新型コロナウイルス感染拡大の影響により6月に開催予定だったホールツアー「大百科ツアー」が中止となるなど、数カ月にわたってライブ出演の機会がなかった吉田山田。この日のライブはバンドメンバーを迎えたバンド編成となっており、バンド編成で吉田山田がライブを行うのは昨年11月に東京・中野サンプラザホールで開催された「大感謝祭」以来、約7カ月ぶりとなった。
バンドメンバーに続いてスタジオ入りした吉田山田は演奏前に固く握手を交わし、「いくつになっても」を演奏し始める。ひさびさのライブで大はしゃぎの山田義孝(Vo)は大きく手を振ってカメラの向こう側のオーディエンスに猛アピール。この日のライブのセットリストは4月発売のベストアルバム「吉田山田大百科」の収録曲で構成されており、ライブ序盤では「いくつになっても」「YES!!!」「Color」といったアッパーチューンが立て続けに披露された。「Color」では山田が「部屋着の君は」「パジャマの君は」と歌詞を変え、配信を見守るファンの姿に思いを巡らせながら歌声を届けていった。
演奏がひと段落すると吉田結威(G, Vo)は周囲の様子を伺いながら「スタッフの皆さんも拍手していいんですよ」とひと言。普段のライブと違い、拍手や歓声が上がらないことに多少の戸惑いを見せながらも「こんなに大きな声で歌うのもすごくひさしぶりです」と笑顔で語り、ライブができることの喜びを口にした。山田がリコーダーを手にするとバンドメンバーもピアニカやタンバリンなどの楽器に持ち替え「もやし」の演奏がスタート。ギロが刻む軽快なリズムに乗って山田は気持ちよさそうにリコーダーを吹き、楽曲をノスタルジックに彩る。「約束のマーチ」の歌唱中に感極まった山田は真っすぐにカメラを見つめて「君の戦場で 君の戦いを」とライブを見守るオーディエンスに力強いメッセージを送った。
山田の「いろんなものがなくなっているけど、生きていればまだまだ続いていくから。日本も世界も、負けんなよ!」という語りからは「未来」「RAIN」という“前向きな未来”を歌う楽曲が続けて披露された。ライブ終盤、「魔法のような」の演奏を終えてバンドメンバーをスタジオから送り出すと、山田はバンドメンバーやスタッフたちがひさびさに現場に集まったこの日のライブについて「このスタジオに着いた瞬間に涙が出てきた」と自身の思いを明かす。吉田は「単純に会えてうれしいと思った。すごく」とそれに同意。さらに吉田は「今のあなたにしか届かない曲を今作っている最中なので、お互いにくじけるときもあるかもしれないけど、がんばってまた会えるときまで元気でいてくれたら」と、ファンに呼びかけた。最後に吉田山田は代表曲「日々」を2人だけでパフォーマンス。吉田が爪弾くギターの音色に合わせて2人は優しい歌声で豊かなハーモニーを響かせた。計9曲を歌い上げた2人は深々とお辞儀をし、カメラに向けて笑顔で手を振りながらスタジオをあとにした。
なおYouTubeでは配信ライブのアーカイブを公開中。
吉田山田「無観客スタジオ配信生Live」2020年6月19日 セットリスト
01. いくつになっても
02. YES!!!
03. Color
04. もやし
05. 約束のマーチ
06. 未来
07. RAIN
08. 魔法のような
09. 日々
関連商品
J_ROCKNews @J_ROCKNews
「負けんなよ!」吉田山田、配信ライブで全国に歌とメッセージ届ける https://t.co/GtA3LQBYLJ