Vaundy×04 Limited Sazabys、両者初の日比谷野音で伝説作り上げた秋雨の一夜

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Vaundy04 Limited Sazabysによるツーマンライブ「ライブナタリー “Vaundy × 04 Limited Sazabys”」が10月31日に東京・日比谷公園大音楽堂で開催された。

Vaundyと04 Limited Sazabys。中央がVaundy。(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

Vaundyと04 Limited Sazabys。中央がVaundy。(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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ライブナタリー史上初の野外イベントとなった本公演。Vaundyとフォーリミも、日比谷公園大音楽堂でライブを行うのは今回が初となった。

04 Limited Sazabys(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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冷たい雨がポツポツと降りしきる中、ふらりと登場したのはフォーリミ。GEN(B, Vo)が「寒いけどいける?」と観客に呼びかけ、バンドは人気曲「swim」でライブをスタートさせる。さらに「Kitchen」「My HERO」とみずみずしいサウンドが印象的な楽曲を続けてオーディエンスに高揚感をもたらした。初めて野音のステージを踏んだGENは「聞いてた以上にいいやないか。ネイチャーとアーバンのバランスがいいし、学祭っぽい感じがする」と会場を見渡す。そしてVaundyについて「僕らのリハのときに客席で踊ってくれてたんですよ。こんな組み合わせを実現してくれたナタリーに感謝です」と語った。

GEN(B, Vo)(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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「思い出じゃなくて伝説を作りに来たんですよ」とGENが啖呵を切ったあと、「monolith」の気迫に満ちたパフォーマンスで会場の熱気はぐんぐん上昇。歪んだサウンドが轟く「fiction」の演奏中には、観客の頭上に降りしきる雨粒がライトで照らされて煌めいた。そんな幻想的な光景を見やったGENは「雨も装飾だし特効」と言い放ち、「こんな天気だけど流星群の歌を歌ってもいいでしょうか」と前置いてから「midnight cruising」を披露。どんよりと曇った空の下、4人は歌詞や軽やかなメロディで流星の瞬きを表現し、RYU-TA(G, Cho)は「野音最高!」と力いっぱい叫んだ。

04 Limited Sazabys(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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終盤にはVaundyの好きな曲である「soup」が届けられた。GENの甘い歌声と優しいメロディが混ざり合い、オーディエンスは体を揺らして心地いいサウンドを堪能した。そしてフォーリミは今一番届けたい曲だという新曲「Just」を披露。GENは晴れやかな表情でこの曲を歌い上げ、ファンにバンドの最新のモードを伝えた。さらに「自分自身に生まれ変われ」というGENによるおなじみの前口上から「Squall」をパワフルに演奏し、最後にブラストビートが炸裂するショートチューン「message」をパフォーマンスして4人はVaundyへバトンをつないだ。

Vaundy(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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Vaundyがオープニングナンバーとしてセレクトしたのは、Spotify PremiumのCMソングとしても注目を集めた「不可幸力」だ。彼は踊るようにステップを踏みながら気だるさと色気を内包した歌声を響かせ、オーディエンスを一気に自身の世界観に引き込んだ。リラックスムード漂う「世界の秘密」を経て、Vaundyは「来ちゃったよ野音。楽しいねえ」と笑う。そしてUKロックを彷彿とさせる「benefits」では力強くギターをかき鳴らした。続く「しわあわせ」では、マイクスタンドを使用して切々と歌い上げるVaundyを白のピンスポットライトが照らし出し、観客の視線は釘付けに。エモーショナルな歌声とスケール感のあるサウンドが野音を包み込み、オーディエンスはじっと演奏に聴き入った。

Vaundy(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

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フォーリミによる「soup」のパフォーマンスに応えるように、VaundyはGENが愛聴しているという「東京フラッシュ」を披露。メロウなムードに染まった場内の雰囲気は、10月に配信リリースされた最新曲「泣き地蔵」で一転。サイケデリックなカラーのライトの点滅に合わせて重低音がズンズンと唸りを上げ、オーディエンスの体を揺らした。MCではVaundyが客席のほうに手を伸ばし、雨が降っていることを確認すると「晴れ男なんだけどな」と首を傾げる。その後「今から晴れるよ」と自信たっぷりに観客に呼びかけた。

「ライブナタリー “Vaundy × 04 Limited Sazabys”」の様子。(Photo by MASANORI FUJIKAWA)

「ライブナタリー “Vaundy × 04 Limited Sazabys”」の様子。(Photo by MASANORI FUJIKAWA)[拡大]

彼は「フォーリミありがとう」と感謝の思いを伝えてから、アッパーな「怪獣の花唄」のパフォーマンスへ。Vaundyはラストスパートをかけるようにステージを自由に動き回り、ハンドクラップする観客に向かって「聞こえない!」と煽って、さらに一体感を高めた。ラストナンバーは華やかなサウンドの「花占い」。スモークに包まれたステージで、Vaundyはパワフルなステージングを披露し、観客を存分にエキサイトさせてこの日のライブを締めくくった。彼がステージをあとにする頃には、降り続いていた冷たい雨はすっかり上がっていた。

なおナタリーストアでは11月16日まで本イベントの開催記念グッズを販売中。

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「ライブナタリー “Vaundy × 04 Limited Sazabys”」2021年10月31日 日比谷公園大音楽堂 セットリスト

04 Limited Sazabys

01. swim
02. Kitchen
03. My HERO
04. monolith
05. fiction
06. fade
07. mahoroba
08. midnight cruising
09. Letter
10. soup
11. Just
12. Squall
13. message

Vaundy

01. 不可幸力
02. 世界の秘密
03. napori
04. benefits
05. しわあわせ
06. Tokimeki
07. 東京フラッシュ
08. 泣き地蔵
09. 怪獣の花唄
10. 花占い

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