大きな夢を持ちましょう!三森すずこ、武道館グランドレビューを華々しく駆け抜ける

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10月27日と28日、東京・日本武道館で三森すずこのツアー「Grand Revue」最終公演が行われた。本稿では10月27日公演の模様をレポートする。

三森すずこ(写真提供:ポニーキャニオン)

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三森はこれまでオリジナルアルバムをリリースするたびに、そのアルバムが描き出す物語を歌とダンス、ライティングなどの演出で追体験するような演劇的なライブを展開してきた。今回の「Grand Revue」はそのタイトルの通り、これまでのライブの集大成的な公演。本公演で彼女は、9月リリースの3rdアルバム「Toyful Basket」の楽曲を中心に、これまでの音楽活動を振り返る総花的な“レビュー”を繰り広げた。

三森すずこ「Mimori Suzuko Live Tour 2016 "Grand Revue"」日本武道館初日公演の様子。(写真提供:ポニーキャニオン)

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この日の“物語”はある日の夜の三森の部屋というシチュエーションからスタート。この日、三森は友達の家にお泊まり会に出かけており、それをいいことに彼女の部屋のおもちゃたちがパーティを開こうとしていた、という煽り映像が上映されたのち、武道館の天井からこの部屋に大きなおもちゃ箱がゆっくり降下し、その中から黒須克彦(B / Q-MHz)らバンドメンバーと、おもちゃに扮した8人のダンサーが登場する。そして彼らはさっそくパーティを始めるも、なぜか階段ステージの最上段に三森が登場。「お泊まり会は明日だよ!」「みんなだけパーティなんてズルい!」と悔しさをにじませた彼女は「みんなで一緒に楽しんじゃおう!」と“おもちゃ”たちに合流して、ブラスパンクナンバー「TINY TRAIN TOUR」を投下した。

その曲のタイトル通り、ピンクの“小さな汽車”に乗ってランウェイを駆け抜け、センターステージへと至った三森は、超満員の客席に向かって「みんなも盛り上がる準備はOKかな?」とハンドクラップを煽り、続く「会いたいよ…会いたいよ!」では“おもちゃ”たちと見事なシンクロダンスを披露しつつ、大「みもりん」を誘ってみせた。

三森すずこ(写真提供:ポニーキャニオン)

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三森がオーディエンスたちと「さあ 行こう!」「FUTURE IS MINE」のコール&レスポンスを繰り広げた「FUTURE IS MINE」を歌い終えると、再び煽り映像が。パーティに混ぜてもらえなかった絵本の中に棲む悪魔が「本棚に入れられっぱなしの物語の中は寂しい」と、三森の部屋から「GRAND REVIEW」と描かれた旗を奪い取ってしまう。そして物語は、その“大切な旗”を巡る冒険譚の様相に。ステージ奥の巨大スクリーンに旅客機の客席が映し出される中、「Traveling Kit」で“トラベル”に出た彼女はトライバルにお色直しされた「せいいっぱい、つたえたい!」や、強烈な頭打ちのリズムが客席を踊らせるソカにアレンジされた「ミライスタート」のリミックスバージョンなど、アッパーなダンスチューンで軽やかに、しかし力強くステップを踏みながら旗探しの旅を進めていく。

三森すずこ(写真提供:ポニーキャニオン)

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その後もタオルを振り回すオーディエンスたちと「イエー!」「オー!」と声を合わせる「みんなでイエー☆オーッ!!」や、16人のダンサーとの華麗な群舞で魅せたスウィンギンなロックンロール「Shall we dance?」など、にぎやかに冒険を続けた彼女だったが、矢野博康作曲・編曲のポップチューン「恋のキモチは5%」以降はそのムードを一転させる。スタンドマイクでこの曲をかわいらしく歌い上げた彼女は、続くバラード「My First Lesson」ではステージ奥の階段に腰掛けて優しげな歌声を武道館いっぱいに響かせる。さらに黒マント姿に早替えして、ゴシッキーで妖艶な「Heart Collection」と多彩な楽曲を立て続けにパフォーマンスした彼女は、ついに2本の旗を手にした悪魔と対峙。またもグリーンのナポレオンジャケットに早替えすると、何本もの火柱が吹き上がるステージでシリアスな高速ダンスロック「Light for Knight」「Xenotopia」に乗せてハードな殺陣を披露して、見事旗を奪い返してみせた。

三森すずこ「Mimori Suzuko Live Tour 2016 "Grand Revue"」日本武道館初日公演の様子。(写真提供:ポニーキャニオン)

三森すずこ「Mimori Suzuko Live Tour 2016 "Grand Revue"」日本武道館初日公演の様子。(写真提供:ポニーキャニオン)[拡大]

これで旗を巡る冒険は大団円。そのタイトル通りブライトなロックナンバー「ヒカリノメロディ」や、オーディエンスの「かっ飛ばせ、すずこ!」コールから始まるマーチ「グローリー!」など、陽性なナンバーを披露した彼女は、かつてのインタビューで「遊園地デートの始まりを彩る1曲」だと語っていた、超アッパーな高速2ビート曲「Fantasic Funfair」を歌うと「今日は本当に楽しい時間をありがとう!」「バイバーイ!」とステージをあとにした。

直後に巻き起こった熱烈なアンコールに応えた三森はスカパンク「純情Da DanDan」で、総勢20人近くのダンサーと共に一糸乱れぬラインダンスで魅せると、満面の笑顔を浮かべてみせる。そして「武道館ライブを発表してから、この日が来るのを待ち望んでいました!」「みんな、夢は叶うからね!」「だから夢は見ましょう! 大きな夢を持ちましょう!」と「Grand Review」を成功裏に収めつつあることの喜びを叫ぶと、ステージいっぱいに展開する30人はくだらないダンサーたちを従えてファンへの感謝を歌う自作詞曲「スマイリウム」と、代表曲「ユニバーページ」をパフォーマンス。無数のシャボン玉が舞い上がるセンターステージで「ユニバーページ」を歌い上げた彼女はオフマイクで「本日は本当にありがとうございました!」と叫んで「Grand Review」の幕を下ろした。

なお三森はこの日の武道館のステージで、2017年4月12日に7thシングル(タイトル未定)をリリースすることを発表。また2016年12月にMUSIC ON! TVで当日と翌日の武道館公演の模様が中継されることをアナウンスしている。

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三森すずこ「Mimori Suzuko Live Tour 2016 "Grand Revue"」
2016年10月27日 日本武道館 セットリスト

01. TINY TRAIN TOUR
02. 会いたいよ…会いたいよ!
03. FUTURE IS MINE
04. Traveling Kit
05. ドキドキトキドキトキメキス▽(※白抜き▽はハートマーク)
06. せいいっぱい、つたえたい!(4sk's ukiuki carnival remix)
07. ミライスタート(The LASTTRAK Happy Hard Soca Remix)
08. みんなでイエー☆オーッ!!
09. サマーバケーション
10. 約束して…一緒だよ!
11. Shall we dance?
12. WONDER FLIGHT
13. 恋のキモチは5%
14. My First Lesson
15. Heart Collection
16. Light for Knight
17. Xenotopia
18. ヒカリノメロディ
19. 小さな手と観覧車
20. グローリー!
21. Fantastic Funfair
<アンコール>
22. 純情Da DanDan
23. スマイリウム
24. ユニバーページ

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楊(やん) @yan_negimabeya

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