「僕らには未来しかない」5周年迎えたSUPER★DRAGON、9人全員で肩を並べてその先へ

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SUPER★DRAGONが9月27日にオンラインライブイベント「5th Birthday ONLINE LIVE」を開催した。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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2015年の9月27日に産声を上げたSUPER★DRAGONにとって、この日は結成5周年の記念日。“5歳の誕生日”を祝して行われた配信ライブは昼の部「PARTY -Lunch Time-」と夜の部「CEREMONY -Dinner Time-」の2部構成で届けられた。9人はまったく趣向の異なる2つの“お祝い”でファンへの感謝を表し、一方のファンはにぎやかに飛び交うコメントやTwitterへの感想の投稿でグループへの愛を表現。双方向からの盛り上げで、特別な1日の思い出がグループの歴史に刻まれた。この記事では、「CEREMONY -Dinner Time-」のライブレポートを中心にイベントの様子を紹介する。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)[拡大]

12:00にスタートしたのは「PARTY -Lunch Time-」と題されたリクエストライブ。お菓子がたくさん用意された野外ステージで乾杯をした9人は、ファンやスタッフからのリクエストに応える形で、即興的に自身の持ち曲を披露していった。リハーサルなしの“ガチンコ”でのパフォーマンス披露のため、過去に例がないほどのドタバタ劇を繰り広げるメンバーの姿に、コメント欄も大盛り上がり。「お昼休みに聞きたいSUPER★DRAGONの1曲」として披露が決まった「ワチャ-ガチャ!」はひさびさの歌唱とあって立ち位置を忘れるメンバーが続出し、志村玲於は「本当のワチャガチャだったな(笑)」とひと言。そして曲を重ねるごとに9人のハイテンションと悪ふざけは加速し、「赤ちゃんになりきって」というリクエストで始まった「WARNING」ではイントロが始まるやいなや9人が一斉にむずがり泣き叫ぶという、カオスのようなパフォーマンスが繰り広げられた。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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衝撃と笑いがあふれた「PARTY -Lunch Time-」の配信から6時間後。配信画面が屋内のライブ会場に切り替わると、白いドレープカーテンが幾重にも重なったステージセットの上、フォーマルなスーツスタイルでドレスアップした9人の姿が視聴者の目を奪う。「PARTY -Lunch Time-」のカジュアルなスタイルとは正反対の装いでファンを驚かせた彼らが1曲目に届けたのは「Monster!」のリミックスバージョン。冒頭から大人の色気をはらんだ身のこなしで強烈にアピールすると、続く「WARNING」でも挑発的な視線や不敵な笑みでカメラの向こう側のファンを射抜いていく。メインボーカルの片翼を担う池田彪馬の武器であるハイトーンも冴え渡る華々しい“パーティの幕開け”に、コメント欄には「これが昼の部と同じ曲なんて……」という書き込みも見られた。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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「CEREMONY -Dinner Time-」のライブは、結成から今までの9人の歩みをたどるドキュメント映像を織り交ぜながら進行していった。5年前の9月27日、初めてSUPER★DRAGONとしてステージに立った9人の映像が流れ、メンバーが結成当時のそれぞれの心境を語るインタビューののちに披露されたのは、その5年前の12月にリリースされた「HACK MY CHOICE」だった。リリース当時のライブ映像をクロスオーバーさせながら届けられる今現在の9人の姿は、彼らが5年の間にパフォーマーとしても1人の人間としても、そしてグループとしても大きく成長したことをダイレクトに訴えかけるもので、コメント欄にも感慨がにじむファンのコメントが並ぶ。続けてプレイされたのも、初期曲の「BAD BOY」。9人は余裕を感じさせる身のこなしと阿吽の呼吸のフォーメーションダンスでカメラに向けてアピールし、ジャン海渡は「『Dinner Time』盛り上がっていこうぜ、そして最高の夜を楽しもうぜ!」と視聴者に呼びかけた。

池田彪馬と古川毅。(撮影:笹森健一)

池田彪馬と古川毅。(撮影:笹森健一)[拡大]

SUPER★DRAGONは、メンバー1人ひとりがそれぞれのパーソナリティに深く向き合い、特技や個性を磨いてグループとしての表現に還元してきたグループでもある。9人のクリエイティビティにフォーカスしたインタビュー映像が流れたのちは、ジャンがプロデュースを担当し、楽曲制作にも携わった「New Game」へ。1年前のワンマンライブではジャン、田中洸希、松村和哉の3MCでの披露だったが、この日は全員バージョンのパフォーマンスが届けられ、ファンを歓喜させた。照明がぐっと落とされたステージ上、3MCの気だるげなラップリレーでストリート感あふれる雰囲気が醸成されたこの曲を終えると、カメラはステージから伸びるレッドカーペットの上でハイチェアに座る古川毅と彪馬の姿を捉える。2人はここで、ミドルバラード「Song For You」を初披露。お互いに背を向けていた彼らは、曲の途中で向き合うと微笑み合い、柔らかな声を重ねる。スパドラの楽曲の軸を成すボーカル2人の歌声は、ホールいっぱいに豊かに響き渡った。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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「Summer Breeze」のクールなパフォーマンスで夏の終わりを告げた彼ら。「Bring Back」ではボーカルに回った洸希のエモーショナルな歌唱、ジャンと和哉の切なさのにじむラップパートが叙情的なムードを増幅させる。飯島颯や伊藤壮吾も感情的なダンスで楽曲を彩り、9人の作り上げた曲の世界観に、コメント欄には感嘆の声が漏れた。そしてここで、9人は配信リリースされたばかりの最新曲「Burning in the nights」を初披露。この曲はUTAをサウンドプロデューサーに迎えて制作されたもので、インタビュー映像の中で壮吾は「5年の活動の中、裏で苦悩した思いも歌詞に乗せた」、洸希は「悩むことも多かったから、曲に感情移入することが多かった」と、スパドラにとって特別な楽曲であることを明かす。そしてジャンは「5年の間に僕らが学んできたスキルを肌で感じられる」、和哉は「スキルだけじゃないエモーショナルさが出せるのは、ここまで重ねてきたものがあるから」とコメントした。メンバーの強い思いが乗ったこの曲は、最年長の玲於をセンターに据えた陣形からスタート。彼がハンディカメラを手に取ると、9人はそのカメラを自在に操りながらリレーし、個々のパフォーマンスを躍動感あふれるスリリングなアングルで切り取っていく。毅が「内側に秘めた熱いものを表現している感じ」と語ったとおり、ひんやりとしたサウンドを土台にしながらも、9人は力を込めたラップやハイトーンのボーカル、炎の揺らめきを右手で表現したようなサビのダンスで、楽曲の持つ熱情を画面の向こう側へと伝えた。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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ライブの後半戦はグループ内の2つのユニット・ファイヤードラゴンとサンダードラゴンにフィーチャーしたパートからスタートした。玲於、毅、ジャン、颯からなるファイヤードラゴンはアッパーな「On My Way」を弾けるファンクネスで歌い踊ったのち、ジャンのピュアなボーカルも聴きどころの「Drive Me Crazy」をドロップ。スタンドマイクで歌う毅とジャンの横、玲於と颯はたおやかに踊って年長ユニットならではの色気を醸し出した。一方、壮吾、洸希、彪馬、和哉、柴崎楽によるサンダードラゴンはエネルギッシュに聞き手を巻き込むレゲエナンバー「Caravan」と、年上の女性に恋い焦がれる思いを歌う「真冬の熱帯夜」を届ける。「真冬の熱帯夜」を熱っぽい歌声と視線で表現する5人の姿にはコメント欄も熱狂。「苦しい」「しんどい」と“体調不良”を訴えるファンを続出させた。

続くインタビュー映像では、颯が「スパドラの強みは9人でいること」、楽が「9人それぞれに自分を持っているからこそ、いろんなことができる」、和哉が「1人でも欠けたら、ユニットとしての見せ方も崩れると思う」と語った。それぞれがメンバーのことを思う熱い言葉ののち、「SWEET DEVIL」でライブはクライマックスへ。再び9人全員でステージに立ったメンバーはエネルギーを思い切り爆発させるような熱いステージを見せ、和哉はパワフルなデスボイスを轟かせる。続く「Mada' Mada'」ではカメラを中央に据えた円形フォーメーションで9人が視聴者を圧倒し、彪馬が「まだまだイケるぜ」と歌うと画面上にはファンによる「SUPER★DRAGON!」の弾幕が流れた。さらに間奏では、幻のものとなってしまった今春のツアー「九龍領域」で披露されるはずだったソロダンスのリレーが展開し、次々とセンターポジションに立つ9人はしなやかで力強い動きでカメラに向かってアピール。玲於による片手でのハンドスプリングも彼らのパフォーマンスを一層盛り上げ、上昇する一方の熱気は続くキラーチューン「Untouchable MAX」で最高潮に達した。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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18曲をめまぐるしい展開で駆け抜けた9人。ここで設けられた最初で最後のMCタイムでは、5年の歳月をグループ活動に捧げてきたメンバーそれぞれの赤裸々な思いが語られた。「9人でいるのが当たり前になって、気付けばみんなが横にいる、という感覚になって。5周年という響きは、感動します」とジャンが感慨に浸ると、和哉も「『HACK MY CHOICE』を最初と変わらないメンバー、歌割り、フォーメーションで今日披露できたことが誇らしく思えて。この9人でやってきてよかったと思えた瞬間でした」と続く。楽は「僕は小さくて力もなかったけど、5年間でここまで大きく、力強くなりました」と笑い「自由にのびのびとできたのは、みんなが優しく接してくれたから。恵まれているし、温かい環境でやってこれたなと思います」と周囲への感謝を伝えた。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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「SUPER★DRAGONをやる前に、EBiDANをやめようと思っていた」と明かしたのは玲於。彼は「グループを結成しますとなったとき『もう一度がんばろう』と思えたし、ファンの皆さんが僕らを支えてくれなかったら今の自分はない。SUPER★DRAGONという存在が自分の人生を変えたと思っています」と語る。彪馬も、グループに入ったことで「人に対しての接し方」が大きく変わったと話し「SUPER★DRAGONがなかったら引きこもりになっていたと思う。それくらい自分自身を変えてくれた存在に感謝しているし、いつも支えられています」と続けた。そして洸希もまた、玲於、彪馬と同じようにグループによって自身が変わったことをファンに伝える。「人前に立つことが苦手で歌もうまく歌えないから、俺自身が続かないと思っていた」と明かした彼は「活動を続ける中で自分の中でスイッチが入って、『自分、変わったな』と思うことが多くなって。すごく助けられたと思います。メンバーとくだらない話をして笑っているのが心から幸せだなと思うことも多くなって、9人でやっていきたいなって。『人に幸せを与えられているのかな』と内気になる気持ちが最近あったんですが、それを救ってくれたのもメンバー。一生離れたくない存在です。誰1人欠けず、ずっといたいなと思いました」と、心をさらけ出すように言葉を紡いだ。

颯はグループのことを「家族」と表現し「自分がスパドラという家族に産まれたことが本当によかったなって。5年目を迎えた今年は大変なことがあって、みんなの応援は目に見えないけれど、僕たちの心の中には皆さんの愛がすごくあります。どんな状況だったとしても、SUPER★DRAGONの強い愛で結ばれていると思う」とカメラの向こうへ思いを伝えた。鉄道好きの壮吾は、5年前の9月27日に9人が初めて舞台に立った会場・かつしかシンフォニーヒルズを前日に車窓から眺めたことを明かしつつ「メンバーが欠けることなくこの日を迎えられたのがうれしいし、それはファンの皆さんが信じて付いて来てくれたからだと思います。僕にとっての鉄道が、皆さんにとってのスパドラであってほしいと思っています」と語った。9人の最後にマイクを握ったのは毅。「無観客だけどこんなに熱くなって、自分たちがSUPER★DRAGONをこんなに楽しんでやれているのは怖いくらいに幸せ」と切り出した彼は、「僕らには未来しかない」と断言した。

SUPER★DRAGON(撮影:笹森健一)

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「いつの間にかみんなが肩を並べて、前を向いて地に足つけて進めているのは幸せなこと。未来しかないってなんの違和感もなく言えるのは、いろんなものをひっくるめて、俺達がSUPER★DRAGONだからです。しっかりと自分たちの道を切り開いて、まだ見ぬ世界へ羽ばたいていきたいと思います」。毅がそう誓うと、会場にはセルフタイトルトラック「SUPER★DRAGON」のサウンドが鳴り響く。彪馬の突き抜けるハイトーンを合図に、9人はレッドカーペットを闊歩して逆サイドに設けられたステージに上がり、力強い眼差しと共に「俺達が時代を変える」と歌うこの曲のメッセージを届けた。2時間を超えるライブのラストを飾ったのは「BROTHERHOOD」で、毅は「この先もずっとずっと、僕ら9人で、変わらない夢、希望に向かって突き進んでいきたい。それには皆さんの力が必要です。しっかり肩組んで“BROTHERHOOD”していきましょう!」とファンに語りかけた。「この場所に今いれるのは、仲間がいたからさ」というリリックは「観てくれたお前らがいたからさ」と歌い替えられ、クライマックスで9人が肩を組むパートは、カメラがメンバーの円陣に囲まれる形に。9人は、メンバーの輪の中心にファンの存在があることを笑顔で訴え、この日のライブに幕を下ろした。

配信の最後には、12月23日に初のミニアルバム「Burn It Black e.p.」がリリースされることも発表となった。作品には今夏配信リリースされた「SUPER★DRAGON」「SAMURAI」「Burning in the nights」の3曲が収録されることも決定。詳細は追ってアナウンスされるので、ファンは6年目のスパドラにも大いに期待しておこう。

SUPER★DRAGON「5th Birthday ONLINE LIVE」2020年9月27日 セットリスト

PARTY -Lunch Time-

01. SHOPPING TIME
02. 雨ノチ晴レ(野外で聞きたいSUPER★DRAGONの1曲)
03. ワチャ-ガチャ!(お昼休みに聞きたいSUPER★DRAGONの1曲)
04. ZEN-SHIN-ZEN-REI(最近やってないパフォーマンスの曲がみたい~! スタッフリクエスト)
05. Jacket(最近やってないパフォーマンスの曲がみたい~! スタッフリクエスト)
06. BADASS(なりきりSUPER★DRAGON![女子アイドルになったつもりで])
07. WARNING(なりきりSUPER★DRAGON![赤ちゃんで])
08. Ringing, Love(リクエスト)
09. La Vida Loca(リクエスト)
10. Endless Dance(リクエスト)

CEREMONY -Dinner Time-

01. Monster! (Remix)
02. WARNING
03. LRL -Left Right Left-
04. HACK MY CHOICE
05. BAD BOY
06. New Game
07. Song For You
08. Summer Breeze
09. Bring Back
10. SAMURAI
11. Burning in the nights
12. On My Way
13. Caravan
14. Drive Me Crazy
15. 真冬の熱帯夜
16. SWEET DEVIL
17. Mada' Mada'
18. Untouchable MAX
19. SUPER★DRAGON
20. BROTHERHOOD

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