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また生きて会おうぜ!THE BACK HORNが雨の中で“伝説の野音”

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THE BACK HORN「『KYO-MEIワンマンライブ』~第三回夕焼け目撃者~」の様子。(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

THE BACK HORN「『KYO-MEIワンマンライブ』~第三回夕焼け目撃者~」の様子。(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

THE BACK HORNが10月21日に東京・日比谷野外大音楽堂にて単独公演「『KYO-MEIワンマンライブ』~第三回夕焼け目撃者~」にて実施した。

バンドは先日、キャリア2枚目のベストアルバム「BEST THE BACK HORN II」を発表したばかり。約6年ぶりの野音となったこの日のライブは、ベストアルバムの楽曲を中心としたセットリストをもとに進められた。

小雨が舞い、あたりが夕闇に包まれる中、妖怪を描いた巨大なバックドロップをバックにメンバーが現れる。山田将司(Vo)は開口一番「野音へようこそ!」と、カッパに身を包んだファンに向かってうれしそうに挨拶。続けて菅波栄純(G)、岡峰光舟(B)、松田晋二(Dr)が重厚なアンサンブルを奏で出し、バンドは「閉ざされた世界」でライブの幕開けを飾った。その後に続いたのは「シリウス」「声」など疾走感のあるナンバー。山田が両手で煽るような仕草を見せると3000人のコールが沸き、一体感が広がった。

最初のMCで松田は小降りになってきた雨について「俺たちの20周年を祝ってるようで」と述べ、「今日は最高の時間を作っていきましょう」とオーディエンスに呼びかけた。続くブロックではインディーズ時代の楽曲「晩秋」が披露され観客を驚かせる。オレンジの照明の下で山田は朗々と歌い上げ、菅波はステージに寝っ転がりギターをかき鳴らした。「コワレモノ」では山田が松田の刻む軽やかなビートに合わせて踊り、低い声で畳みかけるようにラップを披露してみせた。また「懐かしい曲もいっぱいやるから、最高の日にしようね」と口にした彼は、エレキギターを弾きながら「扉」を歌い上げた。

開演から1時間経った頃、雨脚が強まり、幻想的な雰囲気があたりに漂う。そこから始まったブロックで出色だったのは「アカイヤミ」。菅波が弾く不気味で歪んだギターの音色や、岡峰と松田の生み出す重々しいグルーヴに乗せて、山田は体を振り絞るようにしながらハンドマイクで絶唱した。壮絶な空気を残しつつ、4人はバラードで固めたブロックへ移行。山田が優しい声で雨に濡れる観客を包み込んだ「枝」、岡峰が奏でる柔らかな音色が響いた「美しい名前」、聴き手を温かな気持ちにさせる「あなたが待ってる」の3曲が穏やかな時間を作り出した。

そしてライブは後半戦へ。「覚醒」に始まり、「孤独を繋いで」「コバルトブルー」といったエネルギッシュなナンバーが曇り空の野音に響き渡る。「シンフォニア」を歌い終えたあと、山田は「また生きて会おうぜ!」と笑顔で叫びメンバーと共に去っていった。アンコールでは松田が「これは伝説の野音になったんじゃないですか?」と充実した表情を浮かべ、「身に沁みてみんなの愛を感じますね」とオーディエンスで埋め尽くされた客席を見渡す。しみじみとした空気の中、暖色の照明がステージを包み夕焼けのような光景の中で「何処へ行く」がスタート。続く「グローリア」では山田が「空模様なんて関係ねえ そう思うんだ」と力強く歌い、オーディエンスを破顔させた。

「刃」でライブは終了したかに思われたが、山田の「名残惜しいなあ。1曲やっか?」という言葉で楽器隊のメンバーが再びスタンバイ。軽い手慣らしののち、「無限の荒野」を弾き始めた。渾身のプレイを繰り広げるメンバーを前に、観客はうれしそうに拳を突き上げる。2時間のライブが終わる頃には雨が上がり、4人は晴れやかな笑顔を浮かべてステージをあとにした。

THE BACK HORN「『KYO-MEIワンマンライブ』~第三回夕焼け目撃者~」2017年10月21日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. 閉ざされた世界
02. シリウス
03. 声
04. ひょうひょうと
05. 晩秋
06. コワレモノ
07. 扉
08. アカイヤミ
09. 罠
10. その先へ
11. 枝
12. 美しい名前
13. あなたが待ってる
14. 覚醒
15. 孤独を繋いで
16. コバルトブルー
17. シンフォニア
<アンコール>
18. 何処へ行く
19. グローリア
20. 刃
21. 無限の荒野

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