新津由衣、“初ワンマン”で涙「何1つ無駄じゃなかった」

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新津由衣が10月28日に東京・UNITにてワンマンライブ「新津由衣LIVE『Ethereal Pop 2018~ワンダープラネット~』」を開催した。

新津由衣(撮影:鈴木千佳)

新津由衣(撮影:鈴木千佳)

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これまでRYTHEM、Neat'sとして活動してきた新津。彼女は本名の新津由衣名義に改名してからは初となるアルバム「Neat'sワンダープラネット」を7月にリリースした。タイトルに「日常の中に魔法を見出せるような音楽やライブを作りたい」という願いを込めたという今回のワンマンライブは新津由衣名義では初めての単独公演。ライブ本編は「Neat'sワンダープラネット」の収録曲のみで構成され、曲順を変えてアルバムの世界を再構成してみせた。

「新津由衣LIVE『Ethereal Pop 2018~ワンダープラネット~』」の様子。(撮影:鈴木千佳)

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緞帳が開くと新津と、石崎光(G)、神佐澄人(Key, Accordion)、豊福勝幸(B)、岡田梨沙(Dr)、nang-chang(Manipulator)からなるバックバンド・Moon Climbersが登場。ステージの前に張られた透過性スクリーンで幻想的な映像が流れる中、新津は「月世界レター~Fly me to the moon」を歌ってライブをスタートさせる。そのスクリーンが落ちたあと、彼女は「BIG BANG!」を歌い上げた。

新津由衣(撮影:鈴木千佳)

新津由衣(撮影:鈴木千佳)[拡大]

新津は「こんばんは! 新津由衣です! 今日は1人残らず楽しませます」という短いMCを経て「愛のレクイエム」を披露。神佐のピアノだけの伴奏で「Unite」、再びバンドで「フローズン・ネバーランド」「Bye-Bye-Bee-By-Boo」と続け、「ホップチューン」ではフロアを沸かせた。彼女は「この楽曲たちを持って、全国各地にインストアライブに行きました。すごくひさしぶりに会うファンの方やスタッフさんもいて、何年も会っていなかったのに家族のように迎えてくれてうれしかった」と語り、観客にこれまで名乗った3つの名義のどれで彼女を知ったかを尋ねる。やはりRYTHEMが最多だったが、Neat'sで知った人、新津由衣になってから9月に出演した「サイサイフェス2018」で知ったという人もおり、それについて「1つひとつ、無駄じゃなかったなと思いますね」と感慨深げに述べた。

「新津由衣LIVE『Ethereal Pop 2018~ワンダープラネット~』」の様子。(撮影:鈴木千佳)

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終盤では「3年間ライブができなかったから、今こうしてみんなに会えてるのが不思議な、夢のような気持ちです。1人で曲を作っていると、海の真ん中に放り出されたような気分になって、悩む時間がとても多かったんですね。島にたどり着くように、みんなに会いたいという気持ちで泳いできました」という導入から「スイム・イン・ザ・ワンダー」を熱演。続けて「自分の背中を押したくて作った曲です。今日はあなたの背中を押せますように」と話して「FLAG」を歌った。

新津由衣(撮影:鈴木千佳)

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新津は「1stアルバムは私が小さなときから抱きしめてきた妄想の世界を濃厚に詰め込んだ1枚です。それを作り上げて、ずっと“行かないで”と大事にしていたその世界と握手して“今までありがとう。バイバイ”って、少し距離を置くことができました。多分、私、大人になったんだと思います」と照れ笑いを見せ、“ファンタジー”という言葉の意味が成熟とともに変わってきたと語る。「今、私が思っているファンタジーは、私とあなたの間にあるものです。幻想じゃなくて現実的なことなの。目には見えないけど、とても大切なもの。それに気付ける大人でありたいし、それを私はこれから音楽に変えていきます。みんなが待っていてくれて、会いにきてくれて、笑顔で迎えてくれるから、私は強い気持ちでいられる。本当に、本当にありがとうございます。その思いを歌にしました」と述べ、ラストナンバー「ワンダープラネット」で本編を締めくくった。

「新津由衣LIVE『Ethereal Pop 2018~ワンダープラネット~』」の様子。(撮影:鈴木千佳)

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アンコールを求める手拍子に応えて再登場した新津は、7月のアルバム発売日に新しいアルバムを作れるほどの曲を作ってきてスタッフを驚かせたという逸話を明かし、「その中の1曲を完成させて持ってきました」と新曲「ねぇ、見て。今夜は星が綺麗だ」をお披露目。バンドメンバーがステージから下がると、新津お気に入りのキーボード・Nord electroがステージに持ち込まれる。そして彼女は「私は嘘をつけない性格です。今は本当の気持ちで音楽を作り、歌うことができて、すごく幸せです。でも昔は『今、私、自分に嘘をついちゃってるな』と思いながら歌っていた時期がありました。そんなときに、今の自分のようになりたいと願いながら自分自身に向けて作った曲があります。特別に今の私で歌います」と語って、RYTHEM時代の「アリー」、そしてNeat's名義の曲「MOA」を歌った。

「新津由衣LIVE『Ethereal Pop 2018~ワンダープラネット~』」の様子。(撮影:鈴木千佳)

「新津由衣LIVE『Ethereal Pop 2018~ワンダープラネット~』」の様子。(撮影:鈴木千佳)[拡大]

新津は涙ぐみながら「歌えてよかった。何1つ無駄じゃなかったって、最近思うことが多いです。なぜならば今が一番楽しいからです。ちょっと涙が出ちゃったけど、うれしいの。がんばることを諦めないでよかったって本当に思うんです。楽しいことも悲しいことも苦しいことも、一生懸命感じることが大事だとわたしは思ってるから。だからどの瞬間も心を込めてやってきました。これからもそういう自分でありたいと思っているの。だから新津由衣を始めました。この後の幕開けの日を、このメンバーと一緒に迎えられたことが本当にうれしいです。絶対に一生忘れないし、絶対に一生忘れないでいてほしい」とコメント。シャボン玉が舞い上がる中「月世界レター」を歌い、「Ethereal Pop 2018」の幕を閉じた。

この日のライブで新津は2019年6月21日に東京・TOKYO FMホールにてワンマンライブを開催することを発表。TOKYO FMホール公演の詳細は追って発表される。

新津由衣LIVE 2019(タイトル未定)

2019年6月21日(金)東京都 TOKYO FMホール

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ともすけ @i_tomosuke

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