Yogee New Waves、サニーデイと競演し親友への思い歌ったツアーファイナル

Yogee New Wavesが1月15日に東京・東京キネマ倶楽部にて、東名阪ツアー「Dreamin' Night TOUR 2017」のファイナル公演を開催した。

Yogee New Wavesが2014年にスタートさせた自主企画「Dreamin' Night」。初のツアー形式での開催となった今回は大阪公演にミツメ、愛知公演におとぎ話、東京公演にサニーデイ・サービスというYogee New Wavesが結成当初から愛聴していたという面々がゲスト出演した。またこのツアーをもって、角舘健悟（Vo, G）の親友でありベーシストの矢澤直紀がバンドを脱退。現体制最後のライブとなったファイナル公演のYogee New Wavesのステージの模様はLINE LIVEにて生配信され、約40万の視聴者数を記録した。

先攻のサニーデイ・サービスは曽我部恵一（Vo, G）が静かに歌い始めた「baby blue」を皮切りに、田中貴（B）の軽やかなベースラインが踊る名曲「スロウライダー」などでさっそくオーディエンスを惹きつけていく。最新アルバム「DANCE TO YOU」の収録曲「セツナ」では、3人のエモーションが爆発。田中は身をよじるようにしながら骨太なビートを鳴らし、サポートメンバーの鈴木正敏（Dr）もたくましいリズムを淡々と刻む。そして曽我部はギターを手放し両手でマイクをつかんで力強く歌ったかと思えば、ギターを歯で弾き、アウトロではマイクをアンプに向けてギターの轟音をホールに響かせた。「NOW」が披露される前には、「もう時効だからね（笑）」とミュージックビデオ撮影時の驚きのエピソードが明かされる一幕も。彼らは熱量を保ったままラストの「青春狂走曲」まで駆け抜け、颯爽とステージを下りた。

観客と全国のファンが待ちわびる中、Yogee New Wavesは金のカーテンをくぐってサブステージに登場。階段を降りてメインステージに着いた彼らは一斉に音を鳴らし、角舘の「どうぞよろしく、Yogee New Wavesです」という挨拶を合図に「Hello Ethiopia」でライブを開始した。2曲目の「Like Sixteen Candles」では粕谷哲司（Dr）による弾むビートと矢澤の鳴らすグルーヴィなベースラインでフロアを揺らす。続く「Camp」では角館のボーカルに続いて、シンガロングが巻き起こった。

MCで矢澤は「憧れのバンドと知り合えて、こうやって一緒にライブをやることができて、始まりと終わりがリンクした気がして、ホロリときちゃった。原点を思い出させてくれたツアーだった」と3公演を振り返る。角館は「なんか脱退日っぽくない。みんなフワフワしてんな」と笑いつつも、まっすぐ前を見据えて「Yogeeは俺が生きている限りはガンガン戦車みたいに進んでいくバンドだから。何があってもみんなを楽しませるバンドでいるから。一緒に歳を取っていこう」と力強く語った。その後バンドは軽快なギターカッティングが響く「Fantasic Show」でフロアを踊らせ、そのまま「Good Bye」へ突入。矢澤と粕谷がパワフルなビートを絡ませると、それに誘発されるかのように角館もエモーショナルなギターサウンドを鳴らしてオーディエンスを沸かせる。本編最後となったのは疾走感あふれる「Listen」。角館は弦を切ってしまうほどに力強くギターをストロークし、感情を高ぶらせながら熱い歌声を会場に届けた。

アンコールでYogee New Wavesはバンドを脱退する矢澤への思いをつづった新曲「Sayonaramata」を披露。角館は「泣くな 友よ」「戻る道はもうないと思えよ」と歌いながら感極まった様子で、ほかのメンバーも目に涙を浮かべながら演奏を続ける。最後は角館が「今日は直紀くんのために歌います。みんなも直紀くんのために歌ってくれよな！」と呼びかけて「Dreamin Boy」をプレイ。4人はオーディエンスの合唱を受けながら熱いパフォーマンスを繰り広げ、すべての演目を終えた。固く肩を組み、お辞儀をしてステージを降りようとした彼らだったが、ステージ袖から矢澤への花束が差し出されると、その花束を角館は矢澤へと渡す。矢澤は「ありがとうございました。これからもYogee New Wavesをよろしくお願いします！」と言い、メンバーと一緒に晴れやかな表情でステージを去った。

ライブ配信された映像は1月20日までの期間限定でLINE LIVEにてアーカイブが公開されている。またYogee New Wavesはライブ翌日に新メンバーとして竹村郁哉（G / ampel）と上野恒星（B / JAPPERS）を迎えたことを発表。3月25日には新体制初のワンマンライブを東京・LIQUIDROOMにて行う。