dustbox、YU-KI加入後初ワンマンで「こっから先なげーぞ！」

dustboxが昨日5月12日に東京・赤坂BLITZで全国ツアー「skyrocket Tour 2016」の最終公演を開催した。

このツアーはdustboxが2月に発売した新作ミニアルバム「skyrocket」を携えて実施したもの。バンドにとって今回のツアーファイナルはYU-KI（Dr）加入後初めてのワンマンライブで、事前に「skyrocket」「triangle」「Mr.Keating」といったミニアルバムの全収録曲を披露することが告知されていた。

dustboxは「skyrocket」の1曲目「Rise Above」でライブをスタートさせる。「Not Over」「Carry On」とハイテンションに連投したのち、SUGA（Vo, G）は「もっと来いよ！」と咆哮。バンドが「Try My Luck」で息ぴったりの演奏を届けると、フロアには無数の拳が掲げられた。客席からの大歓声に、JOJI（B, Vo）は「うるせえんだよ！ この野郎！」と声を荒げつつも、「ファイナルへようこそ！ 本日はお越しいただきありがとうございます！」とファンを歓迎する。SUGAは「ここでやるの7、8年ぶりになるのかな？」と思いを巡らせ、続けてJOJIは「俺がまだ髪があってアフロだったときかな？」とオーディエンスの笑いを誘った。

JOJIが「今日はもうバシバシやっていいから！」とキッズを煽ったあと、3人は「Riot」や「Time To Wake」をアグレッシブに披露。盛り上がるフロアの様子を見たJOJIは「なんか楽しそうだな、おめーら！」と笑顔を見せた。またSUGAの「俺たちいろいろあったけど、乗り越えたぜ！ 今までで一番高い壁を越えたからよ、こっから先なげーぞ！ 俺たちはまだまだ諦めないって、そういう曲！」という説明から演奏された「Reflection」では、YU-KIのしなやかなドラミングとSUGAのエフェクトがかかった歌声が響き、観客を魅了した。

なおこの日のライブ会場では平成28年熊本地震を支援するための募金が行われ、協力者にはdustboxの新曲「Teardrops On Your Cheek」のデモCDがプレゼントされた。ライブ中にJOJIとYU-KIが一旦ステージをはけると、SUGAはアコースティックギターで同曲を弾き語り、軽やかなギターサウンドと優しい歌声で場内を包み込んだ。歌唱後、彼は「ツアーが終わったらアルバムの制作をしたいんだけど、たぶんその中に入るんじゃないかな？ まあ、今より激しいサウンドになっちゃうと思うけど」と話して観客を喜ばせた。

JOJIとYU-KIがステージに戻ると、3人はゲストとして7110（DOACOCK）を呼び込み、the telephones「A.B.C.DISCO」のカバーを投下。サビでファンは手を素早く左右に動かして楽曲を楽しんだ。7110がはけたあとJOJIが「よっしゃー！ こっからガンガンいくぜー！」と宣言し、3人は「Sun Which never sets」や「Bird Of Passage」を勢いよく披露。「Jupiter」の演奏時にSUGAは「いつもありがとね！ いろんなことがあるけど、これからもがんばっていこうぜ！」とファンに呼びかけた。

ライブ終盤でJOJIが「なんか今日みんなの雰囲気のおかげですごくやりやすい」としみじみとオーディエンスに感謝を表したのち、バンドは「Here Comes A Miracle」「Right Now」「Stand By Me」と人気曲を畳みかけてさらに観客を熱狂させ、「Hurdle Race」では場内に大きなサークルモッシュを起こす。ラストナンバー「Someday & Somewhere」で3人は、観客のシンガロングが広がるハッピーな雰囲気の中、心地よさそうにアンサンブルを紡いだ。

アンコールではJOJIの「まだちょっと体力残ってるって感じでしょ？ 俺もいけます！」という言葉から「Tomorrow」がドロップされ、フロアの温度が急上昇する。JOJIがハンドマイクで歌う「Neo Chavez 400」では彼の代わりにHAWAIIAN6のGURE（B）がベースを担当。GUREがフロアにダイブするなど、それぞれが激しいパフォーマンスを見せた。SUGAが「まだまだやりたいことがいっぱいあってさ、みんなの力を貸してほしいんだ。これからもよろしくお願いします」とファンに呼びかけたのち、「Next Story」が投下される。彼の「全力出せよ！」という叫びから最後にショートチューン「Just One Minute」が届けられ、フロアが大いに盛り上がる中ツアーは幕を閉じた。