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森高、岡村、曽我部ら豪華ゲスト集結!カーネーション35周年野音ライブ大盛況

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「35年目のカーネーション『SUNSET MONSTERS』」の様子。(撮影:石田昌隆)

「35年目のカーネーション『SUNSET MONSTERS』」の様子。(撮影:石田昌隆)

カーネーションが6月30日に東京・日比谷野外大音楽堂にて、ライブイベント「35年目のカーネーション『SUNSET MONSTERS』」を開催した。

バンドの結成35周年を記念して行われた本公演で、彼らは新旧幅広いセットリストを届けて会場に足を運んだ多くのファンを楽しませた。またこの日のステージにはカーネーションと縁の深いさまざまなアーティストが集い、個性豊かな歌と演奏でバンドの周年ライブに華を添えた。

オープニングアクトのブラウンノーズが演奏を終えると、開演前のステージにマイクを片手にケラリーノ・サンドロヴィッチが現れる。カーネーションは彼が主宰していたインディーズレーベル・ナゴムレコードより1stシングル「夜の煙突」を1984年にリリースしており、ケラは「カーネーションを世に出した人間として責任を持って」という前置きから、前身バンド・耳鼻咽喉科を初めて観たときの印象など当時の貴重なエピソードを明かした。

ケラの呼び込みで、直枝政広(Vo, G)、大田譲(B)に、サポートメンバーの松江潤(G)、張替智広(Dr / HALIFANIE、キンモクセイ)、佐藤優介(Key / カメラ=万年筆)、田村玄一(Pedal Steel / KIRINJI)を加えた6人がステージに登場。ポップなロックチューン「アダムスキー」で晴れやかにライブの幕が開くと、梅雨明けの青空に直枝の力強い歌声が広がっていった。哀愁漂う「いつかここで会いましょう」で場内をクールダウンさせたのち、バンドは大田がボーカルを担当する「Little Jetty」を演奏。直枝と佐藤以外のメンバーが一旦退場し、佐藤が奏でる鍵盤の音色に乗せて直枝が「ジョンとメリー」を情感たっぷりに歌い上げていると、ステージにはバンドウジロウ(G)、馬田裕次(B)、徳永雅之(Dr)が姿を現し、静かに楽器のセッティングを進める。直枝の「初期メンバーです」という紹介から、彼らは1stシングルのB面に収録されていた「カメラマンのヘリコプター」を届ける。その後バンドは、ケラが直枝とデュエットした「オレンジ・ボーイ」を挟み、「YOUNG WISE MEN」では棚谷祐一(Key)と矢部浩志(Dr)、「ごきげんいかが工場長」では鳥羽修(G)と、元メンバーを迎え入れながら初期の楽曲を披露していった。

ロベルト小山(Sax)が参加した「未確認の愛情」に続けて、「雨が降ってたら次の曲はシャレにならなかった」という直枝のMCから「It's a Beautiful Day」が演奏されると軽快かつグルーヴィなサウンドに観客は心地よさそうに体を揺らす。この楽曲ではZOOCO(Cho)と真城めぐみ(Cho / ヒックスヴィルましまろ、HEA)のコーラスがサウンドの爽快な雰囲気を一層際立たせていた。ニューウエイブ調の「The Future Rock Show」、ラウドなギターロック「Garden City Life」を経て、ステージには曽我部恵一(Vo, G / サニーデイ・サービス)が登場。彼は直枝と共に「センチメンタル」と「Edo River」を歌唱し、大谷能生(Sax)とロベルト小山がブロウする艶っぽいサックスの響きと共に持ち前のメロウな歌声を届けて観客を魅了した。

6月に発表されたオールタイムベストアルバム「The Very Best of CARNATION "LONG TIME TRAVELLER"」より新曲「Future Song」がお披露目されライブは中盤に突入。ムーンライダーズから鈴木慶一(G)、白井良明(G)、鈴木博文(Blues Harp, Cho)の3人がステージに上がる。「トロッコ」の曲中で、ネイティブアメリカンを思わせる巨大な羽根飾りをかぶった白井が、カーネーションの35周年を記念して「三三七拍子」の音頭を取ると観客は盛大な手拍子でそれに応えた。その後カーネーションは、ライダーズメンバーを交えて演奏した「E.B.I.」で酸いも甘いも噛み分けたベテランバンドならではの渋みを存分に発揮したかと思えば、渡辺シュンスケ(Key / Schroeder-Headz)を迎えた「ジェイソン」ではパワフルで疾走感あふれるプレイを繰り出すなど、緩急自在のパフォーマンスで場内の雰囲気を巧みにコントロールしていく。中森泰弘(G / ヒックスヴィル、ましまろ、SOLEIL)、岡本啓佑(Dr / 黒猫チェルシー)をフィーチャーした「New Morning」「PARADISE EXPRESS」が披露されたのちステージには堂島孝平が登場。彼は、カーネーションと一緒に回った九州ツアーの思い出をユーモア交じりに語って場内を和ませると、まさにそのツアーの最中に制作されたという楽曲「Lady Lemonade」を作者の直枝と共に歌い上げた。

続く「REAL MAN」の演奏を終えた直枝は、大いに盛り上がる場内を見渡すと「野音っぽくなってきたね。ラフな感じがいいんですよ。あまりキメキメでもね」と述べてから、次のゲストシンガー森高千里を呼び込む。キュートなミニスカート姿の森高がステージ中央に歩を進めると、客席からどよめきにも似た歓声と拍手が沸き起こった。2014年の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」以来の共演となる両者は、1989年に発表された森高のアルバム「非実力派宣言」より、直枝が作編曲を手がけた「はだかにはならない」を手始めに披露。続けてカーネーション楽曲のカバーにして、森高のライブ定番曲としても知られる「夜の煙突」の演奏がスタートするやいなや、場内は爆発的な盛り上がりをみせ、「はしごをのぼる途中で ふりかえると僕の家の灯が見える」というサビのフレーズを観客たちは大合唱した。

森高を交えたパフォーマンスの興奮が冷めやらぬ中、大きな声援を浴びながら颯爽とステージに現れたのは岡村靖幸。彼は「学校で何おそわってんの」でセクシーな歌声を響かせると、楽曲の終盤では直枝のギターカッティングに合わせて軽快なダンスを披露して観客の視線を釘付けに。ブラウンノーズが参加した「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」では岡村もギターを手にして、直枝と共に伸びやかな歌声で会場をひとつにした。続く「ヘヴン」では、この日最後のゲストである山本精一(G)がノイジーな轟音ギターで楽曲をサイケデリックに彩る。そしてバンドは再び堂島をゲストボーカルに迎え入れると、本公演のテーマソングとして書き下ろした新曲「サンセット・モンスターズ」を演奏して本編に幕を下ろした。

熱烈なアンコールの声に応えて再びステージに登場したカーネーションは「The End of Summer」を演奏。最後は、この日のゲスト出演者に飛び入りの澤部渡(スカート)と浦朋恵が加わり、「夜の煙突」のセッションが盛大に繰り広げられ、ライブは賑やかな雰囲気の中フィナーレを迎えた。

「35年目のカーネーション『SUNSET MONSTERS』」 2018年6月30日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. アダムスキー
02. いつかここで会いましょう
03. Little Jetty
04. ジョンとメリー
05. カメラマンのヘリコプター
06. オレンジ・ボーイ
07. YOUNG WISE MEN
08. ごきげんいかが工場長
09. 未確認の愛情
10. It's a Beautiful Day
11. The Future Rock Show
12. Garden City Life
13. センチメンタル
14. Edo River
15. Future Song
16. トロッコ
17. E.B.I.
18. ジェイソン
19. New Morning
20. PARADISE EXPRESS
21. Lady Lemonade
22. REAL MAN
23. はだかにはならない
24. 夜の煙突
25. 学校で何おそわってんの
26. あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
27. ヘヴン
28. サンセット・モンスターズ
<アンコール>
29. The End of Summer
30. 夜の煙突

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