164の生き様がここに、10周年記念ワンマンで男泣き

4

1312

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 276 1012
  • 24 シェア

164が7月6日に東京・新宿ReNYでワンマンライブ「164 10th Anniversary LIVE‐IKIZAMA‐」を開催した。

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

大きなサイズで見る(全13件)

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])[拡大]

バンドメンバーと共にステージに登場した164は、レスポールを手に取ると、のっけから熱いギターソロを披露。フロアからの喝采をさらった彼はバンドメンバーと息を合わせて「迷妄少年と小世界」の演奏に入る。ボーカルにはVocaloid・GUMIのオケが使われ、164はメンバーと向き合いながらギターの演奏に専念。その後は今年5月に公開された最新曲「狂者の行進」、164が活動初期に発表した「リセット」、ボカロPとしての知名度を高めた代表曲「天ノ弱」などが並べられ、ライブのタイトル「IKIZAMA」の通り164のキャリアを総括したセットリストが展開されていく。「残響」のギターソロで見事なタッピング奏法を披露した164は満足気な表情でフロアを見渡し、オーディエンスの盛り上がりに対し「最高やな。最高」と感想を口にした。

ウォルピスカーター(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

ウォルピスカーター(撮影:小松陽祐[ODD JOB])[拡大]

「ミスターデジャブ」からは、ゲストボーカルとしてウォルピスカーターがステージに登場。1曲歌い終えた2人はラジオ番組で共演した際に「ドラゴンクエスト」の話ばかり盛り上がってしまい、スタッフに会話を止められた話など思い出話に花を咲かせた。その後は164がウォルピスカーターに提供した楽曲「STILL GREEN」をパフォーマンス。「聞かせてくれないか」というウォルピスカーターの呼びかけにオーディエンスがシンガロングで応えるコール&レスポンスが繰り返され、会場内は一体感に包まれていった。

続いてのゲスト・Rimは、ピンスポットを浴びながら「枯れたサボテン」を歌唱。MCではこの曲のBPMが164であること、さらにここから歌う2曲は164にリクエストされた曲でありBPMが165と166であることを明かし、164のニクい演出に賛辞を送った。その後、Rimはロックバラード「shiningray」「end tree」の2曲をしっかりと歌い上げ、ステージをあとにした。

164「164 10th Anniversary LIVE‐IKIZAMA‐」の様子。

164「164 10th Anniversary LIVE‐IKIZAMA‐」の様子。[拡大]

3人目のゲスト・くろくもは登場するや否や「瞬いては消えていく」で情感豊かな歌声を響かせてオーディエンスを圧倒。164はくろくもに向けて「言いたいことがある」と切り出し、「楽曲を提供したときに誰よりも喜んでくれる」とうれしそうに話した。くろくもは164の1ファンであることをアピールし、憧れのギタリストと共に「例えば、今此処に置かれた花に」「青」でコラボを果たした。

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])[拡大]

ゲストとのコラボコーナーがひと段落すると164は「今から後半じゃない。今から始まるんですよ」と呼びかけ、「4時44分」のイントロを弾き始める。この曲からは164がボーカルを取り、自らの肉声で楽曲を届けていった。「NO STARS」を歌い終えると、164は「知ってくれていたらうれしいな、くらいのマイナーな曲をやったんですけど、歌ってくれているのを見て……」とうれし泣き。「歌える人がいたら歌って。俺もがんばって歌うから」と気合いを入れなおした164は「希望の橋と自由の魔法」「僕はまだ死ねない」の2曲を熱唱。曲中、涙をこらえきれずにギターから手を放して拭うワンシーンもあり、フロアからは164への声援が上がった。

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

164(撮影:小松陽祐[ODD JOB])[拡大]

ライブ終盤、164は「作曲者であり、奏者である僕には、主役である瞬間が少ない」と話し始め、「僕は曲を作っているだけのただの作家なのに、こんなにたくさん人が来てくれて、歌ってくれる人もいて……。本当にありがとうございます」とオーディエンスに感謝の言葉を述べた。「本当はもうちょっとちゃんと歌えるんですよ」と苦笑交じりに話した164は、最後に「終わりにしよう」を熱唱。164が感極まって言葉に詰まるとフロアからは声援や歌声が上がった。

164の愛称である「ひろし」の名前を繰り返す“ひろしコール”が繰り返されると、164は再びステージへ。「辛いこととか、本当に辞めたいと思ったことが何度もあるけど、こうしてライブを観に来てくれるようなみんなのお陰で続けられてきた」と、自身の活動を振り返る。最後に「僕は今日のことを一生忘れないと思います。みんなも忘れないでください」と呼びかけた164は、最後に「嫌われ者の詩」を熱唱。涙を流す164の歌を支えるように、フロアには盛大なシンガロングが響きわった。

164「ひろしのオフ会」の様子。(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

164「ひろしのオフ会」の様子。(撮影:小松陽祐[ODD JOB])[拡大]

ライブ終了後は同会場にて「ひろしのオフ会」と題したイベントが開催された。会場に残ったファンの前に姿を現わした164は、「今日のライブが成功したのは、皆さんのおかげです。乾杯!」と音頭を取り、フロアまで降りていって1人ひとりと乾杯をして回る。ファンとのコミュニケーションが行われたあとは、トークコーナーへ。このコーナーではライブのゲストであるウォルピスカーター、Rim、くろくもの3人も参加し、それぞれが164をリスペクトしている理由などが語られた。ファンから事前に募集していた質問に答えるコーナーでは「プロポーズの言葉はなんですか?」といった赤裸々な質問も飛び出し、164は戸惑いながらも質問に答えていった。

「ひろしのオフ会」での164。(撮影:小松陽祐[ODD JOB])

「ひろしのオフ会」での164。(撮影:小松陽祐[ODD JOB])[拡大]

オフ会の最後に行われたのは164のソロライブ。再びギターを手にした164はゲイリー・ムーア「SUNSET」をカバー。ミドルテンポのナンバーをギター1本でじっくりと演奏し、フロアのオーディエンスを熱狂させた。すべての演目が終了し、ライブハウスの出口に立った164はオフ会の参加者1人ひとりに特典のピックを渡し、会場をあとにするファンを見送った。

この記事の画像(全13件)

164「164 10th Anniversary LIVE‐IKIZAMA‐」2019年7月10日 新宿ReNY セットリスト

01. 迷妄少年と小世界
02. 狂者の行進
03. リセット
04. 天ノ弱
05. 残響
06. ミスターデジャブ(ゲスト:ウォルピスカーター
07. STILL GREEN(ゲスト:ウォルピスカーター)
08. 無花果(ゲスト:ウォルピスカーター)
09. 枯れたサボテン(ゲスト:Rim)
10. shiningray(ゲスト:Rim)
11. end tree(ゲスト:Rim)
12. 瞬いては消えて行く(ゲスト:くろくも)
13. 例えば、今此処に置かれた花に(ゲスト:くろくも)
14. 青(ゲスト:くろくも)
15. 4時44分
16. NO STARS
17. 希望の橋と自由の魔法
18. 僕はまだ死ねない
19. 終わりにしよう
<アンコール>
20. madder sky
21. 嫌われ者の詩

全文を表示

※記事初出時、一部事実と異なる記載がありました。訂正してお詫びいたします。

読者の反応

  • 4

ボカロニュース @vocalo_news

164の生き様がここに、10周年記念ワンマンで男泣き https://t.co/UVgPAquOO8

コメントを読む(4件)

リンク

関連商品

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 164 / ウォルピスカーター / Equal の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。