真部脩一(
矢後直規(ディレクター) コメント
今回のMVは東京の街中を撮影した映像の肖像権の発生する部分にカラーモザイクを加えるというアルバムジャケットと同じ手法で制作。齋藤以外はカラーモザイクで隠され、カメラが齋藤を発見し次第追跡するような映像に仕上がっている。各カットの中に隠れている齋藤を発見するゲーム性もあるMVだ。
コンパクトデジタルカメラを利用し、実際にカメラマンが齋藤を追いかけながら撮影したロースペックでありながら身体性の伴う映像が、事件性とドキュメント性を強調し、さらには他のMVにはない独特の疾走感を演出した。カラーモザイクで肖像権による撮影の不自由さを解消したこともカメラワークの自由さに貢献している。
アートディレクターによる色彩設計と、アニメーションディレクターによる作画でコラボレーションしたカラーモザイクを入れ込むことで、感情の引き込まれるような実写映像とグラフィックデザインとアニメーションの中間のような作品に仕上げた。
濱田祐史(撮影監督) コメント
『 写真と映像、そしてその間のこと 』
集団の中にいる個。私たちは無意識化に見たいものだけを見ている。
コンパクトカメラを用いて身体性を持って撮影することで得た映像から切り出されたコマを写真として一枚づつ見ていくと偶発的に撮影されたものと数多く出会う。制作の中で意図的にフォーカスが合っていなくて見えないものと激しくブレていて見えないもの、さらにアニメーションによって見えないものが混在することで、我々が普段生活する中で意識の外に追いやってあえて見ていない人やものを再認識させ、その見えない領域を見ようと想像する。
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