンユは、その後、寓話から飛び出してきたかのような華やかなブルーの衣装で再び登場し、秦基博のヒットナンバー「鱗(うろこ)」をソウルフルに歌い上げる。曲中ではバンドメンバーともアイコンタクトを交わしつつ、会場の隅から隅まで視線を向けて「君に今 伝えたくて 歌っているよ」と力強いメッセージを届けていた。感情を爆発させるようなエモーショナルな歌声に心を打たれたオーディエンスからの拍手は、場内が暗転しても一向に鳴り止まない。そんな盛大な拍手に包まれながら、彼は続けてDREAMS COME TRUEの「やさしいキスをして」で美声を響かせ、さらなる熱気を呼び込んだ。会場からの熱狂を一身に浴びたオンユもまた、「本当にありがとうございます。うれしい!」と全身で喜びを表現。「楽しいでしょ? すごく楽しいです、僕は」とワクワクした表情を浮かべていた。

来場者から事前に募集したリクエスト楽曲を披露する「リクエストコーナー」では、「Your Scent」「Shine on you」「Diamond sky」の3曲が披露され、会場は大盛り上がり。なお「Your Scent」をファンの前で披露するのは初めてだったそうで、「(ファンの前で)歌ったことあるかな……ないかもしれませんね。僕が歌ったのを見たことがある人はいますか?……いないやん! 初公開!」と茶目っ気たっぷりに話し、会場の笑顔を引き出していた。その後「皆さんが、僕のすべてです」とMISIAの名曲「Everything」を歌唱。壮大な歌声と演出でオーディエンスをうっとりさせたのち、颯爽と階段を降りながら「Sunshine」をパフォーマンスし、歌って踊れるソロアーティストとしての貫禄を見せつけた。

MCでオンユは、最新アルバムの表題曲「Life goes on」が次に披露されることを予告。先んじて曲を“ネタバレ”することについて、「このステージは僕だけじゃなくて、ここにいる皆さんと一緒に作り上げていくものだし、それがライブの面白さ。僕はものすごく大切なことだと思っています」とまっすぐに思いを述べ、「サビで、皆さんと一緒に踊りたいです」と会場に呼びかける。そしてステージにダンサーを呼び込み、客席に向けて丁寧なダンスレクチャーが行われたのち、オンユからのはつらつとした「行きましょう!」という言葉を合図に「Life goes on」がスタート。レクチャーされた振付を完璧に踊ってみせるファンの姿を見たオンユは、曲中に「最高!!」と叫び、喜びを爆発させていた。

オンユ(撮影:田中聖太郎)

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アンコールでは、オンユがサイコロをモチーフにしたホテルマン風のピンクの衣装を身にまとい「DICE」をパフォーマンス。この衣装は楽曲のミュージックビデオでも着用されたもので、MC中には「今日は日曜日だから……」と言って、同じくMVで着用された「weekend boy」と書かれた帽子を被ってみせ、ファンを喜ばせていた。そんな彼は「DICE」のパフォーマンスを終えると、ライトグリーンのスポットライトを一身に浴びながら「D×D×D」「Get the treasure」「君のせいで」を立て続けに披露するSHINeeメドレーを全身全霊でパフォーマンスし、会場を熱狂させていた。

オンユがぎゅっと目をつぶり、興奮混じりに「皆さん! アンコールありがとうございます!」と叫ぶと、彼の熱気に負けず劣らずの大きな拍手が会場を包み込む。歌って踊るハードなSHINeeメドレーを終えたオンユは、息を切らしながら「やっぱりSHINeeの曲、激しいですね。メンバーたちが隣にいないから、もっとしんどいです。これは多分、メンバーがいないときの悲しさですね」と肩を揺らしつつ、「でもみんなでまた集まって、新しい公演ができる頃には、きっと大丈夫だと思います」と笑顔を見せた。またアンコール終盤にはバンドメンバーとダンサーによる挨拶の際には、オンユが楽屋でも日本語でコミュニケーションをとっていたことが明かされた。また、「皆さんのペンライトがすごく素敵でした」というコメントに対して、彼は「ですよねえ!!」と興奮気味に同意し観客を沸かせていた。

「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 ~Life goes on~ Special Edition」の様子。(撮影:田中聖太郎)

「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 ~Life goes on~ Special Edition」の様子。(撮影:田中聖太郎)[拡大]

その後、「僕のことを見守ってくださる皆さんのところに行って、いつでもライブできるようにします。これからもがんばります」と会場に約束したオンユは、上空からたっぷりと花吹雪が舞い落ちた「遅く起きた朝に」を幸せいっぱいの表情で歌い上げたのち、「皆さんのところへ会いに行きます!」と宣言してトロッコに乗り込み、今回のツアーのために用意された新曲「Dance Whole Day」でクライマックスを駆け抜ける。そして「次の曲が、本当の最後の曲です。まるで皆さんのようなタイトルです」と微笑み、夕焼けを思わせるあたたかなオレンジ色に染められた会場で小田和正の「キラキラ」を歌い届けた。

「力を全部使っちゃいました。こんなに激しく歌えるのは、本当に幸せです。観に来てくれてありがとうございます」と達成感に満ちあふれた表情で感謝を述べたオンユは、最後にバンドメンバーとダンサーたちをステージ前方に呼び込む。彼らと横一列に並び、全員で手を繋いで「ありがとうございました!」と客席に向けて深く一礼したのち、オンユは、列から飛び出してその場にしゃがみ込み、バンドメンバーとダンサーに向けて拍手を送っていた。

客席には、「また会える日まで健康で、幸せでいてください」と語りかけ、「じゃあ、またね」と言い、客席に背を向け出口へ続く階段へと歩みを進めるオンユ。彼は階段を登り切ると、再び会場を真っ直ぐ見つめて深く長くお辞儀をし、イヤモニを外した状態で最後に大きく手を振って公演の幕を閉じた。

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「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 ~Life goes on~ Special Edition」2022年9月11日 国立代々木競技場第一体育館 セットリスト

01. 夜明けの世界
02. On the way
03. Life is…
04. Lighthouse
05. In the whale
06. Love Phobia
07. Beauty
08. Sign
09. Timepiece
10. 鱗(うろこ)(秦基博 カバー)
11. やさしいキスをして(DREAMS COME TRUE カバー)
12. Everything (MISIA カバー)
13. Sunshine
14. Life goes on
<アンコール>
15. DICE
16. SHINeeメドレー(D×D×D~Get the treasure~君のせいで)
17. 遅く起きた朝に
18. Dance Whole Day
19. キラキラ(小田和正 カバー)

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