宮藤がオリジナル脚本で描く2019年の大河ドラマは「東京」と「オリンピック」をテーマにした作品。日本がオリンピックに初参加した1912年から、東京オリンピックが開催された1964年までの激動の52年間を、歴史に翻弄されたスポーツマンたちの姿を通して浮き彫りにしていく。なお、近現代史が大河の題材として扱われるのは33年ぶりのこととなる。
勘九郎が演じるのは1912年のストックホルムオリンピックに日本人として初参加したマラソンランナー・金栗四三。また阿部は日本水泳の礎を築き、東京オリンピックの実現に執念を燃やした新聞記者・田畑政治を演じる。「いだてん」は勘九郎と阿部が前後半で主役をリレーする形で物語が展開するドラマとなる。
勘九郎は「宮藤さんの脚本で阿部さんと一緒に大河ができること、うれしいです。幸せですし、誇りに思います」と心境を明かし「金栗さんはマラソンに生涯を捧げた方で、その姿勢やマラソンにかける熱量には本当に頭が下がる思いです。彼は教師時代、いつもニコニコしていて、生徒から『お釈迦さま』というあだ名が付いたそうです。なので私も笑顔を絶やさず、体力気力努力で駆け抜けたいと思います」と意気込みをみせる。また阿部は主役抜擢に「大河(『おんな城主 直虎』)に出ているから『まさかないだろう』と思っていたのでビックリしています」とコメント。そして「宮藤さんとはよく『コンビ』なんて言われますけど、彼のテレビドラマには僕10年以上出ていないんですよ。『あまちゃん』にも僕、出てないんです。『あまちゃん』に出なくてよかったな、というか(笑)、この『いだてん』に出られることがすごくうれしいので、一生懸命にがんばっていきます」と言って報道陣と宮藤を笑わせた。
宮藤は2人のキャスティング理由について「まず単純に見た目が似てるなと思って、『いいな』と思ったんです」と語る。また主役を2人にしたことについては「1人の選手の話とすると、選手生命もそう長くはないですし、ピークは1回しかなかったりする。オリンピックの話ですし、聖火リレーじゃないですけど誰かから誰かへ思いをつないでいく……『俺の夢をあなたに託す』みたいな形で1912年から1964年、そして2020年へとつながっていくとなったとき、どうしても1人では無理だったんですね」と解説した。
また、記者からは「作中に“笑いの要素”はあるか」という問いかけも。これに対しては阿部が「大河に出させていただいているときに主役の方を近くで見てきて『大変だなあ』と思っていたし、プレッシャーはすごくあるんです。けれど、僕と官九郎さんならではの面白い作品にできればいいなと思っています」と返す。宮藤も「笑えるところはあると思います。『いいのかな?』と思うくらい、あると思います。大丈夫です(笑)」と応じていた。
なお、このドラマの語り手は古今亭志ん生が担当する。
阿部サダヲのリリース情報
リンク
- 2019年の大河ドラマは「オリンピック×宮藤官九郎」! | 大河ドラマ | NHKドラマ
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
二岡せきぬ @kyojakupanda
「あまちゃんに出なくてよかった」クドカン脚本NHK大河、主演は勘九郎&阿部サダヲ - 音楽ナタリー https://t.co/XO5HHFjNlh