超ときめき♡宣伝部が過去最大キャパ横浜武道館で見た景色「とき宣は最強で最高のグループ」

超ときめき♡宣伝部のワンマンライブ「ときめき♡夏の晴れ舞台2022」が5月28日に神奈川・横浜武道館で開催された。

「ときめき♡夏の晴れ舞台」は昨年より行われている超とき宣の夏の恒例ライブ。今回の会場・横浜武道館は2020年に開館した施設で、「ときめき♡夏の晴れ舞台2022」がここで開催される初のアーティストライブとなった。会場の近くにあるJ:COMの横浜馬車道スタジオで誕生し、今年で結成7周年を迎えた超とき宣にとって3000人以上を集客する本公演は過去最大規模のワンマンライブ。しかし、チケットは見事にソールドアウトし、カラフルな出で立ちの宣伝部員（超とき宣ファンの呼称）がアリーナ席、スタンド席を埋め尽くす景色がグループの現在の勢いを証明していた。ライブでは6人が海をイメージしたセット、衣装に彩られながら、6月22日にリリースする新作ミニアルバム「ハートギュッと！」の収録曲を惜しみなく披露。トロッコを多用したパフォーマンスで会場中を“ときめき”でいっぱいにした。

開演時刻になると「超ときめき♡宣伝部、ロックオーン！」というお馴染みの掛け声がステージ裏から響き渡り、ライブのサブタイトルでもある「逃げないように、捕まえて」というセリフをメンバーが1人ずつカメラに向かって語りかけるオープニングムービーがスタート。マーメイドを思わせる鮮やかな衣装を身にまとってステージ上段に登場した超とき宣は「ラヴなのっ♡」でライブの幕を開け、頭上に放たれたきらびやかなテープを浴びながらキュートな歌と踊りを届けていく。序盤のブロックでは坂井仁香の「みんなで最高の時間、作っていこうね！」という掛け声を合図に、「ぴょんぴょん」「初恋サイクリング」などのライブの鉄板ナンバーを惜しみなく披露。広いステージを存分に使いつつ、CO2ジェットの特効も交えた大型ライブならではのパフォーマンスに、宣伝部員はまたたく間に夢中になった。

客席を見渡して興奮の声を上げ、1人ずつテンション高く自己紹介した超とき宣は、「ハートギュッと！」の収録曲である「なんでもいいから」でパフォーマンスを再開させる。「なんでもいいからとにかくかわいくなりたい！」という女の子の切実な願望をポップに歌い上げると、そのままの勢いでがむしゃらな恋心をアッパーなサウンドに乗せた「一方通行、恋の罠」、夏の失恋ソング「7月のサイダー」も歌唱し、楽曲によって表情を細やかに変えてその世界観を表現した。

メンバーがそれぞれ異なるシチュエーションをイメージして“胸キュン”なセリフを披露するVTRが上映されている間、6人は真珠をイメージした淡い色合いの衣装にチェンジ。再び宣伝部員の前に姿を現すと、大量のシャボン玉が降り注ぐステージで、切ない恋心を描いた「トウメイ恋心（ハート）」をパフォーマンスした。その幻想的な光景に宣伝部員がうっとりとする中、続いて披露されたのは新作ミニアルバムの新曲の1つで、友達への「ありがとう」という気持ちをつづった感動的なナンバー「Dear friend」。曲の途中では、歌詞の中に並ぶ言葉とメンバーや宣伝部員に対するリアルな思いが重なり感極まった坂井が、思わずその大きな瞳を涙で潤ませる場面も。まだライブは中盤のブロックだったが、その涙や6人が手を取り合って歌う姿から温かい空気が生まれ、横浜武道館全体を包み込んだ。

続く「お届け！デリバリースター」からはメンバーがそれぞれの担当カラーにデコレーションされたトロッコに乗り込み、場内をぐるりと回って観客の近くへ。元気よく手を振ったり、視線で合図を送ったりと、スタンドの一角に設けられたファミリー席を含む客席の隅々に笑顔を振りまきつつ、「妄想プールデート」や「愛Song!」を愛嬌たっぷりに響かせた。会場中のテンションをより一層引き上げた彼女たちはステージに戻り、「ハートギュッと！」の収録曲「Memories」を熱唱。この曲は2020年12月発表のアルバム「ときめきがすべて」の収録曲「エンドレス」に続き、谷口鮪（KANA-BOON）が楽曲提供したナンバーで、エモーショナルな歌詞がさわやかなメロディラインに乗せて届けられた。

その後のMCでは、「妄想プールデート」の曲中に6人が客席をバックに自撮りした写真がステージ上の大型スクリーンに映し出される。メンバーの多くがアイドルらしい表情をカメラに向かって決めていたが、最後に半目の吉川ひよりのぶれた横顔を写した写真が投影されると、客席からはささやかな笑い声が。グループ内でお笑いの要素を担当することの多い吉川らしいオチがスタッフによって用意されていた。自撮り写真のコーナーでひとしきり盛り上がったあと、超とき宣は新作ミニアルバムのリード曲「ギュッと！ 」のミュージックビデオをYouTubeでの公開に先駆けてお披露目。上映が終わると、映像内の6人の姿に目を奪われてた宣伝部員たちの前に、MVと同じリボンやフリルが特徴のミニアルバムの新衣装に身を包んだメンバーが登場した。そして再び無数のシャボン玉が舞う中、彼女たちは「好きな人にギュッと！してほしい」というまっすぐな気持ちを歌った「ギュッと！ 」を初披露し、サビのキャッチーな“ギュッと！ダンス”やメンバー考案の“ハギュッポーズ”、歌詞にちりばめられた“胸きゅんゼリフ”で観る者の心を鷲づかみにした。

続いて菅田愛貴の“天使のくしゃみ”が見どころのキューピッドソング「Cupid in Love」、昨年のTikTokでのブームを機にグループの代表曲となった「すきっ！～超ver～」が畳みかけられ、会場は大きな興奮で満たされていく。「すきっ！～超ver～」を歌いながら再びトロッコに乗り込んだ6人は、「トゥモロー最強説!!」の間奏で宣伝部員に呼びかけて客席にウエーブを発生させた。さらに超とき宣の公式キャラクター・パブりんと一緒になって観客にクラップを促し、会場に心地よい一体感を作り上げた彼女たちは、ステージに戻って「むてきのうた」「エンドレス」の2曲をエネルギッシュにパフォーマンス。その歌声に呼応するように、客席に色とりどりのテープが勢いよく放たれた。

超とき宣はアンコールでもトロッコで会場内を移動し、まぶしいほどの笑顔を浮かべて「SHIBUYA TSUTAYA前で待ち合わせね！」「遠くであがる花火 二人ならんで見てた」を歌唱。曲の最後に打ち上がった花火の音に合わせ、トロッコの上から晴れやかな顔で宙を見上げた。その後、10月22日に行われる千葉・幕張メッセ公演に向け、「行くぜ、とき宣幕張ー！」と声をそろえて気合いを入れたメンバーは、1人ずつ順番にライブの感想を語っていく。辻野かなみは「私、生きている中で一番笑顔な瞬間ってステージの上にいるときだなと思ったんです。プライベートもすべて楽しんでますけど、こんなに満面の笑みで心から楽しいって思えるのはやっぱりこのステージの上なのかなって。その笑顔はいつも私たちのことを応援してくださる宣伝部員の皆さんのおかげです」と笑顔を弾けさせ、杏ジュリアは時折涙で声を震わせながら「皆さん全員と同じ空間で同じ時間を共有できているのって当たり前のことじゃないし、1人ひとりの顔を見て『本当に応援してくれてるんだな、ありがたいな』ってすごくうれしい気持ちになりました。1人ひとりにたくさん時間をかけてお礼を言いたいくらい感謝しています」と感謝の思いを口に。その言葉にもらい泣きした坂井も「『Dear friend』には『ありがとう』という歌詞がいくつもあるんですけど、私たちは最初、小さい会場でライブをやっていて。そこからライブをするたびに応援してくださる方がどんどん増えていって、こんなに大きな会場まで来ることができて、本当に皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。私たちと一緒にたくさん笑ってくれて、たくさん泣いてくれて、素敵な思い出を作ってくださっていつもありがとうございます」と続けた。

小泉遥香は「今日このライブに関わってくださったスタッフさんが、とき宣の歴史の中で過去一の数だったんですね」と切り出し、「みんなが私たちにかけてくれる時間もそうだし、関わってくれるすべての皆さんの私たちを思ってくれる気持ちがものすごくうれしいなと思って。私たちはこういうライブでしか恩返しをすることができないけど、精一杯全力で、関わってくれるすべての人に感謝の気持ちをこれからも伝えられたらいいなと思います」とスタッフを含めた周りの人々全員に思いを伝える。菅田は目から涙をあふれさせつつ、「今日は反省がいっぱいなんですけど、トロッコに乗っていっぱい目を合わすことができて、本当に距離が近くてうれしい気持ちでいっぱいです。私は超ときめき♡宣伝部のメンバーになってまだ2年……もう2年？ なんですけど、もっと好きになってもらえるようにかわいくなってがんばりたいと思います」と言葉を紡いだ。

吉川は「去年の『ときめき♡夏の晴れ舞台』で、宣伝部員の皆さんに『アイドルって楽しいよ』って思わせてくれてありがとうと伝えたんですけど、その気持ちを皆さんが毎日倍増させてくれて、今年はもっと『アイドルって楽しいな』って思うことができました」と話し、「まだまだ世界中のみんなを惹き付けられるとひよりは思ってるんですよ。スタッフさんも思ってるだろうし、メンバーもみんな思ってます。私たちならできるよね。世界にときめきを届けられると思います」とメンバーと視線を合わせながら宣言。「超ときめき♡宣伝部は日々最強を更新できる、そんなグループです。今日最強だったけど、また次のライブも最強です。最強で最高のグループなんですよ皆さん！」と「トゥモロー最強説!!」の歌詞にかけた自己肯定感にあふれた言葉を叫び、それに同意する盛大な拍手を浴びた。

胸の内からあふれる感情を宣伝部員と共有した超とき宣はオレンジ色のペンライトを手に取り、「100%オレンジ」を歌い上げる。それに合わせて観客も一斉にペンライトを掲げ、横浜武道館をきれいなオレンジ色に染め上げた。そして記念写真やTikTokの動画をステージ上で撮影したあと、本公演のラストナンバーとして披露されたのはライブの人気曲の1つ「青春ハートシェイカー」。曲中、坂井が口にした「私たち超ときめき♡宣伝部はみんなのことだ大好きです！ だから、みんなもこれからも私たちのこと、好きでいるんだよ！」という呼びかけが宣伝部員たちの胸に強く響いた。広い会場でも来場した観客全員をときめかせることに成功した6人は、最後にステージ上段で手をつないで一列に。マイクを通さずに生声で「最高の景色を本当にありがとうございました！」と叫び、宣伝部員との別れを惜しみながらステージをあとにした。