星野源、始まりの場所から世界中に10年分の感謝届けた配信ライブ

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星野源のソロデビュー10周年を記念した映像配信企画「Gen Hoshino's 10th Anniversary Concert "Gratitude"」が、昨日7月12日に開催された。

星野源「Gen Hoshino's 10th Anniversary Concert "Gratitude"」の様子。(撮影:西槇太一)

星野源「Gen Hoshino's 10th Anniversary Concert "Gratitude"」の様子。(撮影:西槇太一)

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2010年6月23日にアルバム「ばかのうた」でソロデビューを果たした星野。同年7月12日には東京・渋谷CLUB QUATTROで初のワンマンライブを行っており、10周年記念イベントは同じ渋谷CLUB QUATTROを舞台にちょうど10年後の2020年7月12日に開催された。ライブの模様は日本のみならず海外にも配信され、世界中のファンが視聴した。

星野源(撮影:西槇太一)

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18:30からの1時間はイベントロゴやグッズ紹介の静止画と共に、バンドメンバーが選曲した星野の楽曲が次々と流れ、開演時刻の19:30になると渋谷CLUB QUATTROのロビーの模様が映し出される。カメラはロビーを抜けそのまま会場に入ると思いきや右折し楽屋へ。星野の姿を捉えると、そのまま場内へと向かう。渋谷CLUB QUATTROのフロアに到着した星野はギターを手に取り「Pop Virus」を歌唱。1コーラス歌ったところでバンドメンバーの長岡亮介(G, Cho / ペトロールズ)、ハマ・オカモト(B, Cho / OKAMOTO'S)、河村“カースケ”智康(Dr)、櫻田泰啓(Key, Cho)、石橋英子(Key, Flute, Cho)、STUTS(MPC, Tambourine)、武嶋聡(Sax, Flute, Tambourine)と合流し、8人で鮮やかなハーモニーを奏でた。

特徴的なイントロから「地獄でなぜ悪い」が始まると、星野は「こんばんは、星野源でーす!」とファンに挨拶し、バンドメンバーが生み出すグルーヴに乗って楽しげに歌う。そしてステージを使わずフロアを使った形でのライブについて「ライブの代わりにライブっぽい配信をやるのではなくこれをやろうと。ドーム真ん中でもやってきた円形のライブを。なるべく近い距離で、普通のライブじゃ見れない角度から」とフロアライブという形式を取った理由を明かした。

星野源(撮影:西槇太一)

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メロウな「湯気」では星野とバンドメンバーがまるでだるまさんがころんだのように、歌と演奏で互いを探り合い、ひさしぶりのライブにも関わらず息の合ったパフォーマンスを、遊ぶように繰り広げる。2ndアルバム「エピソード」収録の「ステップ」では、原曲の雰囲気はそのままに、よりゴージャスな編成でその世界を描き出した。

星野がMCで「配信ライブだと『東京!』とかの代わりになんて言うの? ほかの国の人も見ているし……」と頭を抱えると、ハマが「各々?」とアドバイス。それを受けて星野は「各々ー!」と視聴者を煽り、長岡とギターアンサンブルを奏でる「桜の森」を披露した。丸く芳醇なサウンドに乗せて「肌」を歌ったあと、星野とバンドメンバーは無数の電球の明かりがきらめくムーディな雰囲気の中でトム・ミッシュとの共同プロデュース曲「Ain't Nobody Know」を演奏。6月19日にリリースされたばかりの、コロナ禍に生まれた新曲「折り合い」は椅子に座り、語りかけるように届けられた。

その後、星野は10年前もこの会場で演奏した「老夫婦」、東日本大震災が起きた2011年3月に作ったという「未来」を披露。この2曲を歌う前には「昔の曲を歌うと不思議な気持ちになります。長い時間音楽をやっていたんだなと。この10年間、いろんなことがあってどんどん時間は過ぎていくけれど、新しい未来が生まれていって。あの頃にはこういう場所に自分が立つとは想像できていなかったので、すごく面白いなと思うと同時に生きていくのは大変だなと思います。そんな中で面白い瞬間や楽しい瞬間を自分で作ってガシガシ生きていきたいです」とソロデビュー10周年を迎えた今の思いを明かした。

星野源「Gen Hoshino's 10th Anniversary Concert "Gratitude"」の様子。(撮影:西槇太一)

星野源「Gen Hoshino's 10th Anniversary Concert "Gratitude"」の様子。(撮影:西槇太一)[拡大]

星野は「配信ライブだからこそ観られる人もいる。ぜひあなたのスタイルで楽しんで」と視聴者にメッセージを伝え、コロナ禍に一大ブームを巻き起こした「うちで踊ろう」を初めてバンド編成で披露。7人のハミングで一体感を作り上げたあと、彼は「この曲を配信ライブでやるのか? ああ、プリンが食べたい!」と声をあげる。軽快なステップを踏み始まった「プリン」にはライブ恒例のMCパートも設けられ、ここでは星野がミックスまでできるようになろうと「折り合い」のほかに3曲作ったことをはじめ、バンドメンバーもそれぞれ近況を報告。体調不良の期間もあったハマはその間も星野バンドのメンバーと連絡を取り合っていたことを明かし、カースケは孫娘が生まれたことを喜んだ。星野とバンドメンバーは曲中であることを忘れさせるほどのロングトークのあと、ハマのベースの音を合図に「プリン」の演奏を再開。続く「Crazy Crazy」では星野がエネルギッシュな歌声を響かせ、その姿が躍動感のあるカメラワークで捉えられた。

星野源(撮影:西槇太一)

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星野は人生のギアを切り替えることとなったという3曲を披露することを宣言し、「SUN」「恋」「Same Thing」をライブ用に練られたスペシャルなアレンジでパフォーマンス。終盤で星野は「最初は中学生のときに人間関係がうまく行かなくてそれを吐き出すような歌ばっかり作っていましたけれど、楽しい音楽も切ない音楽も日々ガソリンのように自分のエネルギーとして摂取して、(できた曲を)人に聞かせて喜んでくれたことがきっかけで仕事になっていきました」と自身の音楽活動を振り返る。そして「大事な部分を人に見せるのが怖くて表に出せなかった“歌”というものを10年前の今日、表に出してからこの10年間は本当にいろんなことがありました。自分が日々戦ったり悩んだりくじけたりとかしていく中でいろんな音楽ができていって自分はそのお陰で、そして皆さんが聴いてくれるお陰で生活ができています。本当にいつもありがとうございます」とファンや周りの人たちへの感謝の思いを伝えた。

バンドメンバーで最後に披露したのは「Hello Song」。力の限り歌った星野は「みんな今日は本当にありがとう。またいつか一緒の場所にいられたら笑顔で会いましょう。あとは画面越しでも別にいいじゃん!」とファンと再会を誓い、バンドメンバーを送り出す。会場に1人になるとギターを抱えて「いろんな場所で常に新しいことや面白いと思うことをやらせてもらえるのは幸せなことだと思います。今まで残してきた足跡を大事に、絶対に消えない足跡をちゃんと積んでいく……そしてどんどん自分が行きたい場所や自分にしか行けない場所、面白い場所に行きたいです。10周年イヤーは1年間なんとなく続きます。きっと何かあると思うので、これからもぜひ応援よろしくお願いします」と真摯に語る。そして「私」を弾き語りでまっすぐに歌い、「ありがとう」とカメラを手で塞いでライブの幕を閉じた。

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星野源「Gen Hoshino's 10th Anniversary Concert "Gratitude"」2020年7月12日 セットリスト

01. Pop Virus
02. 地獄でなぜ悪い
03. 湯気
04. ステップ
05. 桜の森
06. 肌
07. Ain't Nobody Know
08. 折り合い
09. 老夫婦
10. 未来
11. うちで踊ろう
12. プリン
13. Crazy Crazy
14. SUN
15. 恋
16. Same Thing
17. Hello Song
18. 私

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