「どうしても音楽が必要なんだ」やりたいことをやり続ける山中さわおの全国ツアー最終日

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山中さわおが昨日3月4日に全国ツアー「NONOCULAR VIOLET TOUR」の最終公演を東京・LIQUIDROOMにて行った。

山中さわお「NONOCULAR VIOLET TOUR」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:岩佐篤樹)

山中さわお「NONOCULAR VIOLET TOUR」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:岩佐篤樹)

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昨年11月にソロアルバム「Nonocular violet」が発売されたことを記念して12月にスタートし、全国18カ所で開催されたこのツアー。最終日となるこの公演で山中は、アルバムのレコーディングにも参加した千葉オライリー(Dr / THE BOHEMIANS)、安西卓丸(B / ex. ふくろうず)、木村祐介(G / ArtTheaterGuild)とともにパフォーマンスを届けた。

山中さわお「NONOCULAR VIOLET TOUR」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:岩佐篤樹)

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開演時刻になると、盛大な拍手を浴びながら4人がステージに現れる。彼らはアルバムの表題曲「Nonocular violet」でライブをゆったりとスタート。山中のボーカルと、それを支える重厚感のあるバンドの演奏が徐々に会場の熱を高めていく。続けて彼らは「POP UP RUNAWAYS」「The Devil's Pub」とアップテンポのナンバーを連発。性急なビートに乗せて、観客は一心不乱に腕を振り上げた。

千葉オライリー(Dr / THE BOHEMIANS)(撮影:岩佐篤樹)

千葉オライリー(Dr / THE BOHEMIANS)(撮影:岩佐篤樹)[拡大]

山中はフロアを端から端までじっくり見渡したあと「集まってくれてありがとう。最後までいい夜にしたい。よろしくね」と挨拶。続けて披露された「RED BAT」では、間奏で木村がステージの最前まで躍り出て、アグレッシブなギタープレイを見せつけた。千葉のバスドラムの音が重く鳴り響く「ノスタルジア」では、山中がファンタジックな世界観の歌詞を伸びやかな声で歌い上げた。

木村祐介(G / ArtTheaterGuild)(撮影:岩佐篤樹)

木村祐介(G / ArtTheaterGuild)(撮影:岩佐篤樹)[拡大]

山中は、昨今の社会情勢の中このツアーを続けてきたことへの苦難を語りつつ、「このツアー、俺ノーギャラなんだぜ。みんなプロのミュージシャンを観に来たと思ったでしょ? 違うんだよ。バンドが大好きなおじさんを観に来ただけだから。バンドが大好きなおじさんはどうしても音楽が必要なんだ」と彼らしいMCで観客を沸かせ、そのまま「Slide in tomorrow!」に突入。「敵がいるなら戦うぜ」という言葉を力強くシャウトした。

安西卓丸(B)(撮影:岩佐篤樹)

安西卓丸(B)(撮影:岩佐篤樹)[拡大]

「この曲は君たちにとって特別な曲になってほしいと思ってる」という山中の言葉に続けて披露されたのは「サナトリウムの長い午後」。山中が「去年はどうしても社会的な要素が自分の感情や曲に入り込んでしまった」と語るこの曲では、「行こうぜ 心を奪い返しに行こう」という歌詞に応えるように観客が各々の拳を力強く掲げた。さらに4人は「ロックンロールはいらない」「ヒルビリーは かく語りき」「Mallory」「アインザッツ」をノンストップで畳みかけ、ラストスパートへ向けて会場のボルテージを高めていく。本編を締めくくったのはゆったりしたテンポのナンバー「ケモノミチ」。山中は「もう一度 人間を信じたいんだ」という歌詞を、観客の心に突き刺すように全身全霊でシャウトした。

山中さわお(撮影:岩佐篤樹)

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アンコールで4人は「All we need is rock and roll」「Buzzy Roars」の2曲をシームレスにつなげて披露。その後山中が舞台に1人立ち、「こんなタイミングで集まってくれて本当にありがとう。みんなのおかげでツアーを最終日まで楽しくやることができた」と感謝の言葉を告げると、会場はこの日一番の拍手に包まれる。山中は「ものすごく真剣に考えて調べて出した答えだという前提で、俺はやりたくないことは絶対にやりたくない。絶対にだ。そしてやりたいことはやり続けたい。絶対に。それを、見届けてほしいんだよ。今日はありがとう」と言葉を紡ぎ、込み上げる感情を押し殺しながらステージをあとにした。

山中さわお(撮影:岩佐篤樹)

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さらなるアンコールの拍手に応えて再び舞台にそろった4人は「DAWN SPEECH」をパフォーマンス。4人のコーラスが重なり合い、会場は軽やかな空気に包まれる。最後に山中は「1曲くらいピロウズの歌を聴きたいだろ?」と「どこにもない世界」をギターで弾き語り始める。「心が枯れる日まで歌いたい」「全てを越えて解り合えるキミが好きだよ これは愛だ」という言葉が、目の前にいる観客へ向けられたメッセージかのように響き渡った。歌唱後山中は、マイクを通さずに「ありがとう」という言葉をさりげなく残し、ステージから悠然と立ち去った。

なお5月12日には、この公演の模様を収めた Blu-ray / DVD 「Nonocular monument 2021.3.4 at LIQUIDROOM “NONOCULAR VIOLET TOUR”」が発売される。

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山中さわお「NONOCULAR VIOLET TOUR」2021年3月4日 LIQUIDROOM セットリスト

01. Nonocular violet
02. POP UP RUNAWAYS
03. The Devil's Pub
04. RED BAT
05. オルタナティブ・ロマンチスト
06. Old fogy
07. ノスタルジア
08. Slide in tomorrow!
09. アトラクションガール
10. Permanent black sheep
11. All memories
12. サナトリウムの長い午後
13. HEAVEN'S PINHOLE
14. Answer
15. ロックンロールはいらない
16. ヒルビリーは かく語りき
17. Mallory
18. アインザッツ
19. ケモノミチ
<アンコール>
20. All we need is rock and roll
21. Buzzy Roars
<ダブルアンコール>
22. DAWN SPEECH
<トリプルアンコール>
23. どこにもない世界

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