mol-74が「OOORDER」ツアー完走「僕らは新しい挑戦をし続けます」

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mol-74が7月8日に東京・Spotify O-EASTでワンマンツアー「mol-74『OOORDER』release tour」最終公演の振替公演を開催した。

mol-74(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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mol-74は3月に2ndフルアルバム「OOORDER」を発表し、4月から全国ワンマンツアーをスタートさせ、各地を回ってきた。しかし5月下旬にメンバーの武市和希(Vo, G, Key)が新型コロナウイルスの抗原検査を受けたところ陽性反応が出たため、ツアーファイナルは延期に。そして7月8日に無事、ツアー千秋楽が行われた。

高橋涼馬(B, Cho)(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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深海を思わせる青い照明の下、メンバーがゆっくりとステージに登場。深みのあるスロウチューン「深青」でライブの幕を開け、武市は「お互い、いい夜にしましょう」と観客に呼びかけた。バンドは「Renew」「ノーベル」でmol-74らしい浮遊感たっぷりのサウンドと、豊かなハーモニーを会場に響かせる。MCで武市は「本来、この公演は5月27日に開催する予定だったんですけど、僕がコロナにかかったということで。来られなくなってしまった人もいると思うのですが、ここに来てくれてうれしいです。今日は3月にリリースした『OOORDER』のツアーファイナルです。このアルバムはバンドの軌跡を辿るような内容で、パーソナルな内容も歌にしています。皆さん悩みや苦しみ、しんどいことがあると思うけど、『OOORDER』という作品が希望を与えられるように、皆さんの足取りが軽くなってポジティブになれるように、最高の演奏を届けて帰りたいと思います」と話した。

坂東志洋(Dr)(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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「Halation」では坂東志洋(Dr)がトリガーを用いてシンセドラムのようなリズムを奏で、高橋涼馬(B, Cho)がシンセベースとエレキベースを使い分け、井上雄斗(G, Cho)が繊細なナチュラルハーモニクスを鳴らす。さらに「ミラーソング」「リマインダー」「Answers」では同期を用いたシンセサウンドを流すなど、4人は綿密に構築されたアンサンブルをもって、リズミカルな楽曲を届けた。

高橋涼馬(B, Cho)(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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ライブ中盤には観客を着席させ、「呼吸」「光と塵」などしっとりとしたナンバーを続けて披露したmol-74。彼らは武市の伸びやかで美しい高音、深くリバーブのかかったクリーントーンを中心にしつつも時に激しく歪むギターサウンド、淡々と四つ打ちのみならずミニマルなリズムを刻むドラムの音色などが、静と動のコントラストを生み出していく。「鱗」「hazel」でも同様にダイナミクスたっぷりに演奏し、オーディエンスをディープなmol-74ワールドへと引き込んでいった。

井上雄斗(G, Cho)(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

井上雄斗(G, Cho)(Photo by MASANORI FUJIKAWA)[拡大]

ライブ後半には井上がMCを務め、アルバムタイトルが「Out of ORDER」の略で、「自分たちの道を行こうよ」という意味だと説明。さらにアメリカなどでは「故障中」の意味もあると話しつつ、「今回のツアーは文字通りの『OOORDER』なツアーになりまして。裏で体を痛めたメンバーがいたり、今日もリハーサル中にアコースティックギターが接触不良を起こしたり、武市さんがコロナにかかったり。モルカルにとっては延期したり、メンバーが調子を悪くしたり、経験したことのないツアーだった。でも何か意味があるんですよね。5月27日にできなかったけど、今ライブができている意味が。ポジティブに受け止めていったら、このファイナルは素晴らしいものになるんじゃないかと個人的に思っています。このステージに立てていること、感謝しています」と述べた。続けて武市は「ここから楽しい曲が続きますので」と述べ、「『Out of Order』を抜けた僕らの姿を見せていきます。まだまだよろしくお願いします!」と呼びかけて観客を再び立たせた。

mol-74(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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mol-74は明るい未来への思いをつづった「ニクタロピア」や、観客の手拍子を誘ったキャッチーな「Replica」を続けて披露。「楽しんでますか! まだまだ出し尽くして帰りましょう!」という武市の言葉に続き、リズミカルなビートに乗せて「さぁ 打ち鳴らせ いざ 掻き鳴らせ 足跡が描くファンファーレ」というメッセージを力強く届ける「更進曲」では、観客が大きく手を振り、ステージとフロアの一体感が高まった。4人はさらに「%」「Teenager」とアップテンポな楽曲を連投し、熱いステージを展開。一旦クールダウンしてから、武市は「メジャーデビューしてからめちゃくちゃうれしい楽しい最高な瞬間がいっぱいある中、自分自身やバンドと向き合って、挑戦していく3年間でした。葛藤なども含め、その間のパーソナルな思いを詰め込みました。みんなが手を上げてくれているときもそうだし、マスクをしていてもわかる美しい表情が並んでいて。音楽で力を分け与えなきゃいけない立場ですが、終わってみればすっごく楽しいツアーでした。これで終わるわけではなく、僕らは新しい挑戦をし続けます。なかなかコロナ禍が終わらんし、今日も暗いニュースがあったり、閉塞感あったりする毎日やけど、僕らは音楽しかできないので、音楽という形で皆さんに届けて、何か前向きな気持ちになってもらえるようにしたいです。そして悲しい気持ちにも寄り添えるバンドであるように、精進していきたいと思います。またどこかで会いましょう、mol-74でした」とコメント。mol-74は、武市の話したような“挑戦”の思いがにじむ楽曲「白光」)をラストに演奏してステージをあとにした。

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mol-74「OOORDER」release tourファイナル 2022年7月8日 東京都 Spotify O-EAST セットリスト

01. 深青
02. Renew
03. ノーベル
04. Halation
05. ミラーソング
06. リマインダー
07. Answers
08. 呼吸
09. 光と塵
10. 鱗
11. hazel
12. ニクタロピア
13. Replica
14. 更進曲
15. %
16. Teenager
17. 白光

※高橋涼馬の「高」ははしご高が正式表記。

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髙橋 涼馬 @mol_ryoma

先日のOOORDERツアーファイナルレポ。
ぜひチェックしてね! https://t.co/DLV66333Yj

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