「泣き虫しょったんの奇跡」は、棋士・瀬川晶司五段の自伝的小説を原作とした
ヒット祈願が行われたのは鳩森八幡神社の将棋堂で、松田、野田、豊田監督、瀬川五段が作品の成功を祈念した。祈願を終えると、野田は「こんなに雲ひとつないお天気の下、ヒット祈願ができてうれしく思います」と感想を語る。松田は同じく今の心境を聞かれ「もう完成しているのですが、素晴らしい作品になっています。将棋の神様がほほ笑んでくれたらいいなと思います」と続いた。
会見では作品への出演オファーが来た際のことを司会者に聞かれ、野田は「原作が将棋をまったく知らない人にも人生の本としてとても面白いもので。参加できるならしたいなと思いました」と振り返る。また、野田と松田はプライベートでの親交が深い間柄。初共演の感想を問われた松田が「面白かったです。やっぱすごいなって。才能があふれ出ていて」と笑いながら言うと、野田は「いい加減にしろよ」と笑顔で返す。すると松田は「友人なので若干の恥ずかしさはあったけれど、(野田は)役者ではないからこういう空気感が出せるのかな、と思ったりしました」と野田の佇まいを真剣に称えていた。さらに豊田監督は野田の演技に「ミュージシャンの方はリズムがあるし、物怖じしない。(野田は)ものすごくナチュラルで現場の中でタイプが1人だけ違って、僕は満足でした」とコメントした。
一方の野田も、松田の撮影現場での様子について「人の一生っていろいろなフェーズがあって、そこで(作品が)自分とシンクロして響いてしまう、(心が)振れすぎてどうしようともがいている、そういう龍平の姿を見れたことがうれしかったです」と友人ならではの視点で語った。最後に作品の見どころを聞かれると、野田は「フィクションじゃありえないようなストーリーだと思いました。どんな方でも自分の人生に思いを馳せられる映画だと思います」とアピール。豊田監督は「1人でも多くの方に観てほしい作品ができました。自分は若い頃、新進棋士奨励会で挫折して将棋を憎んでしまった人間なのですが、原作を読んで『こんな生き方があるんだ』とすごく感動し、この作品を映画化したいと思った。自分にとっては10本目の監督作になりますが、自分の人生の中で大きな意味を持つ将棋の作品を作れてうれしく思います」と熱い思いを語っていた。
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文 @bunshogi
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