ライブの幕が上がり、KUMI(Vo,G)とNAOKI(G)が姿を見せると、割れんばかりの拍手と黄色い拍手が2人を出迎える。1曲目を飾ったのは最新アルバム「ABBOT KINNEY」から「Shadow behind」。KUMIはステージ中央でターンを繰り返し、NAOKIも破顔でギターをかき鳴らす。それに続いたのは初期の名曲「Free World」。懐かしい1曲に会場の熱気が上昇していく。
その後も、高桑圭(B)、白根賢一(Dr)、堀江博久(Key,G)、権藤知彦(Key)という実力派メンバーの演奏をバックに、新旧のナンバーを惜しみなく演奏していく。NAOKIがダブルネックギターで観客の視線を釘付けにした「Here I am」、「次の曲はみんな一緒に歌ってくれるかな?」というKUMIの呼びかけで大合唱が会場に響いた「Your Song」などグルーヴ感たっぷりの楽曲が次々と披露された。
ライブ中盤に用意されたNAOKIのソロコーナーでは、饒舌トークも展開。アルコールを片手に現れた彼は、「デビュー10周年、そしてKUMIの結婚に乾杯!」と相方を祝福する。さらにはるばるテキサスから来日したという外国人ファンのために、「Today's special!」とEAGLES「Take It Easy」を即興で歌いだすサプライズも。予想外のパフォーマンスは会場は大盛り上がりとなった。
「Dry Town~Theme of Zero~」を挟んで始まったMCでNAOKIは、「ツアーは3年ぶりですね。もうちょっと俺達早くならんもんかね?」とKUMIに振る。KUMIは「いつもツアーやりたいやりたいって言ってるんだけど、新作を作るペースがゆっくりで……。結局2、3年経っちゃうんだよね」と、ファンを待たせてしまったことを謝罪。「でも全国ツアーやりたいね、このメンバーで」と意欲を見せると、NAOKIが「このメンバーでやるのは7年目なんだよね。6人でLOVE PSYCHEDELICOです」とサポートメンバーの紹介を始めた。
メンバーの仲の良さを感じさせる一幕を経て、ライブは後半戦に突入。フロアをハートフルな空気で包んだ「Have you ever seen the rain?」、KUMIがジャンプを繰り返しオーディエンスを煽った「This way」、再び大合唱が会場いっぱいに響いた「Aha!(All We Want)」と躍動的なナンバーが続けられ、本編はハッピーな空気に包まれて終幕した。
その後、熱烈なアンコールに応えてステージに戻ってきたKUMIとNAOKI。KUMIは何度も「ありがとう」を繰り返し、NAOKIはフロアに向かって深くお辞儀をする。「Last Smile」で1回目のアンコールはしっとりと締めくくられたが、オーディエンスはまだ物足りない様子。その期待に応えるように、ひと足先にステージに出てきたのはNAOKIと堀江の2人。NAOKIはなぜか「Take Me Home, Country Roads」を弾き語りで歌いはじめ、他のメンバーの到着を待った。
ダブルアンコールの幕開けを飾った「Freedom」では、開放感たっぷりのサウンドが観客の笑顔を呼ぶ。KUMIが「みんなありがとう! 愛してるよ」とシャウトしたのに続いて「Everybody needs somebody」へ。曲のラストではKUMIのリードによる盛大なコール&レスポンスが展開され、会場の一体感が増していった。そしてラストナンバーはデビュー曲「LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~」。イントロのギターフレーズが鳴った瞬間に一際大きな歓声が沸き、オーディエンスのボルテージも最高潮に。こうして約2時間におよんだライブは、大盛況のうちにフィナーレを迎えた。
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音楽ナタリー @natalie_mu
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