4月12日にリリースしたアンソロジー盤「Archives #1」を携えて、約3年ぶりとなるバンド編成でのツアーを回ってきた長澤。最終公演では初期のナンバーから「Archives #1」収録の新曲まで、新旧織り交ぜたセットリストで観客を魅了した。
バンドメンバーの松江潤(G)、須藤俊明(B)、山本健太(Key)、秋山タカヒコ(Dr / downy、THE MOTAL)と共にステージに登場した長澤は、「こんばんは長澤知之です、よろしく」と短く挨拶。「片思い」でライブをスタートさせると、そのまま「MEDAMAYAKI」「あんまり素敵じゃない世界」とアップテンポなナンバーを続け場内の熱気を高めていく。秋山の力強いドラミングで始まった「フラッシュバック瞬き」では、長澤の美しいファルセットボイスに観客から大きな拍手が。また長澤自身も、演奏を終えるたびにオーディエンスに向けて短く拍手を送っていた。
MCで彼は「これから猛烈に歌詞を間違えていきますが、どうぞよろしくお願いします」と話しフロアの笑いを誘う。そして「皆さん、元気ですか? ここに来てくださってありがとうございます」と感謝を述べたあとは、叫ぶような歌声が響いた「バベル」や、バンドメンバーのコーラスワークが映える「スリーフィンガー」をプレイ。弾き語りで披露された「三年間」では、ぽつぽつとしゃべるように歌い始め徐々に迫力を増していく長澤のボーカルに、観客はじっと聴き入っていた。
軽快なリズムで観客を揺らす「R.I.P.」を経て、ライブは終盤に突入。「マンドラゴラの花」ではサイケデリックなギターサウンドが場内いっぱいに響きわたり、フロアは混沌とした雰囲気へと誘われる。続く「蜘蛛の糸」を情感たっぷりに歌い上げたあと長澤は「今日は本当にありがとうございました」と述べ、ライブ本編をメジャーデビュー曲「僕らの輝き」で締めくくった。
アンコールを受けた長澤は、バンドメンバーと共に鬼気迫るパフォーマンスで「THE ROLE」「P.S.S.O.S.」を届けて舞台を去る。しかし、鳴り止まない拍手に応えて長澤は1人で再びステージへ。彼は最後にギターを爪弾きながら優しい歌声で「コーデュロイ」を披露し、深い余韻を残してツアーの幕を下ろした。
長澤知之「-10th Anniversary Anthology- Nagasawa Tomoyuki Band Tour 'Kumo No Ito' 2017」
4月24日 LIQUIDROOM セットリスト
01. 片思い
02. MEDAMAYAKI
03. あんまり素敵じゃない世界
04. 明日のラストナイト
05. フラッシュバック瞬き
06. バベル
07. アーティスト
08. スリーフィンガー
09. EXISTAR
10. 夢先案内人
11. 三年間
12. パーフェクト・ワールド
13. はぐれ雲けもの道ひとり旅
14. 無題
15. 狼青年
16. STOP THE MUSIC
17. 神様がいるなら
18. R.I.P.
19. マンドラゴラの花
20. 蜘蛛の糸
21. 僕らの輝き
<アンコール>
22. THE ROLE
23. P.S.S.O.S.
<ダブルアンコール>
24. コーデュロイ
リンク
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長澤知之、観客と拍手送り合ったバンド編成ツアーファイナル - 音楽ナタリー https://t.co/3wqDQyiiKf