「“楽しい”と“最高”を繰り返す」をコンセプトに掲げる、2021年結成の7人組男性アイドルグループReLIT。MeseMoa.やパンダドラゴンが所属する事務所DD在籍の彼らは、今年の4月からグループ初の47都道府県ツアーの真っ最中だ。ツアータイトルはその名も「アニマル王国 バズリリット」。メンバーはそれぞれのキャラクターに合った個性豊かな動物に扮し、観る者をハッピーにするライブを各地で繰り広げている。
音楽ナタリーの特集初登場となるReLITにインタビューし、グループとしての特徴、ツアーのテーマ曲でもある「WAKU-WAKUニッポン」と「アニハグ」の聴きどころ、さらなる躍進が期待される2025年後半戦の展望について聞いた。キュートな撮り下ろし写真の数々とともに、7人の仲睦まじいトークをお楽しみいただきたい。
取材・文 / 小松香里撮影 / はぎひさこ
ReLITの特徴って?
──ReLITというグループ名には「Re=繰り返す」と「LIT=楽しい、最高」が含まれていますが、どんなグループを目指して結成されたんでしょう?
青野精一郎 僕たちはみんな研修生としてDDに入って、オーディションをきっかけにReLITを結成しました。最初、「“楽しい”と“最高”を繰り返すグループ」と言われたときは、僕は明るい子供時代を過ごしたわけではないので不安がありました(笑)。ただ、悲しいことを知っているからこそ、表現できるポジティブな面があるだろうなと。表題曲のほとんどは僕が作詞していて、いつも二面性を大事にしながら歌詞を書いています。
滝かなた “楽しい”と“最高”がグループ名に込められているので、まずはメンバー全員が楽しむことが大事だと思いましたね。そんな僕たちを見て、お客さんも一緒に盛り上がってくれたらいいなと。研修生のときはお互いライバル同士でしたが、このメンバーでデビューすることになって、一緒に大きな目標に向かっていく中ですごく仲がよくなりました。楽しい時間をみんなで一緒に作れています。
朝賀立 かなたも言ってくれましたが、僕たちは本当に仲がよくて。ライブが終わったあと絶対にみんなで一緒にごはんに行くので、先輩グループや会社の人から「キモいよ」って言われています(笑)。それくらいの仲だからこそ、見てくれる人も楽しい気持ちになると思うんです。
──そんなReLITの特徴と言えば?
宮前まさや メンバーそれぞれがいろんなジャンルの音楽やダンスが好きなことですね。みんなライブをするのも好きですし。そういった“好き”の感情が歌やパフォーマンスに出ています。自分がReLITのミュージックビデオとかライブ動画を客観的に観ても、繰り返して楽しんでもらえるようなパフォーマンスができていると思います。
黄ノ瀬はるき 僕たちは研修生という下積み時代を経て、グループを結成してからライブをするようになったんですが、先輩たちから“パフォーマンス集団”と言っていただけるほど個々の強みがどんどん伸びてるんです。その成果が今やってる47都道府県ツアーにも現れているし、ReLITのライブを楽しいと思ってくれる人が増えている実感があります。
綾野れん 47都道府県ツアーは、ReLITのライブに初めて来た人はもちろん、何度も観てくれてる人も「今回が一番楽しかった」と思うようなライブにしようと毎回意識しています。メンバーの仲が深まることで曲にも深みが出るし、ライブの楽しさも増していくと考えていて。常に最高のライブが届けられていますね。
仁科ひびき 僕もかなたのように、自分たちが楽しむことが一番だと思ってます。僕が自然と笑顔になってる姿をファンの皆さんも見て笑顔になってくれる。そういう関係性がファンの方と築けているのがReLITの強みです。
言葉はいらない、ハグをしちゃえばみんな一緒
──ツアーでも披露している最新曲「アニハグ」はどんなイメージで作った曲ですか?
青野 ツアーのタイトルが「アニマル王国 バズリリット」ですし、まずは楽しい曲にしたいなと思いました。動物たちは種類によって鳴き声が違うけど、どうやったら仲よくなれるんだろう?と考えたときに、ハグすれば言葉はいらないと思いついたんです。サウンドとしては、初めてReLITのライブを初めて観る方に、音だけでも楽しんでもらえるよう動物の鳴き声をたくさん入れました。これまでもReLITの曲を手がけているPOP ART TOWNというバンドのキタノコウヤさんが一緒に作ってくださったんですが、僕たちのことをとてもよく理解してくれている方なので、いろいろとリクエストしたら思いを汲んで、キャッチーでみんなで楽しめる曲にしてくれました。最初、デモを聴いたときは「キタノコウヤさんは天才だな!」と思いました。
滝 「アニハグ」のデモを聴いたのはツアーが始まる前だったんですが、感動しました。青ちゃん(青野)の書く歌詞には、いつも自分では考えつかないようなストーリーや感動があるんです。今回は「言葉はいらなくて、ハグをしちゃえばみんな一緒だよ。好きだっていう気持ちは伝わるよね」という思いが込められた歌詞にグッときて、改めて「青ちゃんは天才だな」って思いました。
青野 天才みたいです(笑)。
朝賀 初めて聴いたときは、すごくキャッチーで、ReLITの新しい一面が見える歌詞を書いてくれたなと思いました。この曲を携えて47都道府県ツアーを回れるのが個人的にすごくうれしかったです。
──「アニハグ」のパフォーマンス時に意識していることは?
宮前 リズミカルで歌詞が詰まっている箇所が多くて、下手すると何を言ってるかわからなくなってしまうので、ちゃんと歌詞が伝わるよう意識して歌ってます。あと、僕にとっては歌の表現における課題が見つかった曲でもありますね。もともと自分は低音のパートを担当することがあまりなかったんですが、この曲ではサビの前の低音パートを担当させてもらっていて。そこを僕がしっかり表現できないと、サビが気持ちよく響かないんです。青野さんから「もうちょっとチャキチャキしたリズムで歌って」とかいろいろアドバイスしていただく中で、毎回「前回より成長するぞ!」と思いながらライブに臨んでて、最近ようやく自分が思うような歌の表現ができるようになってきました。
黄ノ瀬 「アニマル」を題材にした曲と聞いたときは、キャピキャピしたすごくかわいい曲が来るんだろうなと思ったんですが、いざ聴いてみたらかわいさだけでなく、奥深さもあって驚きました。ツアーでは歌詞を踏まえて、かわいさに加えて、いろんな表情や歌い方を意識しながらパフォーマンスしています。あとライブでの動画撮影をOKにしたタイミングで、みんなでハグをする振りを取り入れたんです。そしたらファンの皆さんがすごく喜んでくれて。「ハグの力ってすごいんだな!」と。歌詞にある通り、言葉はいらないんだと思いました。
青野 歌詞を書いた身としてはうれしい限りです。
仁科 僕は「L.O.V.E.」っていう歌詞をいかにかわいく表現できるかという自分との戦いをしてます。
黄ノ瀬 そうだったんだ!?
滝 ごめん、気付いてなかった(笑)。
仁科 1人で「L.O.V.E.」を追究してますね。すごくかわいいので、自分的には勝ててると思ってます。
滝 今度ちゃんと見とくね!
仁科 恥ずかしい(笑)。47都道府県のツアーファイナルでそれを見た人は、みんな僕の虜になってしまうんじゃないかな。
滝 (笑)。
──そのほかに「アニハグ」の聴きどころはありますか?
宮前 サビが絶妙に高い部分があるんですが、裏声で歌うメンバーもいれば、地声で歌うメンバーもいて、そこにそれぞれの個性がすごく出てます。中でも青野さんが歌うラストのサビは、青野さんの説得力のある声の魅力がすごく出ていて聴き逃せない。ファンの方が撮ってくれたライブの動画を観るたびに、僕は毎回そのパートで「おおーっ!」となります。
黄ノ瀬 (青野を見て)ずっと険しい顔で話を聞いてるね(笑)。
青野 メンバーがそんなこと思ってるなんて知らなかったから……。
黄ノ瀬 え、今のはうれしい顔だったの?
青野 そうだよ(笑)。僕的なメンバーの見どころは、かなたが担当してくれてる「ワオーン」っていう遠吠えのパートです。ライブで毎回高らかに鳴いているのがポイントですね。
滝 まさか自分が「ワオーン」って遠吠えをする日が来るとは思わなかったです(笑)。
青野 最初は狼の声を使おうと思ってたんですが、レコーディングのときやってもらったら、すごくきれいな遠吠えだったので、そのままかなたに担当してもらうことになりました。
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夢は1人じゃ叶えられない。みんなで叶えるもの