BLUE ENCOUNT「B.E. with YOU」ツアー終幕「これからも一緒に」

BLUE ENCOUNTの全国ツアー「BLUE ENCOUNT TOUR2019『B.E. with YOU』」が本日11月25日に静岡・LiveHouse 浜松 窓枠で行われた振替公演をもって終了した。この記事では11月21日に開催された東京・Zepp Tokyo公演2日目の模様をレポートする。

ハンドクラップに迎えられてステージに登場したBLUE ENCOUNTは「#YOLO」でライブを開始。間髪入れずに「LAST HERO」をアクセル全開でプレイし、フロアに熱狂の渦を巻き起こした。「アンバランス」ではエッジィなギターとリズミカルなビートが絡み合う。田邊駿一（Vo, G）は「あなたのすべてを受け止めるために今日ここにいます！ 最後までよろしく！」と挨拶し、「HALO」で熱くギターをかき鳴らした。

すさまじい熱気が広がる中、BLUE ENCOUNTは「JUST AWAKE」「DESTINATION」を続け、なりふり構わないアグレッシブなプレイを展開。「NEVER ENDING STORY」では演奏が始まったと同時にオーディエンスの大合唱が会場を包み込んだ。「ロストジンクス」を熱唱した田邊は「気持ちいいな、Zepp Tokyo！」と笑顔で場内を見渡し、「まだ全然歌い足りない。俺たちは今年で15周年。俺らの15年分の音楽をあなたに届けたいと思います！」と意気込むと「声」を力強く歌い上げた。

「幻聴」を届けると田邊はひと息つき、「もう1曲聴いてくれないか？ ひさびさに東京で歌うかもしれない。東京で歌うことに意味があると思っています」と話を切り出す。「不安とワクワクの狭間で揺れていました」と熊本から上京した頃を振り返り、田邊が一筋のスポットライトの光を浴びながら歌い始めたのは「夢花火」。上京したての頃に下宿先のベランダで作ったという思い入れのある1曲をエモーショナルに歌唱すると、高村佳秀（Dr）の力強いドラムの音を合図に、夜空に花火が咲くように天井のミラーボールが美しく点灯した。

ライブも後半を迎えた頃、田邊はシングル「バッドパラドックス」発売日にバンドの結成15周年とメジャーデビュー5周年を記念して行う予定だった大切な野外フリーライブが雷雨で中止になってしまったことへの悔しさを吐露。この日のZepp Tokyo公演がLINE LIVEで生中継されていることから、「日本中のBLUE ENCOUNTを好きでいてくれているみんなと、あの日の雪辱晴らしてもいいですか！」と呼びかけると、場内は大歓声に包まれる。「あの日に歌うはずだった曲、思いっきり歌うからさ、全員で踊ってくれよ！」という田邊の言葉を合図に「バッドパラドックス」の演奏が始まった瞬間、オーディエンスは4人の思いに応えるようにダンサブルなビートに合わせて一斉に飛び跳ねた。

その後BLUE ENCOUNTは「Survivor」「VS」とキラーチューンをすさまじい熱量で連投し、地鳴りのような熱いコールを巻き起こす。しかしそれでも足りないとでも言うように田邊が「隠してんじゃねえよ！ 本当のお前を見せてみろ！」と煽り、4人は「ハウリングダイバー」をプレイ。「ONE」では田邊、江口雄也（G）、辻村勇太（B）がドラムセットの周りに集まり、3人そろっての背面弾きでフロアを沸かせた。ライブ終盤、田邊は「俺たちは弱いです。弱いからあなたに救われて、ここに立ってます。救われて立ってるからこそ、俺たちはあなたに歌を歌うことができるし、曲を作ることができる。『B.E. with YOU』、これからも一緒にいてください！」と熱く叫び、オーディエンスの背中を押すように「だいじょうぶ」を熱唱。そしてラストナンバー「もっと光を」を会場全員で歌い、4人は晴れやかな表情でステージをあとにした。

アンコールでは2020年5月より全国ホールツアーが行われることが発表され、会場は大盛り上がり。大歓声の中、田邊は「まだタイトルは決まってないんだ。タイトルを言うときにはもう1つ発表できると思います」とさらなる期待をのぞかせた。そしてBLUE ENCOUNTは11月20日にリリースしたばかりの最新シングル曲「ポラリス」を「あなたの目印になるように！」と披露。無数のライトの光が会場に散らばる星空のような景色の中で、4人は力強いパフォーマンスを繰り広げた。そして田邊の「その手であなたが守りたいものを守ってください！ そして新しい旅で思いっきり笑い合いましょう！」という言葉を受けて演奏されたのは「HANDS」。オーディエンスが一体となって拳を突き上げる美しい光景の中、ライブは大団円を迎えた。