OWVが始まりの場所・中野サンプラザホールでファンと作り上げたワンマンライブ

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OWVが2月12日に東京・中野サンプラザホールでワンマンライブ「OWV ONEMAN LIVE 2022 -and I-」を昼夜2部制で開催した。この記事では夜公演の模様をレポートする。

OWV

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中野サンプラザホールはOWVにとってデビュー直後の2020年12月に初のファンミーティング「OWV OFFICIAL FANMEETING~ROUTE I~」を無観客で実施した場所。今回OWVは5thシングル「You」を3月9日にリリースすることを記念してライブを行い、思い入れのあるステージで今度はQWV(OWVファンの呼称)を前にパフォーマンスを繰り広げた。

「OWV ONEMAN LIVE 2022 -and I-」オープニングの場面。

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メンバー紹介の映像を経てステージ上の扉が左右に開き、その奥に眩い光を背に受けた4人のシルエットが登場。観客の視線を全身で浴びながら、そのままメンバーは静かに歩みを進めた。そして本田康祐の「行くぞ、東京ー!」という叫びとともに爆発音が鳴ると、照明に照らされて4人の姿が露わになり、「Here & Now」でライブが開幕。四つ打ちのビートとさわやかなメロディ、ナチュラルな4人の歌声が印象的なこのナンバーは会場にたちまち心地のいい空気をもたらしていき、客席では4色のペンライトの光が左右に美しく揺れた。続く2曲目はライブでも人気のあるナンバー「PARTY」。4人はリラックスした表情でステージを動き回り、メンバー同士で顔を合わせて微笑み合ったりじゃれ合ったりしながらパーティチューンで会場を盛り上げた。パワフルなラップからキャッチーなサビへと畳み掛けていく「My flow」が披露されたあと、会場には突然サイレンの音が鳴り響く。重低音のずっしりとしたサウンドとともにスタートしたのはニューシングルの収録曲「Sound the Alarm」。熱をはらんだラップと芯を感じさせる歌が放たれ、サビでは「熱い思いを解き放て 自分だけの道を作れ」という衝動が力強く歌われた。

本田康祐

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「Na Na Na」では4人の流麗なダンスとセクシーさを感じさせる歌声がオーディエンスを魅了。そして彼らは客席に背を向けたフォーメーションでこの曲を終え、わずかな間を置いて再び正面を向いたときにはその瞳にはギラついた光が宿っていた。芯の強いビートに合わせて4人で一糸乱れぬダンスを繰り広げたあと、本田、中川勝就、浦野秀太、佐野文哉の順にソロダンスを披露。それぞれの個性、高いスキル、そしてあふれ出る感情をダンスに乗せていかんなく解放し、ヒップホップチューン「Slam Dog」へとつなげた。地を這うようなラップに乗せて「どんな状況でも絶対に屈することなく、絶対に生き残っていく」というメッセージを放った彼らは、続いて1stアルバムのリードトラック「CHASER」をパフォーマンス。インパクトのあるサウンドと挑発的なリリック、パワフルなダンスを通して「誰にも真似することのできない唯一無二のグループとなり、この世界で勝利を掴む」というOWVの道を改めて堂々と宣言した。

「OWV ONEMAN LIVE 2022 -and I-」の様子。

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ここで一度メンバーはステージをあとにし、スクリーンには広大な海や森の映像がゆったりと流れていく。そして最後に1本の大きな樹が映し出されたあと、ステージに照明が差し込み、白の衣装にチェンジしたメンバーが登場。花開く映像をバックにニューシングルの表題曲「You」のパフォーマンスがスタートした。OWVにとって表題曲では初となるこのミディアムバラードは、“蕾”をモチーフに季節の始まりを描いたナンバー。4人は柔らかさのある歌声としなやかなダンスでOWVの新たな表現を見せ、客席から大きな拍手を浴びた。その後もOWVはR&B調のエモーショナルなナンバー「Question」や切ない別れに直面した思いを繊細な歌声で表現した楽曲「Scattered」でOWVの幅広い可能性をステージ上で爆発させていく。“君”との春夏秋冬を描いた「Fifth Season」では4人が穏やかな眼差しで温かい歌声を会場に響かせた。

中川勝就

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ステージに残った浦野と佐野の“うさ組”が始めたのは、QWVのさまざまなパターンの拍手を聞くという独自の“拍手遊び”。佐野が「僕たち4人が登場したときの拍手をお願いします」とQWVに求めると、会場には盛大な拍手が広がる。さらに佐野が「浦野秀太くんが仮にも大滑りしたときの拍手をお願いします」と続けると、先ほどよりは若干控えめな拍手が起こり、浦野は「登場の拍手より小さい! もっとカバーしないと!」とQWVに助けを求めた。対抗して浦野が「文哉の身長が伸びますように、という拍手を!」と要求すると、間髪を入れずに大きな拍手が客席に鳴り響く。拍手を受けて佐野はまるで自身の背が伸びたかのようにつま先立ちをして、茶目っ気たっぷりに身長をごまかしてみせた。2人と入れ替わりでステージに現れた本田と中川の“ほな組”はグッズを紹介。本田はメンバーのうちわを無邪気に振り、中川はアクリルフォトプロップスをベルトにぶら下げて「こんな使い方もできるという例です」と一風変わったグッズの使用方法を提示した。

ライブも終盤を迎え、OWVはキラーチューン「Roar」でギアを頂点まで上げていく。4人は毅然とした意思と燃えたぎるような闘志を野生的なダンスで表現した。ラストナンバーは1stシングル曲「UBA UBA」。デビューから約1年半の間に進化を重ねてきたパフォーマンスを見せ、彼らはステージをあとにした。

アンコールを求める拍手に呼ばれて再びステージに登場したOWVの4人はEDMチューン「What you waitin' for」を披露。楽しそうにペンライトを振り上げるQWVを見渡しながらこの曲を軽快に歌い踊った。本田は「この曲は僕たちが無観客で初めて1stファンミーティングをやったときにアンコール(当時は「アフターパーティー」という名目で実施)で初披露させてもらったんですけど、今回またこの会場に戻ってきて同じアンコールで披露できたことを本当にうれしく思っております。この機会をくださった皆さん、本当にありがとうございます!」と声を弾ませ、浦野も「目の前にいるね、QWVが! またこの会場でできるっていうのがうれしいよね」と目を輝かせた。

浦野秀太

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ここからはメンバーが1人ひとり挨拶してQWVに言葉を届けた。1月にメンバー3人が新型コロナウイルスに感染してしまったこともあり、中川は「僕たちがコロナにかかってしまって迷惑や心配を皆さんにかけてしまったんですけど、このライブでしっかり戻ってきて、皆さんが笑顔になってそんなことを忘れられるようなライブを絶対しようと思って取り組んできました」とこの公演への思いを述べ、「このご時世で、会場に来たくても来れない人がたくさんいると思うんですよ。だから、いつか僕たちが会いにいくときまでOWVとして4人で笑顔でQWVと一緒にこの先の時間を歩んでいけたらと思っています。2022年、これからあと10カ月くらいたくさん楽しい思い出を作って、笑顔の日を作りましょう! 愛してます」とまっすぐに告げる。浦野は「僕みたいなハッピーな人でも、生活では嫌なことや落ち込むことがあると思うんですよ。でも、そんな人もOWVのライブに来たときはOWVのことだけを考えられるような、そういう空間にしたいなというのを改めて思いました。そのために僕たちは最高のパフォーマンスをしなければいけないし、OWVらしい最高のトークをしなければいけないなというのを感じています」と確かな口調で語った。

佐野文哉

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佐野は「僕たちは4曲しか持ち曲がないときにここで初のファンミーティング『ROUTE I』を無観客でやりまして、僕は雑誌のインタビューとかでも思い出に残ってるステージはそのファンミーティングってよく答えてるくらい、自分の中では思い入れがあって」とデビュー時に思いを馳せ、「それから月日が経って、今こうやって僕がしゃべってるとき、青色のペンライトの景色が見えていますし、僕たち4人も多少はそのときからは垢抜けたんではないんでしょうか? それから僕の身長なんかもちょっとは伸びたんじゃないでしょうか? こういうご時世で、なんとなく今日気分が乗らないな、よくわからないけどイライラするなと思う日も多いと思うんですけど、そんなときに皆さんの心の拠り所に僕たちOWVの4人がなれるように、これからも一緒に突き進んでいけたらなと思っております」とこの会場でQWVと会えた喜びを述べた。

「OWV ONEMAN LIVE 2022 -and I-」の様子。

「OWV ONEMAN LIVE 2022 -and I-」の様子。[拡大]

本田が「ここ何週間か、自分を見つめ直す期間がありまして。ずっと外に出られない状況で、自分1人でしかいられない時間が長くあったんですけど、そのときに僕が早く元気になろうって思えたのは、やっぱりQWVの皆さんのおかげだなとすごく思いました。だから早く元気になってライブでみんなに会いたいなと思ったし、1mmも心配させないようにいいライブを届けようと思って、この『and I』を作りました。少しでも皆さんに届いていればいいなと思っております」と話すと、客席からQWVの気持ちのこもった拍手が沸き起こる。本田はうれしそうに顔をほころばせて「『and I』ということで本当に皆さんと僕たちで作り上げるライブだったなってすごく感じています。会場に来てくださっている皆さんも、オンラインで観てくださっている皆さんも、全員で作り上げたライブだと思っております」と言葉を続け、「1曲目、『Here & Now』でライブが始まったんですけど、夢を追いかける僕たちにぴったりの曲だなと思っております。2022年初めてのライブをそんな曲で始めたOWV。2022年、その先もずっと一緒に僕たちは歩いていきますのではぐれないようについてきてください」とQWVに呼びかけた。最後にOWVはニューシングルの収録曲「TALK TALK TALK」を披露。アコースティックギターが印象的なサウンドをバックに4人はQWVに優しく語りかけるようにこの曲を届け、笑顔で再会を誓って扉の奥へと去って行った。

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OWV「OWV ONEMAN LIVE 2022 - and I -」2022年2月12日 中野サンプラザホール 2部 セットリスト

01. Here & Now
02. PARTY
03. My flow
04. Sound the Alarm
05. Na Na Na
06. Slam Dog
07. CHASER
08. You
09. Question
10. Scattered
11. Fifth Season
12. Roar
13. UBA UBA
<アンコール>
14. What you waitin' for
15. TALK TALK TALK

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OWV @owv_official

OWV ONEMAN LIVE 2022 -and I-

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