フレデリック、多彩なアレンジで聴かせて魅せた初オンラインライブ

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フレデリックが昨日7月18日にバンド初の有料配信ライブ「FREDERHYTHM ONLINE『FABO!!~Frederic Acoustic Band Online~』」を開催した。

「FREDERHYTHM ONLINE『FABO!!~Frederic Acoustic Band Online~』」の様子。(Photo by AZUSA TAKADA)

「FREDERHYTHM ONLINE『FABO!!~Frederic Acoustic Band Online~』」の様子。(Photo by AZUSA TAKADA)

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2月に開催した神奈川・横浜アリーナでの単独公演「FREDERHYTHM ARENA 2020~終わらないMUSIC~」以降は、新型コロナウイルス感染拡大の影響でライブができない状況が続いていたフレデリック。ひさしぶりのステージとなった配信ライブでは、アコースティック編成による“Frederic Acoustic Band”としてのパフォーマンスが1時間20分にわたって披露された。

三原健司(Vo, G)(Photo by AZUSA TAKADA)

三原健司(Vo, G)(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

三原康司(B, Vo)(Photo by AZUSA TAKADA)

三原康司(B, Vo)(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

配信開始時刻の20:00ぴったりに画面に映し出されたのは、ラグやソファーなどが設置されたリラックスしたムードのスタジオの様子。続いてメンバーが向かい合うようにソファーや椅子に座り、三原健司(Vo, G)の「フレデリックアコースティックバンド始めます」のひと言を合図にそれぞれの楽器を奏で始めた。1曲目として届けられたのは「ナイトステップ」。三原康司(B, Vo)と高橋武(Dr)による軽やかなリズムに乗せて、赤頭隆児(G)がトリッキーなフレーズを絡ませる。続く「KITAKU BEATS」では、赤頭が爪弾くギターの音色に健司が切なげな歌声を重ねて艶のある空気を醸し出した。「リリリピート」では、4人は視線を交わしながらセッションを繰り広げ、ライブができる喜びを噛み締めるように何度も笑みを浮かべた。

「今のフレデリックを見せたい、進化したフレデリックを見せたい、ということでアコースティック編成でお届けしています。最後までこのフレデリックの世界を楽しんで帰ってください」という健司の挨拶に続いたのは「まちがいさがしの国」と「イマジネーション」のメドレー。アコースティックアレンジならではの柔らかなサウンドと、健司と康司のハーモニーと溶け合いながら響いた。「VISION」では健司がギターを置き、ハンドマイクでゆっくりとエモーショナルに歌い上げる。その声を引き立てるように、康司と赤頭は楽器を1音1音を繊細に奏で、高橋も丁寧な手つきでリズムを刻んだ。

赤頭隆児(G)(Photo by AZUSA TAKADA)

赤頭隆児(G)(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

高橋武(Dr)(Photo by AZUSA TAKADA)

高橋武(Dr)(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

康司がリードボーカルを取る哀愁たっぷりの「もう帰る汽船」を経て、健司が再び口を開く。彼が「はあ……めちゃくちゃ楽しい」とため息混じりに漏らすと、康司も「気持ちいい」と微笑む。そんなやりとりから4人はチャット欄に流れるコメントを眺めながらトークを展開。赤頭が「俺と武くんは(最近)誕生日だったよな?」と口にすると、健司が「この前、Zoomの打ち合わせに遅れたから、誕生日は目覚まし時計をあげた」と高橋の寝坊を暴露してファンを和ませた。その後、健司が「ライブがない間も音楽を作り続けていて。音楽を鳴らすことはやめないでおこうと思って、ワンコーラスですが夏フェスで鳴らしたかった夏の曲をやります」と紹介し「SENTIMENTAL SUMMER」をプレイする。康司と高橋が紡ぎ出す深いグルーヴ、赤頭が弾く丸味を帯びた音色、健司の胸に迫るようなボーカルが夏独特の懐かしく切ない世界を描き出した。

心地よくファニーなアンサンブルで聴かせる「ふしだらフラミンゴ」、勢いのある演奏とエモーショナルな歌が光る「シンセンス」と後半戦はダンサブルな曲が続く流れに。「温まってきましたね」という健司に続いたのは、バンドの代表曲でありライブには欠かせない「オドループ」。エネルギッシュな印象が強いオリジナルバージョンから一転して、しっとりとシックなアレンジに視聴者は酔いしれた。本編のラストで4人は、今後も音楽を届けていくことを誓うように「終わらないMUSIC」をプレイ。カメラに向かってそれぞれ挨拶をしてスタジオをあとにした。するとチャット欄にはアンコールを求めるコメントが矢継ぎ早に流れ、メンバーが「しょうがないなあ」とうれしそうに言いながら再登場する。健司は「今後もフレデリックらしく遊びながらオンラインライブも楽しんでいこうと思います。またいろんな工夫を凝らしてやっていこうかと思ってます。ひと手間もふた手間もかけたフレデリックの音楽を、これからもよろしくお願いします」とファンに呼びかけた。アンコールで披露されたのは、健司の弾き語りを軸にしたアレンジの「かなしいうれしい」と、ラストにふさわしい柔らかく朗らかな曲調の「CLIMAX NUMBER」。「CLIMAX NUMBER」の演奏中にはメンバーの顔に笑みがこぼれ、演奏を存分に楽しんでいることをうかがわせた。

初のオンラインライブで、アレンジよって異なる表情を見せる楽曲の奥深さ、バンドの演奏力の高さを証明し、進化をしていることを視聴者に印象付けた4人。次はどのような形でファンに音楽を届けてくれるのか期待しておこう。

なおこの日のライブのアーカイブは7月26日まで視聴可能。

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「FREDERHYTHM ONLINE『FABO!!~Frederic Acoustic Band Online~』」2020年7月18日 セットリスト

01. ナイトステップ
02. KITAKU BEATS
03. リリリピート
04. まちがいさがしの国&イマジネーション
05. VISION
06. もう帰る汽船
07. SENTIMENTAL SUMMER
08. ふしだらフラミンゴ
09. シンセンス
10. オドループ
11. 終わらないMUSIC
<アンコール>
12. かなしいうれしい
13. CLIMAX NUMBER

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