Northern19、“HOLY DIVERS”と作り上げた1夜で「誇りに思う」

Northern19の自主企画イベント「HOLY DIVERS vol.2」が、2月8日に東京・TSUTAYA O-EASTにて開催された。

イベントにはNorthern19のほか、“超強力なライブバンド”としてdustbox、SHADOWS、OVER ARM THROWが登場し、パンキッシュなライブで会場を盛り上げた。トップバッターのdustboxはSUGA（Vo, G）によるハイトーンなボーカルでメロディアスなナンバーを届けていく。「ノーザンに贈ります」の言葉から始まった「Rain or Shine」や「Hurdle Race」では、SUGAがステージ袖でライブを観ていたNorthern19メンバーへ体を向けて楽しげに演奏するなど、3人はNorthern19への愛情たっぷりのステージングを見せた。

続くSHADOWSのHiro（Vo）は登場するなりフロア最前列の柵まで進み、観客と拳を突き合わせながらパフォーマンス。「メロディックパンクの大御所の中に混ぜてもらって……」と恐縮しながらも「チャンスをもらったからには、お前らをぶちのめしにきた」と意気込み、「All I Want」「Chain Reaction」などヘヴィなサウンドを叩き込んだ。

OVER ARM THROWのライブでは、「cave chair」でdustboxのSUGA、Northern19の笠原健太郎（Vo, G）がゲストボーカルとして参加し、会場は大盛り上がりに。また鈴野洋平（B, Cho）がOVER ARM THROWとNorthern19の共通点としてシンガロングパートが多い点を挙げ、「お前らも言いたいことうまくまとまんねえだろ？ それを“ウォウウォウ”に詰め込めばいいだけなんだよ！」と「ZINNIA」「All right all wrong」などで観客のシンガロングを誘った。

主役のNorthern19は笠原の「『HOLY DIVERS』へようこそ！」の声を合図に「FAR EAST EMOTION」でライブをスタートさせる。続けざまに「I'M SORRY」「MESSAGE」などを連投し、ダイブやモッシュで盛り上がるフロアを見た笠原は「来てくれるお客さんを信じて、ここにいる人みんなを“HOLY DIVERS”にしたかったんだよね」とイベント名について説明。さらに大好きな先輩を集めたというこの日のラインナップについて「こういう日が訪れたことが光栄。なんの取り柄もなくてロックが好きで、その気持ちに忠実にやってきたことを誇りに思う」と感激した様子で話した。

3人はさらに笠原と井村知治（Vo, B）がステージ最前に進んで競い合うようにプレイした「GO」や、馬場豊心（Dr）が高速2ビートを刻んだ「RED FLOWER」といったアップテンポな楽曲群で場内をヒートアップさせる。かと思えば「DON'T GO AWAY」では笠原が切ない表情でエモーションな歌声を聞かせ、観客の胸を打った。笠原が「みんなに捧げます。俺たちみんなの歌！」と声を上げた「NEVER ENDING STORY」、メンバーの後ろから強い照明が差し込みステージがドラマチックに彩られた「STAY YOUTH FOREVER」では会場いっぱいに盛大なシンガロングが響き渡り、3人はじっと耳を澄ませてその歌声を噛み締めていた。アンコールで再びステージに登場したメンバーは「幸せだなあ」「こんなんだったら毎日やってもいいよなあ」と口々にこの日を振り返る。そして3人は最後に、リズミカルなハンドクラップが広がった「SMILE FOR PEACE」、フロアに大きなサークルモッシュが発生した「SUMMER」で、場内をハッピーなムードに包んでイベントの幕を下ろした。

なおイベント開催の翌日、Northern19は井村が3月のライブをもって脱退することを発表した。彼らは「今までNorthern19を応援し、支えてくれた皆様に現体制でのワンマンライブを届けたい」との思いから、3月に東名阪ツアー「“HOPE TO THE FUTURE” ～Tomoharu Imura last stage～」を開催する。バンドのオフィシャルサイトでは2月16日23:59までチケットの先行予約を受付中。