Lienel「超絶SUMMERでバカになれ」インタビュー|“トンチキ”な夏、到来──今年も6人らしく、どんちゃん騒ぎ

Lienelの6thシングル「超絶SUMMERでバカになれ」がリリースされた。

昨夏、カレーが題材の楽曲「Curry on love」を発表し、Lien(Lienelファンの呼称)に大きなインパクトをもたらしたLienel。「超絶SUMMERでバカになれ」は“トンチキソング”が定着しつつある彼らがカラフルな曲調に乗せて全力ではっちゃける、新たな夏曲だ。

音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューを行い、表題曲「超絶SUMMERでバカになれ」をはじめとした6thシングルの注目ポイントやミュージックビデオ撮影のエピソード、ツアーに向けた意気込みを語ってもらった。また曲名にちなんだ“夏のバカなエピソード”や、高桑真之の決めゼリフ「健康第一」の秘密も明らかに。デビュー3年目、仲睦まじさが加速する彼らの軽快なやりとりをお届けする。

取材 / 三橋あずみ文 / 湯澤穂波撮影 / 竹中圭樹

“カレー以前 / 以後”のLienel

──6thシングルの表題曲「超絶SUMMERでバカになれ」は新たな夏曲です。Lienelの夏曲と言えば昨年リリースされた、カレーが題材の「Curry on love」のインパクトが強いですが、“カレー以前 / 以後”でグループに変化はありましたか?(参照:Lienel「Curry on love」インタビュー

高岡ミロ 国際的になりました。

芳賀柊斗 MV撮影でインドに行ったしね。そうやって去年からどんどん外に出ていくようになったからこそ、さらにいろんな場所に行きたいと思うようになりました。

高岡 「Curry on love」で夏のLienelと言えば“トンチキソング”というイメージができたと思うし、今年もこの時期が来たか!って感じですね。インドで撮ったMVのインパクトに負けないくらい、この夏もLienelらしくどんちゃん騒ぎしていきたいです。

──法被にねじりはちまきという衣装も夏らしいですね。

高岡 僕は初めて法被を着ました。

武田創世 僕は小学生のとき、ソーラン節で着た。

一同 ああー!

森田璃空 着た着た!

近藤駿太 僕は初めてだと思うな。

Lienel

Lienel

高桑真之 法被は創世が一番似合ってる気がする。あ、法被“は”じゃなくて法被“も”。

武田 法被“は”ってなんですか~。

一同 あははは。

近藤 はがしゅー(芳賀)も似合ってる。

高岡 璃空のピンクの法被は“戦隊モノ感”が強いよね。

芳賀 法被で戦隊モノ? 色だけで言ってない?(笑)

カッコいい曲……なのかな?

──「超絶SUMMERでバカになれ」を初めて聴いたときの印象は?

武田 M!LKさんの「イイじゃん」(2025年3月発表)くらい、1曲の中で曲調が変わるなと思いました。最初はあまり頭の整理ができなかったです(笑)。

高桑 「ピーマン」とか、カレーに続く食べ物の曲じゃなくて安心しました。“夏をがんばって言語化した曲”みたいで新しいなと思いました。

高岡 「生牡蠣」という歌詞を聴いたときはびっくりしました。サビ前の「、、、」(てんてんてん)をちゃんと歌うのとかも、実はあんまり意味がわかっていないです。

森田 僕は「冷やし中華始めました」がまさか自分のパートだとは思いませんでした(笑)。

森田璃空

森田璃空

近藤 僕は「またトンチキ系かー!」と思っちゃいました。去年「Curry on love」を聴いたとき「ヤバい!」と思ったんですけど、これもなかなか……タイトルからしてヤバいなと。

森田 確かに! 「バカになれ」って(笑)。

近藤 でも「どんなパフォーマンスになるんだろう?」とワクワクしましたね。

──歌詞は“夏あるある”が詰まったような内容ですね。

高岡 「この歌詞なら歌うのはこの人だよね」と、メンバーに合った歌割りになっているんですよ。例えば、はがしゅーの「胡瓜」とか。きゅうり大好物なんだよね?

芳賀 うん。「胡瓜」の1フレーズだけなので、インパクトが残るように歌いました。

高岡 僕は虫が嫌いでビビリなので「こっち来ないで どっか行って」を担当しています。

高岡ミロ

高岡ミロ

武田 僕は「紫外線もどっか行って」と歌ってます。日焼けしたくないので。

近藤 「無駄な動きは即ヤメヨー」は僕です。

高岡 はがしゅーみたいに好きなものを言えるの、いいよね。

近藤 俺も好きなものを言いたい。「ファイターズ!」とか。

──レコーディングはいかがでしたか?

武田 この曲はキーが高いんですよ。サビは特にずっと高いので大変だけど、テンションで乗り切れるかなと。レコーディングはみんなで盛り上がって、笑いながら録りました。

高桑 僕、サビでは掛け声担当なので、レコーディングが“世界最速”で終わりました。

森田 僕は「冷やし中華始めました」とか「夏のせいったら夏のせい」とかセリフのパートが多くて、けっこうおふざけしちゃってます。セリフだけじゃなくてラップもあったので、そこは真面目にがんばりました。

近藤 僕が担当している「夏のせい、ていうか俺のせい???」というセリフは、ゲンジブ(原因は自分にある。)さんの「推論的に宇宙人」(2024年3月発表)に出てくる「まさかのゲーセン!?」をイメージして歌いました。

高岡 僕は2サビ前の「、、、」を担当しているんですけど、ディレクターさんから「1回、思い切りふざけてみてよ」と言われて歌ったテイクが採用されました。だから、めっちゃ煽ってるような歌い方になってるんです。そんなふうに好きなように遊ばせてもらいました。

芳賀 ミロが言ってくれた通り、みんなオリジナルの方法で歌って、面白かったよね。カッコいい曲……なのかな?

芳賀柊斗

芳賀柊斗

一同 ふふふふ。

高岡 カッコよくは……ないかなあ(笑)。

芳賀 この曲、カッコよくはないので!(笑) ほかの曲とは違う歌い方ができたのが新しいと思います。

縁の下の芳賀柊斗、一方その頃……

──「超絶SUMMERでバカになれ」の作詞作曲は、DISH//のライブや超特急の楽曲のプロデュースも手がける新井弘毅(THE KEBABS)さんですね。

武田 そうなんです。「超絶SUMMERでバカになれ」を聴いて、スタッフさんが初期のDISH//さんっぽいとおっしゃっていました。

高岡 楽曲だけじゃなくてMVにもDISH//さんに似たところがあると思います。

──楽曲の注目ポイントや聴きどころを教えてください。

高桑 最後の「夏のせいったら夏のせい」は僕が“バチイケ”な感じで言ってるので、ぜひ注目してほしいです。

高桑真之

高桑真之

武田 僕は自分のパートの「脳みそ そおれそおれ 踊り出す」を推したいです。

近藤 僕は「えっさほいっさほい」に「あそれ」という合いの手を入れています。デモでは女の人の声だったので「ここ歌うの?」と思いながら、がんばって高い声を出しました。

森田 そうなんや(笑)。

──ダンスについても聞かせてください。

高岡 けっこう歌詞のまま動きを取り入れている部分が多くて、「えっさほいっさほい」は特徴的な動きになってます。なんだっけ?

芳賀 どじょうすくい。

高岡 そう、どじょうすくい! 「えっさほいっさ“ほい”」の「ほい」の瞬間は、ぜひ駿太に注目してほしいです。

近藤 ダンスでヒット(リズムに合わせて瞬間的に筋肉を硬直させるテクニック)を入れるような曲じゃないんですけど、「ほい」の部分だけ入れています。

近藤駿太

近藤駿太

森田 僕のラップパートでは芳賀ちゃんが背中を丸めて、その上に僕が座ります。それで移動してくれるんです。超がんばってるんですよ!

高岡 ここは、はがしゅーが土台になって、前で創世、後ろで駿太が璃空を支えながら力を合わせるはずなんです。でも駿太はこのとき休憩してるよね? はがしゅーに2人分の体重がかかってる(笑)。

武田 確かに。

森田 あははは!

近藤 いやいや、璃空が落ちないように支えてるよ!

芳賀 マジでしんどいよねえ。ラップ担当の璃空を目立たせる役割に徹しているので、そこだけは、Lien(Lienelファンの呼称)に顔を見られたくない……。

一同 あはははは!

Lienelの素が出たMV、フルVer.は宮古島で

──MVはフルバージョンに先がけて“梅雨バージョン”が公開されました。まずは梅雨バージョンの撮影エピソードを聞かせてください。

高岡 梅雨バージョンの撮影日は曇天でしたね。一切晴れなかった。

高桑 暑かったけどね。

芳賀 「こういうシーンを撮ります」と言われた部分ももちろんあったけど、ずっとカメラが回っていて、みんなで普通に遊んでるシーンも使われているので、メンバーの素が出たMVになっています。

近藤 グローブを持って行って、みんなで野球をやったのがいい思い出です。あとは「ビーチボールを落とさずに何回上げられるか選手権」もやったよね。

森田 やったねー。

高岡 あとはサッカーもしました。小学校のグラウンドを全力で駆け回って。みんなガチすぎて裸足になるっていう(笑)。

武田 僕はあの日、なぜか特にめっちゃ元気で、ずっとはっちゃけてました。

武田創世

武田創世

──梅雨バージョンのあとにフルバージョンのMVも制作されました。そちらの撮影はいかがでしたか?

高岡 宮古島で撮ったんですよ。数日前に帰ってきました(※取材は7月中旬に実施)。梅雨バージョンの左下にワイプのイメージ映像みたいなのが常に出ているんですけど、あれがまさかの宮古島につながっているという仕掛けになっています。

近藤 まあ、雨が降ったり曇ったりで、梅雨バージョンとほぼ一緒の天気だったけどね……。

芳賀 一緒とか言わない! 映像では変わっているでしょう!

高岡 編集技術がすごいから(笑)。

──宮古島での印象的な思い出は?

武田 とにかく海がきれいでしたね。

高岡 空港に着いてまず、みんなでおそろいのTシャツを買いました。スタッフさんも含めてみんなで2日目に着たんだよね。

近藤 あれさあ、海外だったらいいんだけど日本だからめっちゃ恥ずかしい(笑)。道の駅とかに寄ったら、同じTシャツが売ってるし。

森田 わかる(笑)。めっちゃ楽しんでるやん!ってなるよね。

芳賀 現地のおじいさんに「着てくれてるんだね! ありがとう!」って言われてた(笑)。

──MVはビーチで撮影したんですか?

近藤 そうですね。ほぼ海にいて、すごく楽しかったです。僕、沖縄大好きなんですよ。沖縄に行くのは5回目で、グループ内最多なので、みんなを引っ張るためにレンタカーの中で「島唄」をかけてムード作りをしていました。