このライブイベントは、11月20日に20歳になったメンバー高井千帆のバースデーを祝して企画された公演。2013年、12歳のときにみにちあ☆ベアーズに加入し、3B junior、ロッカジャポニカ、B.O.L.T、浪江女子発組合と数々のグループで経験を重ねてきた高井の10代を華やかに締めくくるべく、本人が自ら考案した企画をもとに3部制のライブが行われた。
第1部
第1部のタイトルは高井のニックネームである“ちぃ”を、本人が好きなダジャレとして入れ込んだ「高井千帆 presents もうすぐHATACHIii PARCHIii !!!!」。この日の主役である高井がステージにさっそうと現れ、「『HATACHIii PARCHIii !!!!』みんな騒げー!」と開幕を告げると、会場のファンは新型コロナウイルスの感染拡大対策を守りつつ、大きな拍手でその声に応えた。ファッションブランド・PEACEBIRD協力のもと、白と黒のモノトーンが印象的な衣装を着用したメンバーは、まず「パーティにおけるお食事ブロック」として「Don't Blink」「Yummy!」「HOT CAKE」という歌詞やコンセプトが食事に関連する楽曲を立て続けに披露する。高井は「本日のパーティの主催を務めさせていただきます、高井千帆です! 私はあと数時間後に“はたちぃ”になります! ラストティーンの残された時間、皆さんと一緒に盛り上がって最高の時間を楽しんでいきたいと思います!」と意気込みを語りつつ、「メンバーをかわいく見せるというよりは、私が着てほしいという衣装を選びました」と自身が手がけたメンバーのコーディネートを解説。自分の衣装については「今日はブラックちぃちゃんです」と紹介した。
続いてライブはパーティソングブロックに突入し、「Don’t Blink」や「Yummy!」をB.O.L.Tに提供したTOTALFATの楽曲「PARTY PARTY」がカバーされる。この予想外の選曲にファンはどよめきつつも興奮。さらに「Catch The Rainbow」ではメンバーと観客が一緒になってタオルを振り回し、「Please Together」では4人のパートをくじ引きで決める試みが行われた。会場がまさにパーティのような盛り上がりとなる中、ライブ終盤には高井がメンバーへ心温まる“おもてなし”を用意。「スマイルフラワー」では白浜あや、「足音」では青山菜花、「スーパースター」では内藤るなへ「いつもありがとう」というメッセージが込められたプレゼントがサプライズで贈られ、場内に和やかな空気が流れた。
第2部
第2部 「Voyage」は、高井と親交の深いTask have Funの熊澤風花によるサプライズの影ナレを経てスタートする。B.O.L.Tは12月15日にリリースする3rdシングル「More Fantastic」の衣装で初めてファンの前に立ち、「Voyage」という高井直筆の文字が書かれたフラッグをバックにパフォーマンス。ライブを春、夏、秋、冬の4つのブロックに区切り、春をイメージした序盤のパートでは「淡い空」や「スマイルフラワー」など3曲をさわやかに歌唱した。高井が「『Voyage』というタイトルの通り、皆さんと今日ならではの素敵な旅へ出発したいと思います!」と挨拶したあとは、レア曲が連続する夏のブロックへ。高井をフィーチャーしたロッカジャポニカ時代の夏曲「Chillっ子同盟」、3B juniorの年下組がレパートリーにしていた「想い星」が披露されると、ファンのテンションがより一層上昇した。
秋のブロックの1曲目「Don‘t Blink」では高井が自身の希望によりドラムの演奏を披露。これまでも何回かドラムにチャレンジしてきた高井だが、B.O.L.Tの楽曲を演奏するはこれが初めて。彼女はメンバーと一緒に歌いながらパワフルなプレイを繰り広げ、10代最後のライブを自ら盛り上げた。その後、B.O.L.Tはドラマ「ごほうびごはん」のオープニングに使用されている3rdシングルの表題曲「More Fantastic」をライブ初パフォーマンスし、ポップな歌とダンスで会場に心地よい一体感を作り出す。終盤の冬のブロックではイージーコア / ポップパンクバンドのHold Out HopeがプロデュースしたのHold Out Hopeがプロデュースしたカップリング曲「Reborn」も初披露され、観客はエモーショナルな歌詞やメロディが特徴のロックナンバーにじっくりと聴き入った。さらにB.O.L.Tは「寝具でSING A SONG」「OUR COLOR」の2曲を熱量高く歌い上げ、笑顔でステージをあとにした。
アンコールでは高井がロッカジャポニカ時代のソロ曲「キミと笑顔」を当時の衣装に身を包んで歌唱。会場は高井をイメージした黄色のペンライトの光一色に染まった。そして懐かしの楽曲とともにこれまでの思い出に浸ったあと、高井は大人の女性の恋物語を描いた「JUST NOD」をメンバーとともにパフォーマンス。多くの経験を積み重ねて表現力が大きく成長したことを証明し、ファンの思いに応えてみせた。最後に高井は「どの季節にも皆さんがいるんですよ。私の10代の思い出の中で。昔から応援してくださっている方にも、最近B.O.L.Tを知ってくださった方にもしっかり感謝の気持ちを伝えられるようなライブにしたいなと思ってセットリストを組ませていただきました」と選曲について説明しつつ、「20代は個人としてもグループとしてももっとうれしいお知らせができるように、そして出会いや別れを経験した10代のことを胸に秘め、もっと人との関わりを大事にしてがんばっていきたいです」と挨拶。ラストナンバーとして披露された「ここから」がいつも以上に明るく響き渡った。
第3部
この日ラストの公演は「Last teen ceremony ~ちほすきすき団決起集会~」と題したトークライブ。年齢の都合上、白浜と青山は欠席となり、内藤と高井の2名が登場した。20歳の誕生日を目前にした高井が振袖姿でステージに上がると、会場はひと足早く成人式のような祝福ムードでいっぱいに。公演中はファンによる思いのこもったメッセージが紹介され、高井は恥ずかしそうな表情を浮かべつつも、うれしさを隠し切れない様子で感謝の気持ちを述べる。
さらに、ももいろクローバーZの玉井詩織をはじめ、スターダストプロモーションの女性アイドルセクション「STARDUST PLANET」所属の仲間たちからのバースデーメッセージがサプライズで流れ、高井は予想外の展開に言葉を失いつつも「本当にうれしいです」と喜びをあらわに。さらにサプライズは続き、家族からの手紙が読み上げられると、高井は大粒の涙をこぼしながら「家族には迷惑をかけてるなって思っていたから、うれしいですね……」と感激した様子を見せた。そして高井と内藤は「B.O.L.T ONE MAN LIVE@LIQUIDROOM」の締めくくりとして、ロッカジャポニカ時代の楽曲「だけどユメ見る」を2人で歌唱。会場に温かい空気が流れる中、高井の“ラストティーンライブ”の幕を閉じた。
B.O.L.T「B.O.L.T ONE MAN LIVE@LIQUIDROOM」2021年11月19日 LIQUIDROOM セットリスト
第1部 高井千帆 presents もうすぐHATACHIii PARCHIii !!!!
01. Don‘t Blink
02. Yummy!
03. HOT CAKE
04. PARTY PARTY
05. Catch The Rainbow
06. 寝具でSING A SONG
07. Please Together
08. スマイルフラワー
09. 足音
10. スーパースター
11. 夕日の後の夜に
12. まわりみち
第2部 Voyage
01. 淡い空
02. まわりみち
03. スマイルフラワー
04. Chillっ子同盟
05. 想い星
06. Yummy!
07. Don‘t Blink
08. SLEEPY BUSTERS
09. わたし色のトビラ
10. More Fantastic
11. 未完成呼吸
12. axis
13. Reborn
14. 寝具でSING A SONG
15. OUR COLOR
<アンコール>
16. キミと笑顔
17. JUST NOD
18. ここから
第3部 Last teen ceremony ~ちほすきすき団決起集会~
01. だけどユメ見る
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祝20歳!B.O.L.T高井千帆、企画盛りだくさん3部構成のラストティーンライブ https://t.co/I4tvq66lu0