「Hitori Sugar」はスガが1人でステージに立ち、ギター1本で弾き語ることをコンセプトにしたライブシリーズ。2月から4月にかけて弾き語りツアー「SUGA SHIKAO Hitori Sugar 2020『明日、君の街に歌いに行くよ』」として行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で後半公演は無期限延期となった。今回の公演ではこの弾き語りツアーで予定されていたセットリストの楽曲が有観客ライブで披露され、その模様が生配信された。
開演時刻を迎え、ステージ中央に設置されたマイクの前に立ったスガはアコースティックギターをかき鳴らし、「労働なんかしないで 光合成だけで生きたい」をファンキーにプレイする。演奏が終わると、感染症対策のため声を出せない観客は大きな拍手でライブを盛り上げた。続けてスガは色とりどりの照明に包まれながら「午後のパレード」をパフォーマンス。「真夜中の虹」ではサンプリングしたスぺーシーな音を流し、1人での演奏とは思えないような厚みのある音色を奏でた。
その後スガはコロナ禍での過ごし方を語り、「サヨナラホームラン」を、ギタレレを爪弾きながら歌う。ライブ中盤では、通販とライブ会場限定で販売されている作品「ACOUSTIC SOUL 2」から「奥田民生さんのような曲を作りたかった」という「1+1」がワンコーラス披露される。さらに彼は東京の街をテーマにした「ぼくの街に遊びにきてよ」、自身が通ってた大学の近くにある道を歌った「坂の途中」を続けて歌唱。ヒットナンバー「Progress」が堂々と歌い上げられると、会場は観客の大きな拍手の音に満ち溢れた。
ライブの後半ではスポットライトを浴びたスガが「アストライド」を力強く歌唱し、観客はその歌声に聞き入る。母親へ向けて作られた楽曲「ヤグルトさんの唄」では、一段と感情の込もった歌声が会場内に響き渡った。その後彼は代表曲「黄金の月」、アップテンポなナンバー「コノユビトマレ」でラストスパートに向けてライブを盛り上げる。観客はスガのパフォーマンスに目一杯の手拍子で応え、会場が1つになった。さらにスガがキャリア屈指のファンクナンバー「19才」でギターの音を思いっきり歪ませると、会場の高揚感は最高潮に達した。その勢いのままライブは「ストーリー」に突入。スガは熱のこもったパフォーマンスで本編を締めくくり、舞台を後にした。
その後起こったアンコールの拍手に応え、スガは再びステージに姿を現し、子供の頃の思い出を描いた「深夜、国道沿いにて」を素朴なギターの音色とやさしい歌声で届ける。最後に彼は「早くこういう状況が去って、ライブハウスでバンドメンバーとファンクをやったり、ちっちゃいライブハウスで弾き語りをやったり、ギュウギュウになって楽しめる日が来ることを願ってます。そうなったときにはまたライブに遊びに来てください」と胸の内を言葉にし、「アシンメトリー」を披露。アコギの音色とスガの歌声のみで構成された「Hitori Sugar」らしいシンプルなパフォーマンスを見せ、この日のライブに幕を下ろした。
なお、12月10日12:00から31日23:59まで、この公演のライブ映像や当日のドキュメンタリー、「Hitori Sugar」の過去公演の様子や撮りおろしインタビューなどがセットになったプレミアムアーカイブ配信が行われる。チケットは12月31日21:00まで販売中。
「Hitori Sugar Tour 2020 -セトリ再現ライブ-Supported by J-WAVE Mercedes-Benz THE EXPERIENCE」2020年12月4日 昭和女子大学人見記念講堂 セットリスト
01. 労働なんかしないで 光合成だけで生きたい
02. 午後のパレード
03. 真夜中の虹
04. サヨナラホームラン
05. 黄昏ギター
06. Hop Step Dive
07. 1+1
08. ぼくの街に遊びにきてよ
09. 坂の途中
10. Progress
11. 発芽
12. アストライド
13. ヤグルトさんの唄
14. 黄金の月
15. コノユビトマレ
16. 19才
17. ストーリー
<アンコール>
18. 深夜、国道沿いにて
19. アシンメトリー
スガ シカオ @shikaosuga
チェーーーーーーック!
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