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スカパラ初のジャムセッションツアー終幕!BiSHとの“No Border”なコラボにお台場熱狂

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東京スカパラダイスオーケストラとBiSHのセッションの様子。(撮影:青木カズロー)

東京スカパラダイスオーケストラとBiSHのセッションの様子。(撮影:青木カズロー)

東京スカパラダイスオーケストラが6月11日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにてツアー「30th Anniversary Tour『Traveling Ska JAMboree』」の最終公演を行った。

「30th Anniversary Tour『Traveling Ska JAMboree』」は、今年デビュー30周年を迎えたスカパラが初めて実施したジャムセッションツアー。奥田民生(ユニコーン)、LiSA、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、EGO-WRAPPIN'、ハナレグミなどバンドと縁の深い16組をゲストに迎え、谷中敦(Baritone Sax)いわく「毎日が初日で毎日が千秋楽。だからつぶやきフリー!」なセッションを全国各地で繰り広げてきた。最終公演にゲスト出演したのはBiSHで、2組はツアーファイナルにふさわしい刺激的なコラボレーションを展開。集まった満員のファンを大いに熱狂させた。

開演時刻、スカパラの歴史をたどるように楽曲をつないだオープニングSEに、メンバーの登場前から場内はヒートアップ。割れんばかりの拍手に迎えられて姿を見せたスカパラの9人は、「Are You Ready To Ska?」でライブの幕を切って落とした。トップギアの熱量で展開するソロ回しで初っ端からファンの手を挙げさせた「スキャラバン」、キラーチューンの「DOWN BEAT STOMP」で一気にオーディエンスをまとめ上げると最初のMCへ。マイクを握った谷中はファンを歓迎し、今回のツアーについて「今までにやったことのないことをやってみよう、と企画しました」と伝える。

MCののちには5曲をつないだメドレーが届けられ、情熱的なサウンドに大森はじめ(Per)の奏でるジャンベの音色が躍動する「Stroke Of Fate」、NARGO(Tp)と北原雅彦(Tb)の吹き鳴らす朗らかなメロディが聴衆を笑顔にした「セサミストリート」など、スカパラの30年の歩みの中のさまざまなシーンで発表されてきた楽曲が次々に演奏される。「ルパン三世'78」は加藤隆志(G)の「モンキー・パンチ先生に捧げます!」という言葉ののちに投下され、9人は鋭く攻撃的なアンサンブルを放ってオーディエンスを圧倒した。

マイクを刀に見立てた“殺陣”で谷中が大暴れした「Samurai Dreamers」でスカパラのパフォーマンスも佳境。ここで茂木欣一(Dr)は「彼女たちがやって来る前に、この喜びを1曲歌に変えさせていただきたいと思います!」と言って「銀河と迷路」を豊かな声で歌い上げる。心地よい高揚感の中、GAMO(Tenor Sax)がセンターマイクに躍り出て「Paradise Has No Border」がスタートすると、曲中にBiSHのメンバーが現れて「ご機嫌いかが? 私たちBiSH!」と名乗りを上げ、スカパラのフロントメンバーと共にクールなポーズを決めてみせた。

ここからステージはBiSHのライブへ。セントチヒロ・チッチがカミカミでツアータイトルコールを何度か繰り返したのち、彼女たちは「GiANT KiLLERS」でパフォーマンスの口火を切る。1曲目から勢いよくステージ上を駆ける6人に、オーディエンスも力強いコールとシンガロングで反応。チッチの「観たことない人も叫んでみて!」という呼びかけからライブの定番曲「BiSH -星が瞬く夜に-」になだれ込むと、彼女たちは渾身のヘッドバンギングで気合い十分の姿勢を見せつけた。

その後もBiSHは楽曲ごとに異なる表情を見せて観客を魅了。思い切りがなりを効かせたボーカルが響いた「SMACK baby SMACK」、どこかコミカルでキュートなダンスが楽しげな「デパーチャーズ」と続き、「stereo future」では壮大なサウンドに身を任せるしなやかなダンスと叫びのような6人の歌声がフロアを圧倒する。そしてMCでは、チッチが「スカパラさんの音楽は人を幸せにすると私は思っています。人を幸せにしている音楽をやられている方に触れることで新しい自分に出会って、今日からもっと音楽を楽しめるような気がしています」とまっすぐに今の思いを伝えた。

「BiSHにとって大事な曲。スカパラさんと同じ『オーケストラ』です」という曲紹介から、BiSHパートのクライマックスには「オーケストラ」が届けられた。彼女たちの全力のパフォーマンスを舞台奥で見守ったスカパラメンバーは拍手をしながらステージに戻り、茂木は「これだけ動きながら全力で歌って……俺も動きたくなった!」と興奮気味に伝える。そしてスカパラの9人が自身のポジションに就くと、2組のセッションパートに突入。最初に届けられたのはスカパラのトリビュートアルバム「楽園十三景」でBiSHがカバーした「カナリヤ鳴く空」で、スカパラの盤石のバンドサウンドをバックに、BiSHの6人は艶っぽさをにじませたステップを踏みながら力強く楽曲を歌い上げた。

熱気あふれるコラボレーションに清掃員(BiSHファンの呼称)もスカパラファンも歓喜の声援を上げると、加藤の「今日2度目のあの曲ですね」という言葉に反応してチッチが「BiSH -星が瞬く夜に-」をコールした。北原のアレンジしたホーンセクションのメロディが鮮やかに楽曲を彩る中、モモコグミカンパニーは「BiSHとスカパラ兄貴について来いや!」と叫ぶ。軽快で絢爛なサウンドにステージ上にもフロアにも熱狂が渦巻き、BiSHのヘッドバンギングの代わりにホーンセクションのソロ回しが届けられると、清掃員も“推しジャン”でスカパラの演奏を大いに盛り上げた。

曲を終え、余韻を引きずりつつBiSHの6人が舞台袖へ姿を消すと、「BiSH -星が瞬く夜に-」のメロディをアレンジした沖祐市(Key)の流麗なキーボードソロが場内の空気を変える。沖の口笛にホーンの音色が重なり、茂木と沖がボーカルを取る「メモリー・バンド」へ。9人の思いのこもったエモーショナルな演奏に、観客もクラップを重ねつつ聴き入っていた。

川上つよし(B)も沖もステージの最前線に飛び出してフロアの盛り上がりを最高潮まで引き上げた「ペドラーズ」で本編が終わるも熱狂は冷めやらず、ライブはそのままアンコールへ。谷中と加藤は「幸せだよね」「ホントに幸せだね」と噛みしめるようにつぶやき、スカパラは最新曲「遊戯みたいにGO」をエネルギッシュに披露した。そしてここで9人はBiSHとのコラボの感想を思い思いに語り、沖は「僕は若い頃、最先端の音楽が好きで。もし今僕があの当時の年齢だったら、BiSHのコンサートに行っているなと思いました」とコメント。川上は「いざ(コラボを)やってみたら、エネルギーの交換という意味では一緒だなと。偏見なくいろんな音楽を聴いてください!」と呼びかける。NARGOはバンドの長い歩みの中で「“時代の扉を開く人たち”を目撃してきた」と切り出すと「またこうして“時代の扉を開く人たち”にカバーしてもらえるなんて、最高でした!」と笑顔を浮かべた。

アンコールでも2組のコラボレーションは続き、両者は最後までこの日限りのセッションでオーディエンスを楽しませる。まずスカパラはアイナ・ジ・エンドをステージに迎え、椎名林檎「真夜中は純潔」をパフォーマンス。アイナは艶めかしい魅力をむき出しにした歌声と振る舞いで聴衆を惹きつけ、「素晴らしい機会をありがとうございました」とニッコリほほ笑んだ。そしてラストナンバーは、出演者全員による「ジャングル ブギ」。ジャングルの動物たちになりきったBiSHメンバーはそれぞれにスカパラメンバーの近くへ。笑顔でセッションを楽しみながら、弾むような歌声を響かせていた。

なおスカパラは11月から2020年3月にかけて、全国ホールツアー「30th Anniversary Tour 『TOKYO SKA 30 ~ズレたままハジキ飛ばしていこう~』」を開催する。スカパラのオフィシャルファンクラブ「FC PARADISE」では、6月26日までチケットの先行予約受付を実施している。

東京スカパラダイスオーケストラ「30th Anniversary Tour『Traveling Ska JAMboree』」2019年6月11日 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

01. Are You Ready To Ska? / 東京スカパラダイスオーケストラ
02. スキャラバン/ 東京スカパラダイスオーケストラ
03. DOWN BEAT STOMP / 東京スカパラダイスオーケストラ
04. SKA ME CRAZY / 東京スカパラダイスオーケストラ
05. Stroke Of Fate / 東京スカパラダイスオーケストラ
06. セサミストリート / 東京スカパラダイスオーケストラ
07. Routine Melodies / 東京スカパラダイスオーケストラ
08. ルパン三世'78 / 東京スカパラダイスオーケストラ
09. Sweet G / 東京スカパラダイスオーケストラ
10. Samurai Dreamers / 東京スカパラダイスオーケストラ
11. 銀河と迷路 / 東京スカパラダイスオーケストラ
12. Paradise Has No Border / 東京スカパラダイスオーケストラ×BiSH
13. GiANT KiLLERS / BiSH
14. DEADMAN / BiSH
15. BiSH -星が瞬く夜に- / BiSH
16. SMACK baby SMACK / BiSH
17. デパーチャーズ / BiSH
18. HiDE the BLUE / BiSH
19. stereo future / BiSH
20. オーケストラ / BiSH
21. Beautifulさ / BiSH
22. カナリヤ鳴く空 / 東京スカパラダイスオーケストラ×BiSH
23. BiSH -星が瞬く夜に- / 東京スカパラダイスオーケストラ×BiSH
24. メモリー・バンド / 東京スカパラダイスオーケストラ
25. Glorious / 東京スカパラダイスオーケストラ
26. ペドラーズ / 東京スカパラダイスオーケストラ
<アンコール>
27. 遊戯みたいにGO / 東京スカパラダイスオーケストラ
28. 真夜中は純潔 / 東京スカパラダイスオーケストラ×アイナ・ジ・エンド
29. ジャングル ブギ / 東京スカパラダイスオーケストラ×BiSH
※05~09:Traveling Ska JAMboree “TOKYO SKAメドレー”

東京スカパラダイスオーケストラ 30th Anniversary Hall Tour 2019-20「TOKYO SKA 30 ~ズレたままハジキ飛ばしていこう~」

2019年11月21日(木)埼玉県 川口総合文化センターリリア
2019年11月24日(日)大阪府 フェニーチェ堺
2019年11月27日(水)静岡県 静岡市民文化会館
2019年11月29日(金)愛知県 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2019年12月1日(日)福井県 フェニックス・プラザ
2019年12月6日(金)岩手県 盛岡市民文化ホール
2019年12月7日(土)宮城県 仙台サンプラザホール
2019年12月15日(日)新潟県 長岡市立劇場
2019年12月21日(土)広島県 上野学園ホール
2019年12月22日(日)香川県 サンポートホール高松
2020年1月4日(土)富山県 オーバード・ホール
2020年1月5日(日)長野県 上田市交流文化芸術センター
2020年1月13日(月・祝)大阪府 フェスティバルホール
2020年1月19日(日)神奈川県 厚木市文化会館
2020年1月24日(金)北海道 北斗市総合文化センター・かなで~る
2020年1月26日(日)北海道 岩見沢市民会館
2020年2月9日(日)鳥取県 とりぎん文化会館
2020年2月11日(火・祝)愛媛県 松山市総合コミュニティセンター キャメリアホール
2020年2月20日(木)熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2020年2月22日(土)鹿児島県 宝山ホール
2020年2月23日(日)福岡県 福岡サンパレス
2020年3月1日(日)京都府 ロームシアター京都
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