この公演は、1989年に発表された筋少のミニアルバム「猫のテブクロ」を収録順に演奏するのに加え、11曲の筋少の楽曲がパフォーマンスされるというもの。ライブが始まると、まずは「サンフランシスコ」「カーネーション・リインカネーション」といった人気曲が攻撃的なサウンドで次々に繰り出されいく。大槻ケンヂ(Vo)は観客に向けて「俺らは50歳超えてもハードロックやってるんだよ! この大変さがわかるか!」と叫んだ。
橘高文彦(G)と本城聡章(G)がメインボーカルを務めた「俺の罪」を経て、いよいよ「猫のテブクロ」再現パートに突入。インスト曲「星と黒ネコ」の幻想的なメロディが会場を包み、メンバーの背後に「猫のテブクロ」のアルバムジャケットをあしらった幕が現れると、「これでいいのだ」が大音量でプレイされる。ちなみに「猫のテブクロ」は現在のメンバー4人が初めてそろった記念すべき作品。今回のライブでは大槻がリリース当時の衣装に身を包み、橘高がトレードマークの金髪を黒髪に染めるなど、彼らはビジュアル面でも強いこだわりを見せていた。
バート・バカラックによる映画「007 カジノ・ロワイヤル」のサウンドトラックのカバー「Picnic at fire mountain ~Dream On James, You're Winning~」「Go! Go! Go! Hiking Bus ~Casino Royale~ ~The Longest Day~」など、近年のライブでは披露されてこなかった楽曲が演奏されるのも再現ライブならでは。「月とテブクロ」の神秘的なサウンドで8曲の再現が終わると、大槻は「感無量ですよ。やってるうちに、どんどんリリース当時の気持ちに戻ってくるんだよね!」と思いを語った。
終盤は「くるくる少女」「週替わりの奇跡の神話」といったアグレッシブな楽曲が繰り出され、ライブ本編は「釈迦」で終了。アンコールでは大槻が血しぶきに彩られた白いスーツで登場し、「愛の讃歌」で最前列のファンと握手を交わした。さらに、これまでめったにライブで披露されることのなかった「リルカの葬列」が奏でられると、場内はどよめきに包まれる。そしてラストに「イワンのばか」が演奏され、大きな盛り上がりの中でライブは幕を下ろした。
なお彼らはこの公演中、東京・LIQUIDROOMにて5月20日に「筋少シングル盤大戦!」と銘打ったワンマンライブを開催することを発表した。この公演では筋少の歴代シングル曲の数々がパフォーマンスされる予定。またこの公演の直前である5月17日には、大槻率いる電車の旧作「電車トーマソ」「勉強」「電車英雄」がCD3枚組となって発売されることも決定している。
「『猫のテブクロ』完全再現+11(赤坂版)LIVE」2017年3月20日 東京都 赤坂BLITZ セットリスト
01. サンフランシスコ
02. カーネーション・リインカネーション
03. みんなの歌
04. 踊るダメ人間
05. 俺の罪(Vo. 橘高文彦&本城聡章)
06. 星と黒ネコ(Instrumental)
07. これでいいのだ
08. 日本印度化計画
09. 星の夜のボート
10. Picnic at fire mountain ~Dream On James, You're Winning~
11. Go! Go! Go! Hiking Bus ~Casino Royale~ ~The Longest Day~
12. 最期の遠足
13. 月とテブクロ
14. くるくる少女
15. 週替わりの奇跡の神話
16. 釈迦
<アンコール>
17. 愛の讃歌
18. リルカの葬列
19. イワンのばか
筋少シングル盤大戦!
2017年5月20日(土)東京都 LIQUIDROOM
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