MAGiC BOYZ、卒業なしの“超ハッピー”な卒パでDJジョーのランドセル昇天

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MAGiC BOYZ主催のライブイベント「平成29年度 卒業パーティー」が3月31日に東京・HARLEMにて行われた。

MAGiC BOYZ(撮影:笹森健一)

MAGiC BOYZ(撮影:笹森健一)

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マジボが毎年この時期に開催し、「卒パ」の愛称でホーミー(MAGiC BOYZファンの呼称)で親しまれているこのイベント。今年の卒パでは、4月から中学校に進学する“小学生DJ”のジョーの小学校卒業を祝うべく、BUDDHA MAFIA、LUNA、ZEN-LA-ROCK、Young Hastleの4組がゲストとして参加し、マジボの4人に花を添えた。

ジョー(撮影:笹森健一)

ジョー(撮影:笹森健一)[拡大]

イベントはジョーによるDJタイムでスタート。はやぶさ「未来はジョー!ジョー!」を1曲目に届けると、彼はDISH//「勝手にMY SOUL」、DAOKO×岡村靖幸「ステップアップLOVE」などを次々にスピンしてフロアを温めていく。ジョーの隣にはサイドマイクとしてマジボの卒業メンバーでもあるZEN-LA-ROCKが立ち、オーディエンスとジョーを盛り上げる。このDJタイムの中で、ジョーは初めてアナログレコードを使ったプレイにも挑戦。ZEN-LA-ROCKから「ジョーすごいね! めちゃくちゃ難しそうなのに」と声をかけられると、ジョーは「難しいですよ!」と笑い「聴いてくれてありがとうございました!」と観客に伝えた。

ゲストアクト1組目のYoung Hastleは「F.L.Y.」で自己紹介をし「ストロングゼロ」で「ストロングゼロ!」コール、「バイトしない」では「バイトしない!」コールを起こして楽しげに観客を引きつけていく。「俺の青春の思い出を聴いてくれ」という言葉と共にドロップした「最後の夏」で野球に捧げた高校生活を語り部のように紡ぎ出すと、彼は「マジボの卒パ、次が最後の曲!」と言ってTシャツを脱ぎ捨てる。たくましい上半身を見せつけながらラストに「Workout Remix」をフロアに叩き付け、強いインパクトを残してさっそうとステージをあとにした。

ZEN-LA-ROCK(撮影:笹森健一)

ZEN-LA-ROCK(撮影:笹森健一)[拡大]

続いて登場したのはZEN-LA-ROCK。ホーミーが大きな歓声で迎えると、彼は「NEW JACK UR BODY」をハイテンションに届けて冒頭から会場を熱く盛り上げる。曲を終えると、自身のマジボ卒業からちょうど1年が経ったことに触れて「ホーミーの俺への関心が日に日に薄れてるぞ!(笑)」と“文句”を言って観客を笑わせた。会場を真っ暗にして世界観を深めた「別にイイんぢゃない」を経て、彼が最後に届けたのはマジボ卒業後に発表したアルバムの収録曲である「SEVENTH HEAVEN」。マジボ卒業生ならではといった一体感のあるハンズアップでフロアと1つになると、彼は「最後まで楽しんで!」と言って次のアクトへバトンタッチする。

3番手のLUNAは、マジボが最新シングル「ハッピーエンドマジック」収録の「MAGiC HAND~マジヘン!~」でコラボした相手。彼女は「HARD」でライブをスタートさせると、エキゾチックなフロウを聴かせる「I'm Ready」など、ハードなヒップホップを立て続けに披露する。3曲を終えたところで「マジヘン!と同じようなハードめの曲を届けてみました」と言うと、マジボとのコラボについて「今までとは違う、男っぽいマジボを出してみたかったんだよね」と思いを語った。「SUMMER TIME」でそれまでとはがらりと雰囲気を変えたさわやかなムードを届けると、ラストには前向きなメッセージの詰まった「It's gonna be alright」をホーミーにプレゼント。彼女は歌いながら「みんなの未来がガッツリ見えるよ!」と楽しそうな笑顔を見せていた。

BUDDHA MAFIA(撮影:笹森健一)

BUDDHA MAFIA(撮影:笹森健一)[拡大]

ゲストライブのトリを務めたのは、卒パ“皆勤賞”のBUDDHA MAFIA。マジボメンバーの“校長先生”でもあるNIPPSは「盛り上がってるか! 俺が校長先生だ」と名乗りを上げ、「大怪我」で初っ端からドープな世界観にオーディエンスを引きずり込んでいく。「Dirty mind」では観客にハンズアップを求め、スモークが焚きしめられた舞台上で重厚感のあるラップの応酬。ベテランならではの余裕のあるステージでオーディエンスを圧倒した彼らは「マージボーの卒業式 おめでとーう」と祝福の歌を歌いながら舞台袖へと消えていった。

ゲスト4組のライブを終え、イベント後半にはマジボのショータイムが展開された。誰もいないステージに最初に姿を見せたのは、天使の衣装に身を包んだジョー。彼がリコーダーを吹き鳴らしながらDJブースに歩みを進めると、“天の声”がジョーに呼びかける。この天の声は、見習い天使からの卒業試験として「3人の人間に幸せな人生を提供すること」をというお題をジョーに課した。

JKのMAGiC BOYZ。(撮影:笹森健一)

JKのMAGiC BOYZ。(撮影:笹森健一)[拡大]

天の声の言葉に「めんどくさいなあ」とつぶやくと、ジョーは「こんな人生はどうだろう?」と手にしたステッキをひと振り。すると、ホーミーの前に現れたのは女子高生に変身したMCの3人だった。3人の女装に悲鳴のような歓声が上がるフロアをよそに、とまちん(トーマ)は「え、これ誰のライブ?」と会場を見渡す。りゅんりゅん(リュウト)が「何、マジボ? 誰?」ととぼけるとマッピィ☆(マヒロ)は「歌っちゃってもいいですかあー?」とテンションアゲアゲで呼びかけ、4人は「DK GO!!!」をアレンジした「JK GO!!!」でライブをスタートした。

「DK GO!!!」は男子高校生の“あるある”を歌う楽曲だが、この日は歌詞も振り付けも女子高生バージョンに。しおらしい振る舞いでホーミーの歓声を誘うと、続く「PAC47」でもトーマが「ヤバみー!」と合いの手を入れるなど、徹底したパフォーマンスを見せる。ミニスカートを翻しながら「でも、ダメ、ゼッタイ」を歌うと、続く「Oh!!!受験☆Night Fever」にはZEN-LA-ROCKが参加し、4人は元メンバーの“ZENちゃん”と楽しそうに笑顔を交わした。

チャラ男のMAGiC BOYZ。(撮影:笹森健一)

チャラ男のMAGiC BOYZ。(撮影:笹森健一)[拡大]

しかしながらとまちん、りゅんりゅん、マッピィ☆は遊び過ぎて受験に失敗するなど幸福と言える人生が送れず、ジョーの挑戦は失敗してしまう。すると次に、ジョーはチャラ男としての人生を3人に与えた。薄手の開襟シャツに派手なスカーフを巻いたMCの3人はチャラいラップで自己紹介をすると、「オレでしょ??」でフロアへ突入。「俺に告白されたいんだろ?」とホーミーに声をかけまくり、熱狂の渦を巻き起こす。「MAGiC HAND~マジヘン!」でLUNAとクールにコラボすれば、「ナンパラップ」では再びフロアへ降りてホーミーをハント、さらには「10000000000YEN」でニセ札をばらまくなどチャラ男としての人生を謳歌した彼らだが、結局は“金欠”などが原因でハッピーエンドには至らず。ジョーのチャレンジは、再び失敗することに。

すると“天の声”は「次は、『自分もこんな人生だったら最高だな』と思う魔法をかけなさい」とジョーに助言した。この言葉を受けて彼がMAGiC BOYZに与えたのは、学ラン姿のMC3人と、ランドセルを背負った自分というありのままの姿。マヒロが「やっちゃう?」と言ってジョーを紹介すると、ジョーはアナログレコードを使ったDJパフォーマンスを披露する。そしてそのままマジボの自己紹介ソング「MAGiC RiDE 2017」へとなだれ込み、4人はエネルギッシュにステージを行き来しながらフロアとの一体感を高めていった。

初ダイブに挑戦したジョー(手前)とリュウト(奥)。(撮影:笹森健一)

初ダイブに挑戦したジョー(手前)とリュウト(奥)。(撮影:笹森健一)[拡大]

マヒロは「3回目の“卒パ”が開催できるのも、みんながこうして来てくれるおかげです。まずは、本当にありがとうございます!」と集まった観客へ感謝を伝えた。こののちに、トーマはNIPPSを呼び込む。「校長先生であり、僕たちの神様!」という声とともにブースに姿を見せたNIPPSは「illson」で「illの息子!」と拳を掲げ、力強く会場を引っ張っていく。するとここで、ジョーがフロアめがけて初めてのダイブを敢行。オーディエンスに受け止められて人の波を泳ぎ、「最初はちょっと怖かったけど、意外と気持ちよかった!」と感想を語る。楽しそうに感想を語るジョーの姿に、リュウトは「僕ら初めてダイブしたの、中2じゃん。小6で初ダイブはすごいよ!(笑)」と感嘆の声を漏らしていた。

MAGiC BOYZのライブの様子。(撮影:笹森健一)

MAGiC BOYZのライブの様子。(撮影:笹森健一)[拡大]

ジョーの勢いに負けていられないとばかりに、続く「Do The D-D-T!!!」ではMC3人が熱いマイクパフォーマンスを見せる。マヒロが持ち前のパワフルな歌声で自身のバースを叩き付ければ、リュウトは軽やかにステージを駆け、フロアに身を乗り出して自身の存在をアピールした。会場の熱気は最高潮に達し、“天の声”は「MAGiC BOYZになることが、最高の人生だったんだな」と満足げにひと言。そして「よい人生だ、卒業!」と、試験に合格したことをジョーに伝えた。

MAGiC BOYZ(撮影:笹森健一)

MAGiC BOYZ(撮影:笹森健一)[拡大]

ここで舞台上にはNIPPSとVIKNが姿を見せ、4人に平成29年度の卒業証書を手渡した。メンバーはそれぞれに今後へ向けた抱負を伝えることにし、トーマは「マジボにはいろいろあったけど、マジボはマジボらしく。“マジボの遺伝子”的なものを、僕が紡いでいけたらと思います」と頼もしい言葉を投げかける。リュウトは「ホーミーを心配させてしまうこともあったかもしれないけど、もう高2になるので。何か形に残るような結果を残していきたいと思います。至らないところしかないと思うけど、これからもマジボをリュウトをよろしくお願いします!」と続いた。

「僕自身、この1年はいろいろと学ばせてもらった1年だと思っています」とマヒロが言うと、ジョーは「マジボがあったからすごく楽しい小学生生活を送れたので、皆さんに感謝しています。今日はアナログのDJに初挑戦しましたが、これから慣れますので応援よろしくお願いします!」と呼びかけ「まだ(ターンテーブルが)言うこと聞かなかったりして。懐かせていきたいです」と茶目っ気たっぷりに語った。マヒロが「ラストはみんなで楽しんでいきましょう!」と言うと、最新シングル曲の「ハッピーエンドマジック」へ。歌詞通りの“超ハッピーエンド”で本編を締めくくり、4人はステージをあとにした。

天に昇っていくランドセルを見つめるMAGiC BOYZ。(撮影:笹森健一)

天に昇っていくランドセルを見つめるMAGiC BOYZ。(撮影:笹森健一)[拡大]

アンコールではリュウトがこの日のライブを振り返り「これまでは毎年卒業があったけど今回はなし! ジョーが小学校を卒業するという、“超ハッピー”な卒パになりました。これを機に、マジボはぐんぐん成長していきたいなと思います。変わるところは変わって、変わらないところは変わらず、この4人でやっていきたいと思います!」と決意表明した。そうして最後に届けられたのは、初回の卒パからイベントをエモーショナルに彩ってきた「ありのままでマジボ」。曲中、ジョーが背負っていたランドセルを下ろすと、ランドセルは空へと高く上っていった。4人とホーミーはこれを見届け、「卒業おめでとう」の掛け声をジョーに送る。大きな祝福を受けたジョーは「大勢の人に祝ってもらえて、本当にうれしいです!」と笑顔を弾けさせた。

「平成29年度 卒業パーティー」 2018年3月31日 HARLEM セットリスト

Young Hastle

01. F.L.Y.
02. 今日もまた
03. ストロングゼロ
04. 酔ってる
05. バイトしない
06. 夏が好き
07. 最後の夏
08. Workout Remix

ZEN-LA-ROCK

01. NEW JACK UR BODY
02. 別にイイんぢゃない
03. SEVENTH HEAVEN

LUNA

01. HARD
02. I'm Ready
03. BODY ROLL
04. SUMMER TIME
05. It's gonna be alright

BUDDHA MAFIA

01. 大怪我
02. Don't testa masta
03. Dirty mind
04. 人間発電所
05. Touch N Go

MAGiC BOYZ

01. DK GO!!!
02. PAC47
03. でも、ダメ、ゼッタイ
04. Oh!!!受験☆Night Fever
05. オレでしょ??
06. MAGiC HAND~マジヘン!~
07. ナンパラップ
08. 10000000000YEN
09. O.NE.DA.RI
10. MAGiC RiDE 2017
11. 俺の髪は黒
12. illson
13. Do The D-D-T!!!
14. ハッピーエンドマジック
<アンコール>
15. ありのままでマジボ

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