エイベックス移籍第1弾シングル「女はそれを我慢しない / ビーニアス / lonesome X」およびニューアルバム「バニラビーンズV」のリリースにあたり、指定の期間内に合計出荷枚数が1万5000枚に満たなかった場合はグループ解散という試練を与えられていたバニビ。今回のワンマンも万一解散となった場合は開催されないというシビアな状況だったが、ノルマを無事達成し、2人は笑顔でステージに挑んだ。
髭白健(Dr)、佐藤裕晃(G)、北川淳人(B)、フッキー(Key)の4人からなる「バニバンド」を従えて登場したレナとリサは、最新アルバム「バニラビーンズV」のオープニングナンバー「Say Goodbye」でライブをスタートさせる。まずは新曲を中心に、ピチカート・ファイヴのカバー「イッツ・ア・ビューティフル・デイ」「スウィート・ソウル・レヴュー」を交えながら6曲を披露。レナは「解散ノルマも達成したということで、感謝の気持ちだけしかないライブにしたいなと思います」と観客に伝えた。客席には長年彼女たちを応援し続けてきた兄貴分的存在、掟ポルシェ(ロマンポルシェ。)の姿も。MCではステージ上のバニビと2階席の掟がなごやかにトークするアットホームな場面も見られた。
そして2人は「ここからのブロックは懐かしいシングルたちを」と宣言すると、「ニコラ」「チョコミントフレーバータイム」など2008年から2013年にかけてのシングル楽曲を5曲連続でパフォーマンスした。今年10月にはデビュー10年目に突入するバニビ。子供が生まれても2人で歌い続けるのが理想だというレナとリサは、自身の子供をメンバーに迎えた未来のバニビを演じるなど寸劇を織り交ぜつつ、「『10年前の曲なんだよ』『20年前の曲なんだよ』って言いながら最後まで『ニコラ』を歌い続けたいよね」と未来図を語った。
終盤は再び「バニラビーンズV」収録曲を中心とした新曲続きのセットリストで新たな一面を見せ、ラストはコール&レスポンスで盛り上がる「有頂天ガール」でフィニッシュ。アンコールでは金色の緞帳がまぶしいサブステージからレナとリサが登場し、客席からは大きな歓声が上がった。「もうちょっとだけ歌わせてくださーい!」というリサの声に続き、バニバンドがイントロを奏でる。2人はゆっくりと階段を降りてメインステージへと移動し、この日3曲目となるピチカート・ファイヴのカバー「東京は夜の七時」を歌った。階段を使った演出でテンションが上がった2人は「『Mステ』の練習」と、テレビ朝日系「ミュージックステーション」に出演が決まったときのための予行演習をすることに。バニバンドが奏でる「Mステ」のテーマソングに乗せ、レナとリサが手を振りながら笑顔で階段を降りると、観客は「Mステ」観覧者のように大きな拍手と歓声で2人を迎え入れた。そしてレナは「私たち9年やってますけど、まだまだ叶えてない夢がいっぱいあるからね。これからも笑顔になってもらえる活動を続けます」とファンに約束し、「『さよならなんて云えないよ』。云いません! シャレのキツい『Say Goodbye』で始めましたけど、最後はこの曲を」と、2人はさらにもう1曲、アルバム「バニラビーンズV」のラストを締めくくる楽曲「Now & Forever」を届けた。
バニラビーンズはこのあと、3月25日に東京・mona recordsで開催されるライブイベント「涙のコンチェルト」に参加。さらに26日には東京・スタジオアルタでで行われるギュウゾウ(電撃ネットワーク)主催のイベント「ギュウ農フェス ~スタジオアルタ電撃ジャック! Part2」、27日には大阪・MBSのラジオイベント「アイドルバッカ バニラビーンズLovelys!!!スペシャル」と、3日連続でライブを行う。