THE KEBABS、ヒューリックホール東京ぶち上げライブ納め「スーパーハッピーはいつでも作れる」

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THE KEBABSの東名阪ホールツアー「THE KEBABS 椅子」のファイナル公演が、12月15日に東京・ヒューリックホール東京で開催された。

「THE KEBABS 椅子」の様子。(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

「THE KEBABS 椅子」の様子。(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

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佐々木亮介(Vo, G / a flood of circle)、新井弘毅(G / ex. serial TV drama)、田淵智也(B / UNISON SQUARE GARDEN)、鈴木浩之(Dr / ex. ART-SCHOOL)からなるTHE KEBABS。2ndアルバム「セカンド」リリース、YouTube配信企画、アパレルブランド「IKASHITERU」設立など、彼らは2021年もさまざまな活動を精力的に行ってきた。「THE KEBABS 椅子」は今年の3大プロジェクトの1つで、THE KEBABSにとって初のホールツアーとなった。

THE KEBABS(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

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THE KEBABSはステージに登場すると朝食、昼食、夕食を賛美した「食事」でライブをスタートさせ、そのまま「枕を変えたら眠れない」「ロバート・デ・ニーロ」「オーロラソース」といったアッパーなロックチューンを連発。鈴木が疾走感あふれるリズムを刻み、フロント3人は跳ねたり寝そべったりとアグレッシブなステージングを繰り広げた。

新井弘毅(G)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

新井弘毅(G)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)[拡大]

佐々木の挨拶に続いて始まったのは「ピアノのある部屋で」。さわやかな「テスト・ソング」を経て、田淵の歪んだベースをフィーチャーした「やさしくされたい」「チェンソーだ!」が投下される。さらに新井のファンキーなギターが際立つセッションからダンスナンバー「ジャンケンはグー」になだれ込み、観客を大いに沸かせた。

鈴木浩之(Dr)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

鈴木浩之(Dr)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)[拡大]

田淵智也(B)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

田淵智也(B)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)[拡大]

熱気に満ちたホールは突如として暗闇に包まれる。そして田淵と鈴木が刻む一定のリズムと、新井が不規則に差し込む甲高いギター音とともに「ホラー映画を観よう」が禍々しく披露された。次の「サマバケ」では一転、夏らしさ全開の歌詞、明るいメロディ、まぶしいライティングに場内がヒートアップし、続くド直球なポップナンバー「うれしいきもち」で会場全体がひとつになった。この日もっともエモーショナルに届けられたのが、コロナ禍のTHE KEBABSの思いが反映されたロックバラード「ラビュラ」。佐々木と田淵がツインボーカルで紡ぐ力強いメッセージが、観客の心に深く刻み込まれた。

佐々木亮介(Vo, G)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

佐々木亮介(Vo, G)(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)[拡大]

ライブ中盤、佐々木は「今年のライブはこれで最後だから寂しくなってきちゃった」と名残惜しさをにじませる。「コロナとか地震とか病気とか、ネガティブなことって予期せぬときに急に来ますよね。そして、スーパーハッピーはいつでも作れる」と前向きなメッセージを送ったと思いきや、「だから覚悟してください。なんてったって、急に来るんですから。新曲とか」と言うやいなや「急に来る」というタイトルの新曲を披露。MCに聞き入っていたファンはまさに予期せぬ出来事に拳を上げて喜んだ。この曲の間奏では音が止んでもなお佐々木がひたすらしゃべるフリーゾーンが設けられ、彼は母音「u,i,u」で韻を踏み倒すアドリブでメンバーを紹介。曲中であることを観客が忘れかけた頃、THE KEBABSはだしぬけに「急に来る」の後半を駆け抜けるように届けた。

14曲の演奏を終えても、勢いの衰えないTHE KEBABS。「恐竜あらわる」「てんとう虫の夏」「おねがいヘルプミー」「猿でもできる」といったエネルギッシュなナンバーを連投する。そしてライブは佐々木の「バイバイ!」という言葉を合図にポジティブなフレーズの詰まった「夢がいっぱい」で締めくくられた。

「THE KEBABS 椅子」第2部の様子。(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

「THE KEBABS 椅子」第2部の様子。(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)[拡大]

THE KEBABS(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)

THE KEBABS(Photo by Viola Kam / V'z Twinkle)[拡大]

メンバーがステージを去ると、ライブの進行役からこの日の公演が実は2部制であることが告げられる。換気タイムを挟み、THE KEBABSはおそろいのTシャツ姿で再登場した。彼らは2部の演奏曲をこの場で決めるとのことで、ステージ下手から大きな布が広げられると、そこにはずらりと候補曲が。そしてTHE KEBABSが座席をランダムに指定し、その座席のファンが楽曲をリクエストする形でセットリストは組まれていった。曲が決まったのち「思い出す時間をください!」と言って音源を会場に流しながらコードや構成を確認する、フリーダムなメンバーたち。中でも新井は最後まで「弾けないかもしれない……」とつぶやいていたが、いざ演奏が始まると迷いのないピックさばきを見せつけた。2部で披露されたのは、ファンとスタッフが選んだ「おかしのはなし」「まばゆいpart2」「ガソリン」を含む6曲。ラストにTHE KEBABSはバンドのテーマソング「THE KEBABSのテーマ」を全身全霊で披露し、初のホールツアーに幕を下ろした。

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THE KEBABS「THE KEBABS 椅子」2021年12月15日 東京都 ヒューリックホール東京 セットリスト

第1部

01. 食事
02. 枕を変えたら眠れない
03. ロバート・デ・ニーロ
04. オーロラソース
05. ピアノのある部屋で
06. テスト・ソング
07. やさしくされたい
08. チェンソーだ!
09. ジャンケンはグー
10. ホラー映画を観よう
11. サマバケ
12. うれしいきもち
13. ラビュラ
14. 急に来る
15. 恐竜あらわる
16. てんとう虫の夏
17. おねがいヘルプミー
18. 猿でもできる
19. 夢がいっぱい

第2部

20. おかしのはなし
21. THE KEBABSは忙しい
22. まばゆいpart2
23. ガソリン
24. ジャキジャキハート
25. THE KEBABSのテーマ

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