虹のコンキスタドール清水理子が歌に乗せたファンへの思い「みんながいるから夢を追える」

虹のコンキスタドールの清水理子が昨日6月7日に東京・TSUTAYA O-WESTで初のソロワンマンライブ「あなたへ～This song for you～」を開催した。

5月12日にシングル「あなたへ」をリリースし、ソロでCDデビューを果たした清水。本作の発売を記念して企画された「あなたへ～This song for you～」では、メンバーの中でも特に高い歌唱力を誇る虹コンの歌姫・清水がその歌声を存分に披露した。開演時刻になると、清水は純白の衣装に身を包んでステージに登場し、映画「お終活　熟春！人生、百年時代の過ごし方」のエンディングテーマであるソロシングルの表題曲「あなたへ」を歌い上げる。伸びやかな歌声で観客を優しく包み込んだ彼女は「今日は皆さんを精一杯幸せな気持ちにしておうちに帰したいと思います」と笑顔で挨拶し、続いてロックナンバーの「ツグム。」を歌唱。「あなたへ」から一転してアグレッシブなボーカルを披露し、幅広い表現力を見せつけた。

その後、清水は大人びた雰囲気のメロウなナンバー「夏の夜は短すぎるけど…」を皮切りに虹コンのナンバーを次々に歌唱。ステージ上で激しく動き回る虹コンのパフォーマンスとは違い、歌でじっくり魅せるライブで楽曲の新たな魅力を引き出していった。ライブ中盤には虹コンの楽曲も手がけているヒルネ逃避行の森本真伊がキーボードで参加し、清水の歌声に色とりどりの表情を加える。「夢はアニソンシンガーって何年も自己紹介で言い続けてるんですが、虹コンで初めて歌えたアニメソングを歌いたいと思います」という曲振りのあとには、アニメ「カードファイト!!ヴァンガード 新右衛門編」のエンディングテーマ「ぼくらのターン」が披露された。

さらに清水は森本とアイコンタクトを取りつつ、「パラダイスな片思い」「心臓にメロディー」「in（door）the Summer」など、虹コンが大事に歌ってきた楽曲を情感たっぷりに響かせる。森本がステージからはけ、再び清水1人になると、「私の基盤にあるのは虹のコンキスタドールというグループで。どんなにソロで歌っていてもメンバーの存在を感じていて、見守られている感覚がするくらいで。虹コンの本当に大切な曲を歌いたいと思います」という言葉を経て、エモーショナルかつさわやかなナンバー「夕暮れグラデーション」、旅立ちや卒業をテーマにした「さくら色シャワー」が披露された。

終盤のMCでは、清水が「私は今までいろんなことに挑戦してきた人間だと自分で思っていて。幅広く手を出す人間だったんですね。自慢じゃないんですけど、何もやらなくても人よりできるんですよ。だからこそ今まで努力をすることがあまりなくて、というかできなくて。『もっとがんばれば上に行けるのに』と言わても、『そこまではいいや』と思っちゃって、だいたいのことは及第点までいったらすっぱり止めちゃうんですよ」と話し始める。続いて彼女は「アイドルも最初はもって1年だろうなと思ってたんですけど、全然そんなことなくて。もう5年くらいやってるんだけど、なんでだろうと自分で考えてたんですよ。なんで努力をしたいと思えるのかと。それで考えた結果、わかったんですよ。前までは全部自分1人の中で完結してたんですけど、アイドルはみんなのためにがんばろうと思えるんです」と語り、「応援してくれるみんなが私のアイドル人生、シンガーとしての人生の必須項目というか、本当に必要な存在なんだって改めて思いました。私が夢を追えてるのはみんながいるからで、みんながいなかったら夢を追いかける必要もないくらい」とファンへの思いを言葉に。2018年5月に配信リリースしたソロとしての始まりの曲「Colorful～あなたといた時間～」を涙ながらに歌い上げ、ステージをあとにした。

アンコールではファンの前に再び姿を現した清水が、7月14日にリリースされる虹コンの新作CD「RAINBOW SUMMER SHOWER」より、今年の夏曲「世界の中心で虹を叫んだサマー」を歌唱。駆け抜けるように展開するアッパーチューンを1人で歌いこなしてみせた。そして最後、清水はこの日2回目の「あなたへ」を熱唱し、盛大な拍手が沸き起こる中、「幸せになってくれましたか？ 私は本当に世界一幸せ者です！」と笑顔を弾けさせた。