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「ドリフェス」最終日、YOSHIKIが無敵バンド率いて圧巻のフィナーレ

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左からHISASHI(GLAY)、YOSHIKI(X JAPAN)、SUGIZO(LUNA SEA)、TAKURO(GLAY)。(c)テレビ朝日ドリームフェスティバル2019

左からHISASHI(GLAY)、YOSHIKI(X JAPAN)、SUGIZO(LUNA SEA)、TAKURO(GLAY)。(c)テレビ朝日ドリームフェスティバル2019

10月14日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールでテレビ朝日主催のライブイベント「テレビ朝日ドリームフェスティバル2019」の最終公演が開催された。

12日の初日公演が台風の影響で中止となった今年の「ドリフェス」。最終日にはYOSHIKIX JAPAN)、LUNA SEAGLAYゴールデンボンバーTHE ORAL CIGARETTESSCANDALという幅広い世代の6組が出演した。1組目にはこの日唯一のガールズバンド・SCANDALが登場し、キャッチーなロックチューン「マスターピース」で勢いよくライブをスタートさせた。「STANDARD」でHARUNA(Vo, G)とMAMI(G, Vo)が手拍子を求めて観客を煽る場面もありつつ、MCではこの日のセットリストが「ワンマンライブを凝縮したようなステージに」との思いからアルバム収録曲を組み込んだ内容になっていることが明かされた。HARUNAは「台風もありましたが、3連休の最後、熱く盛り上げたいと思います。よろしく!」と話し、優しいメロディの「HARUKAZE」をプレイ。さらにRINA(Dr, Vo)のドラムフィルから、新曲「Fuzzy」を髪を振り乱しながら演奏して観客の視線を釘付けにし、「テイクミーアウト」では躍動感のあるビートに合わせてステップを踏んだ。

2番手を務めたTHE ORAL CIGARETTESは、1曲目「BLACK MEMORY」では山中拓也(Vo, G)、鈴木重伸(G)、あきらかにあきら(B, Cho)がステージ中央からフロアに延びる花道を闊歩し、観客に存在感をアピール。山中が笑顔で「はじめましての人にもいろんな面を見せますから、好きに楽しんでいってください!」と呼びかけると、その言葉通りにオーラルは序盤のロックチューンとはテイストの異なるミディアムチューン「僕は夢を見る(Redone)」「Don’t you think(feat. ロザリーナ)」を演奏した。また「今日はバックヤードが“神様”ばっかり」と話した山中は、レジェンド級アーティストとの競演に触れ、「見ていたんです、黄金時代を。こんなロックシーン作りたいなと小さいながらに思ってました。いつまでも先輩に頼らず、若い奴らでも日本の音楽シーンを盛り上げないと俺らのメンツも立たないんです。今日みたいな日に新しいお客さんとつながって、あの黄金時代を復活させたい。あなたたちならわかってくれると思ってます!」と徐々に熱を込めて思いを観客に伝えた。オーラルはライブ終盤にキラーチューン「狂乱 Hey Kids!!」を投下し、「カンタンナコト」では山中がヘッドバンギングをしつつ「こういうの得意なんでしょ」と観客にヘドバンをけしかけるなどアグレッシブなステージを展開した。

3組目、ゴールデンボンバーは「死 ん だ 妻 に 似 て い る」でメンバーとファンが同じ振り付けをするなど、エンタテインメント性の高いショーを展開。自己紹介では喜矢武豊(Gita-)がLUNA SEAのSUGIZOへのリスペクト、樽美酒研二(Doramu)が同じくLUNA SEAの真矢に憧れてエアーバンドをやっていることを語った。「抱きしめてシュヴァルツ」では喜矢武がおもむろにバイオリンケースをステージに持ち込み、中からバイオリンを出すと思いきや、ラーメンを出してすすり始めたり、樽美酒が裸になってルーレットのように回転する板にくくりつけられ、ドラムではなく本人が回転するというパフォーマンスで笑いを誘う。さらに喜矢武がバイオリンケースから本物のバイオリンを持ち出して「アマリリス」を生演奏するなど、LUNA SEAをリスペクトしつつもコミカルな演出で観客を楽しませた。ライブ中盤にはデスシャウトが映えるメタルチューン「暴れ曲」でヘドバンの嵐を巻き起こしたあと、鬼龍院の「今日はどこにも出してない新曲を。ヴィジュアル系やってたらこんな曲ができました」という言葉に続いて新曲「首が痛い」を初披露。続けて元号をテーマにした「令和」を歌い踊ったゴールデンボンバーは、人気曲「女々しくて」でライブを締めくくった。

「ドリフェス」最終日の折り返し地点にはGLAYが登場し、TERU(Vo)の伸びやかな歌声が響くロックバラード「ALL STANDARD IS YOU」でライブをスタートさせた。「VERB」ではメンバーのストイックなパフォーマンスに呼応するかのようにステージ前方から火柱が上がり、「Flowers Gone」でTAKURO(G)が荒々しいギターカッティングを奏でるなど、GLAYは熱量たっぷりにパフォーマンス。TERUが「僕らの後輩、そして中間に僕らがいて、先輩がいて、バトンを渡すようないいライブができたら。そのためにも皆さんの声とハートと愛をたくさんここのステージにぶつけてほしいです、いいですか!」と叫び、骨太なアンサンブルとメロディアスな歌が映える「JUST FINE」を披露した。HISASHI(G)のギターバッキングに乗せて、TERUが「THINK ABOUT MY DAUGHTER」を歌い始めると、大歓声が巻き起こり、客席には「G」の文字が書かれた巨大バルーンが投入された。TERUは「25周年を迎えて、変わらず4人でライブやってます。30周年、40周年と続けていきますのでライブに来てくださいね」と来場者に呼びかけてから、台風被害からの復興を願って「BEAUTIFUL DREAMER」を熱唱。GLAYは最新アルバム「NO DEMOCRACY」から「My name is DATURA」でライブを締めくくり、TERUが「アリーナツアーで待ってるぜ! 皆さんの街でお会いでしたらこれ以上の最高のパフォーマンスをお届けしますのでまた会いましょう!」と述べ、次のLUNA SEAにバトンを渡した。

LUNA SEAのステージは「STORM」で幕開け。サングラスをかけたRYUICHI(Vo)が「幕張、行くよ!」とクールに呼びかけ、オーディエンスを一気に熱狂の渦へと巻き込んでいく。間髪入れずにINORAN(G)が歯切れのよいギターカッティングで「TONIGHT」の演奏を始め、アクセル全開のパフォーマンスで場内の一体感を高めた。RYUICHIは「LUNA SEA、30周年を迎えました。語れば涙、聞くも涙、思い出しても涙、でも幸せがいっぱいの30年でした。みんなのおかげです、本当にありがとう!」とコメントし、アニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」のオープニングテーマであるドラマチックなナンバー「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」を届けた。「gravity」ではINORANのアルペジオ、Jの存在感のあるベースライン、SUGIZOのスペーシーなギターサウンド、真矢のずっしりとしたビート、RYUICHIの情感豊かな歌声が重なり、会場いっぱいに響き渡った。エモーショナルなバラード「悲壮美」を届けたLUNA SEAは、「ニューアルバム、12月18日に何事もなければみんなのもとに届けます。ぜひチェックしてください。来年はツアーでいろんなところに行くんで、みんな遊びに来てください」とRYUICHIが話し、「IN MY DREAM」を披露。「ROSIER」ではJが「行くぜドリフェス!」と叫んでマイクスタンドを高く放り投げ、大歓声が沸き起こる中でSUGIZOが鬼気迫るギターソロを畳みかけるなど、激しい盛り上がりを見せた。

ヘッドライナーのYOSHIKIはストリングスカルテットを率いて登場し、クリスタルピアノの前に座り「HERO」を演奏。ボーカルはコンサート「YOSHIKI CLASSICAL」などでおなじみのケイティ・フィッツジェラルドが務めた。続いてスクリーンにX JAPANのhideの姿が映し出されてから、YOSHIKIがhideのボーカルトラックと共演する形で「HURRY GO ROUND」が届けられ、場内は感動的なムードに包まれた。YOSHIKIは台風被害の状況を気遣いつつ、「気合い入れていくぞ!」と叫び、YOSHIKI feat. HYDE名義で発表した「進撃の巨人 Season3」のオープニングテーマ「RED SWAN」ではサプライズゲストとして清春を招き、オーディエンスを歓喜させた。清春は1週前に急遽オファーが来たことやピアノ伴奏で歌う機会が滅多にないことのほか、「あと相手がYOSHIKIさんなので」とプレッシャーを感じたと述べつつも、最後はYOSHIKIとハグをしてステージを去った。スクリーンには現在制作中だというYOSHIKIドキュメンタリーのトレイラーが流され、その映像で使用された楽曲「RED RHAPSODY」を披露。またアシュリー・ナイトを迎えて披露されたX JAPANのコンサート用に制作したクラシック曲「MIRACLE」についてYOSHIKIは「奇跡は起こすものだと思う、そんな強い思いを込めています」と楽曲の意図を説明していた。ライブ後半、YOSHIKIはhideの他界後に作曲した「WITHOUT YOU」をhide、TAIJI、そして自身の父に捧げた。観客が携帯電話のLEDライトを掲げ「紅」で合唱を巻き起こしたあと、ステージに突如ドラムセットが出現。YOSHIKIは渾身のドラムソロを展開し、スタッフに担がれるようにステージを一旦退場した。入れ替わるようにSUGIZOがバイオリニストとしてステージに立ち、YOSHIKIは花道を歩きながら「KISS THE SKY」を歌って観客の合唱を誘った。YOSHIKIは自身の半生をモチーフにした楽曲「ART OF LIFE」の演奏後、台風で被災した千葉にボランティアのために訪れたことを報告。ガレキ撤去作業を行ったことなどに触れつつ「人を救うための行動によって自分が救われる」という思いを話し、名曲「ENDLESS RAIN」を披露した。

YOSHIKIがステージにSUGIZOを再び招くと、SUGIZOから「激しいのやりません?」と提案が。その流れからLUNA SEA、GLAYに続いて、オーラル、SCANDAL、清春とこの日の出演者やゲストがステージに上がり、ゴールデンボンバーは全員が歴代のYOSHIKIコスプレをして登場。樽美酒はX JAPANのアルバム「Jealousy」のジャケット写真を模して、裸で腕を縛られたようなポーズを取っていたことから、YOSHIKIが後ろに回って樽美酒をくすぐり、「よく本人の前でこれ(コスプレ)やるね」と笑顔を見せた。ステージにはさらにヴィジュアル系バンドの面々が「無敵」と書かれた旗を掲げてぞろぞろと登場し、物々しい雰囲気の中でこの日限りの“無敵バンド”で「X」をセッション。TERU、鬼龍院、清春を中心にボーカルリレーが行われ、HISASHIとSUGIZOがツインリードを奏でるなどスペシャルな内容に場内は大盛り上がり。YOSHIKIはhideモデルのギター、通称イエローハートを抱えてステージを駆け回り、楽曲の後半では真矢に代わってドラムをプレイした。2016年に行われた「VISUAL JAPAN SUMMIT」を彷彿とさせる光景が広がり、全出演者と会場に集まった約1万5000人がXジャンプをして会場を揺らす。YOSHIKIは「台風なんかに負けんじゃねえぞ! 吹っ飛ばすぞ!」と絶叫し、「We are X!」と観客とコール&レスポンスを繰り返し、「これからもみんなで頑張っていくぞ! We are X! 愛してるぜ!」と叫び、「ドリフェス」を盛大に締めくくった。

なおCSテレ朝チャンネル1では、2020年1月に「テレビ朝日開局60周年記念 テレビ朝日ドリームフェスティバル2019」の模様がオンエアされる予定となっている。

「テレビ朝日開局60周年記念 テレビ朝日ドリームフェスティバル2019」2019年10月14日 千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11ホール セットリスト

SCANDAL

01. マスターピース
02. 瞬間センチメンタル
03. STANDARD
04. HARUKAZE
05. Fuzzy
06. テイクミーアウト
07. SCANDAL BABY

THE ORAL CIGARETTES

01. BLACK MEMORY
02. What you want
03. 僕は夢を見る(Redone)
04. Don't you think(feat. ロザリーナ)
05. WARWARWAR
06. 狂乱 Hey Kids!!
07. カンタンナコト
08. LOVE(Redone)

ゴールデンボンバー

01. 元カレ殺ス
02. 死 ん だ 妻 に 似 て い る
03. 抱きしめてシュヴァルツ
04. 暴れ曲
05. 首が痛い
06. 令和
07. 女々しくて

GLAY

01. ALL STANDARD IS YOU
02. VERB
03. Flowers Gone
04. JUST FINE
05. everKrack
06. THINK ABOUT MY DAUGHTER
07. AMERICAN INNOVATION
08. BEAUTIFUL DREAMER
09. My name is DATURA

LUNA SEA

01. STORM
02. TONIGHT
03. 宇宙の詩 ~Higher and Higher~
04. gravity
05. 悲壮美
06. IN MY DREAM
07. ROSIER

YOSHIKI

01. HERO
02. HURRY GO ROUND
03. RED SWAN
04. RED RHAPSODY
05. MIRACLE
06. WITHOUT YOU
07. 紅
08. ドラムソロ
09. KISS THE SKY
10. ART OF LIFE
11. ENDLESS RAIN
12. X

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