REOL、熱狂のラストライブで“発展的解散”へ「また3人でステージに立つことを願って」

REOLのラストライブ「REOL LAST LIVE『終楽章』」東京公演が、10月22日に東京・チームスマイル・豊洲PITにて行われた。

今回のライブをもってユニットを“発展的解散”することを発表していたREOL。会場には数多くのファンが詰めかけ、開演前からフロアは熱気に包まれていた。定刻を少し過ぎた頃、場内が暗転し、2人の黒子が駕籠をステージ中央まで運んでくると、ステージ袖からは番傘を手にしたギガとお菊が登場。1曲目「オオエドランヴ - TENKA TORITAI remix -」が始まると駕籠の中かられをるが登場し、「騒げ東京！」とオーディエンスを煽り、ライブ序盤から会場内のテンションを一気に引き上げていく。「極彩色」歌唱時にはステージが紗幕に覆われ、れをるの周囲に楽曲の歌詞が浮かび上がる演出でファンを沸かせた。続く「VIORA」では、れをるがステージ上に膝を付きながら熱唱。会場内にパワフルな歌声を響かせてオーディエンスを圧倒した。

れをるが6曲を歌い終えたところで、一度幕が閉じると「あにょちゃん劇場」と題したアニメ映像がステージ上のスクリーンに映し出される。自身の音源のCMなどを挟みつつ、アニメ内で雨が降り始めると、雨の映像を紗幕に移した状態で「drop pop candy」の歌唱がスタート。この曲ではギガも歌唱に参加し、れをると2人で息の合ったかけ合いを繰り広げた。ステージにお菊が加わるとアップチューン「ギガンティックO.T.N」へ。オーディエンスは待ってましたと言わんばかりにタオルを回し、彼女たちのパフォーマンスを楽しんでいた。「おこちゃま戦争」では、れをるとお菊の2人が向かい合って、交互に歌声を届けていった。

この日初めてのMCで、れをるは悪天候の中集まったオーディエンスに向けて「みんな台風に負けずに来てくれて、最高です」と声をかける。またユニットが“発展的解散”をすることについても触れ「人間は忘れる生き物なので、忘れないでとは言いません。それでも今日、ここに来たという事実が、みんなにとってよい思い出になりますように」と語り、「404 not found」を歌い始めた。続く「ヒビカセ」では、ステージ上のスクリーンに初音ミクの姿が。ミクの映像と向き合ったれをるは、ミクの声に自身の歌声を重ねてオーディエンスを魅了した。

ライブ終盤、「ギミアブレスタッナウ」歌唱時にはスクリーンにMVの映像が映し出され、オーディエンスはれをるの振りまねをして大盛り上がりに。れをるはステージ上を歩き回りながら、熱気あふれるフロアに向けてペットボトルの水を撒き、ファンを喜ばせた。れをる、ギガ、お菊の3人がステージに集まり繰り広げられたMCでは、れをるがデザインしたというステージセットの鳥居をオーディエンスと一緒に拝むワンシーンも。その後披露された「エンドレスライン」では、花道で熱唱していたれをるが客席へダイブし、会場の熱狂をさらに煽った。最後に彼女は「みんなともっと、こんな時間を過ごしたかった」と、自身の思いを打ち明け「No title」を歌唱。曲中、れをるがお菊にキスをするとフロアからは歓声が上がり、計22曲を歌い終えたところでライブ本編の幕を閉じた。

アンコールではれをるが1人でステージに登場し「染」をアカペラで歌い始める。これまでの豪華な演出と転じて、シンプルな照明の中、れをるの歌声だけが会場内に響き渡り、オーディエンスは彼女の歌声にじっと聴き入っていた。1曲歌い終え、「最後は私たちらしく、元気に終わりたい」と話したれをるは、ギガ、お菊と共に「LUVORATORRRRRY!」「ニュータイプトーキョー」の2曲を届けた。すべての楽曲を歌い終えたれをるは「2人がここにいて、みんながそこにいると終わらない気がする」と話し、ステージを去るのを名残惜しそうにMCを続ける。彼女が目に涙を浮かべながら「泣かないと思ってた。お菊とギガちゃんの間に立つれをるは、強くなければいけないから泣きたくなかった」と話すと、お菊がそっとれをるに寄り添う。最後にれをるは「近い未来にまたこの3人でステージに立てることを願って、今日は笑顔で終わりたい」と話し、3人は手をつなぎながら笑顔でステージをあとにした。