11月19日に刊行される加藤シゲアキ(
「オルタネート」は「小説新潮」2020年1月号から9月号に連載された作品で、高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」を巡る3人の高校生の物語が描かれている。今回公開されたプロモーション映像は小説という枠組みを超えて幅広い人に訴えかけ、小説を読むことの楽しみを多くの人に知ってもらいたいという加藤の発案から生まれたもので、映像制作はPERIMETRONが手がけた。
加藤は今回の作品をPERIMETRONに依頼した理由を「私個人が彼らの作品のファンであったこともありますが、 現実と非現実の交錯する自分のプランを、 必ずや期待を越えた形で作品にしてくれると確信したからです」と語り、自身も出演した映像について「自分で生み出した世界のはずなのに、これほど胸を打たれるとは思ってもいませんでした」と感想を述べた。また監督を務めたPERIMETRONのOSRINは「この作品に携わったことによって今後自分が作るものに確実に影響がでるめずらしく貴重な出会いだったと思います」と、加藤との制作過程を振り返っている。
加藤シゲアキ コメント
オルタネートの実在する世界を、どうにか映像で表現することはできませんか。実写化ではなく、この小説世界に寄り添うような物語を。
私から新潮社の担当編集者にそう提案させてもらったところが、この企画のスタートでした。
小説刊行のために映像作品を制作するのは、読者の想像の幅を狭めてしまう可能性もありますが、今作の場合は、むしろ想像の幅を広げてくれるように感じたのです。
ご快諾頂いた新潮社の皆様には大変感謝しております。
器量の広さとチャレンジングな姿勢に、歴史ある出版社の一端を見た気がします。
制作をPERIMETRONにお願いしたのは、私個人が彼らの作品のファンであったこともありますが、現実と非現実の交錯する自分のプランを、必ずや期待を越えた形で作品にしてくれると確信したからです。その予想は最後まで裏切られることはありませんでした。
体育館で跳ねるバスケットボールの音 生徒が駆けていく廊下。こぼれ落ちる花びら。重なる手。そしてアプリ、オルタネート。
小説から飛び出してきた描写の数々とそこに生きる人間たちに、胸に迫る痛みと柔らかなぬくもりを同時に感じました。
自分で生み出した世界のはずなのに、これほど胸を打たれるとは思ってもいませんでした。
改めてディレクターのOSRINさん、そして関わってくれたチームのみんなに感謝を申し上げたいと思います。
特にOSRINさんの作品に向かう姿勢には、大変刺激を受けました。
オルタネートという小説を愛してくれたことも、重ねてお礼申し上げます。
深く読み込み、感じ、物語を越えて想像するOSRINさんは、頼もしく、そしてチャーミングでした。
深夜に数回行ったオンライン打ち合わせは、僕の大切な思い出のひとつです。
OSRIN コメント
オルタネートという小説を読み終わったとき
これは小さな世界の大きな現象なんだと感じました。
シゲさんとの打ち合わせは子供の作戦会議みたいで、
創造と想像、お互いの見えてくる景色を共有し合いました。
オルタネートの独特なのだが、広くいろんな人の過去や今に入り込むであろう空気感をどうやったら映像に落とし込めるか考えることは
簡単ではなかったですが、とにかく楽しかった。
シゲさんが描く
丁寧な登場人物の設計
群像劇の構造
世界を分厚くする細かい描写は心地よかった。
この作品に携わったことによって今後自分が作るものに確実に影響がでる
めずらしく貴重な出会いだったと思います。
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加藤シゲアキ新作小説のプロモーション映像をPERIMETRONが制作「これほど胸を打たれるとは」 https://t.co/UW3osNo5p9