ハナレグミ、倍率30倍プレミアムライブは笑顔あふれる一夜に

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5月30日、ハナレグミがライブイベント「“光と影”Candle Night」を開催。会場となった目黒CLASKAにファン100名が招待され、4年半ぶりのシングル発売を記念したスペシャルライブを楽しんだ。

MCでは「今日みんな一人ひとり来たんでしょ? さみしいよねー、ひとりだと。ごめんなさいねー(笑)」「もうさ、今日はみんなやみくもに告白とかしちゃえばいいんだよ!『なんかよくわかんないけど、好きっス!』とかさ!」と独特の間を持ったトークで笑わせていた。この、演奏とMCのギャップもハナレグミの魅力のひとつ。

MCでは「今日みんな一人ひとり来たんでしょ? さみしいよねー、ひとりだと。ごめんなさいねー(笑)」「もうさ、今日はみんなやみくもに告白とかしちゃえばいいんだよ!『なんかよくわかんないけど、好きっス!』とかさ!」と独特の間を持ったトークで笑わせていた。この、演奏とMCのギャップもハナレグミの魅力のひとつ。

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この日のライブはシングル「光と影」購入者を対象とした完全招待制。応募期間が非常に短かったにもかかわらず、全国から3000通を超える応募が殺到するプレミアムイベントとなった。

ライブはCLASKAの2Fにあるギャラリーで実施。フローリングの床のあちこちにクラシックデザインのラグが敷かれ、観客は好きな場所に直接座るという一風変わった形式で行われた。またフロアにはCandle JUNEの手によるキャンドルやオブジェが多数置かれ、ゆらめく蠟燭の炎と控えめなダウンライトのみで照らされる会場は幻想的な雰囲気に包まれていた。

開演時間を少し過ぎると、観客が入場したのと同じギャラリーの入口からハナレグミ・永積崇がふらりと登場。わぁっと巻き起こる歓声に「どうもどうも!」と応えながら観客の間を縫って歩く。「今日はどこで演奏するか決まってないんですよ……じゃあこのへんにしようかな?」と演奏スペースを入口近くに決めると、オーディエンスも永積がよく見えるよう慌てて移動する。セッティングが終わったところで「前からこれぐらいの人数でライブがしたいと思ってたんです。今日は全身で熱唱したいと思います」と語り、1曲目の「音タイム」を歌い始めた。

この日のセットは、マイク1本とギター1本のみ。永積のメロウでソウルフルな歌声をたっぷりと堪能できるものとなった。「音タイム」に続いて2曲目には「家族の風景」をやさしく歌い上げる。そして「新しいアルバムの曲をやります」と言い、「あいのわ」「あいのこども」を披露。「あいのこども」では、観客の中に咳が止まらない子供がいたことから、ギターをつまびきながら「しょうがないよ、梅雨の時期に入りかけてるんだから、そりゃあ咳も出るさ……間違ってない、お前、間違ってない」と即興で語りを入れる。また演奏終了後には「よし、移動しちゃおうかな」と演奏スペースを移動するなど、自由な空気を作り出し、客席を和ませていた。

5曲目にはハナレグミの代表曲をつなげたメドレーを披露。演奏前に「だけどさー、ユナイト(Unite)したいわけ! 今日はみんな一人ひとりで来てるけど、それでもユナイトしたい! そこで崇、考えました。手拍子して、ってだけなんだけど(笑)」と永積にお願いされ、オーディエンス全員で「踊る人たち」「ヒライテル」「明日天気になれ」「ボク・モード キミ・モード」で構成されたメドレーを盛り上げる。そして、5月27日に発売されたばかりのシングルに収録されている「光と影」「PEOPLE GET READY」を立て続けに演奏。「PEOPLE GET READY」はCD収録のバージョンと異なり、楽曲冒頭から日本語詞で歌いだすという嬉しいサプライズも。全7曲を披露し終えると、永積のやわらかい歌声の余韻を残して本編が終了した。

アンコールを求める手拍子に応えて登場した永積は、なぜか手にお菓子の入った紙袋を持って登場。「10個ぐらいしかないから、みんなでちょっとずつかじってください」と演奏スペースの近くに座っていた女性に手渡すなど、サービス精神あふれた振る舞いに感激した黄色い声があがっていた。紙袋が観客の間を回るなか、「これからも、こんな感じでいろんなところでライブをやりたいので、そのときはまた遊びに来てください」と語り「ハンキーパンキー」のイントロを弾き始める。ギターをストラトキャスターに持ち替え、アームを使いながらアンビエントな音を鳴らす。いつの間にかライトは落とされ、キャンドルだけが淡く光る会場に、永積のブルージーな歌声とギターの音だけが響き渡っていた。

「今日はどうもありがとうございました!」という挨拶でこの日のライブは終了するはずが、腰をあげようとしないオーディエンスばかり。手拍子や歓声でダブルアンコールを求める声に、スタッフが苦笑しながら楽屋に走る。直後に「ちょっと君たち! 早く帰ってくれよ! せっかくこの曲(エンディングSE)が鳴りながらかっこよく終わる予定だったのに!」と永積が飛び出てくると、観客は爆笑しながら大声で彼を迎え入れた。

「ちょっと貸してよそれ!」とライブ本編で使用したギターを再び手に取ると、「よし、やるよ。その代わり約束してよ! 武道館、絶対来てよ! 友達5人以上連れてきてよ!(笑)」とアピール。その後、「光と影」はCandle JUNEが2008年6月13日に代々木公園野外ステージで行ったイベント「100万人のキャンドルナイトに向けて」のために作った、というエピソードを語り、「今日は、“生まれた瞬間”を再現してみたくて、JUNEくんと相談してこんな感じに(会場を)飾ってみました」とこの日のコンセプトを話した。

そして予定外のダブルアンコールでは、ニューアルバムに収録される新曲「あいまいにあまい愛のまにまに」と音源化されていない楽曲「スパゲティーのびのび」を熱唱。「これで野音で声出なかったらどうするの! あんたたちのせいだよ!」とニコニコしながら口にする永積。最終的に1時間以上をかけ、全10曲を披露した充実のプレミアムライブは、全員の笑顔とともに幕が落ちた。

ハナレグミはこの後、6月7日に東京・日比谷野外大音楽堂、6月13日に大阪・大阪城野外音楽堂でワンマンライブ「弾きが旅だよ人生は!」を開催。6月24日には4年半ぶりとなる待望のフルアルバム「あいのわ」をリリースし、7月8日にはライブDVD「弾きが旅だよ人生は!≪YOYOGI DE 360度囲みまくって熱唱しまくっちゃいナイト≫」を発売する。さらに9月からは全国ホールツアーを行うほか、各地の夏フェスにも出演。ひさしぶりのアルバム発売に伴い、精力的に活動するハナレグミ。ファンは忙しい日々が続くことになりそうだ。

ハナレグミ「“光と影”Candle Night」@目黒CLASKAセットリスト

01. 音タイム
02. 家族の風景
03. あいのわ
04. あいのこども
05. メドレー(踊る人たち~ヒライテル~明日天気になれ~ボク・モード キミ・モード)
06. 光と影
07. PEOPLE GET READY

<ENCORE>
EN01. ハンキーパンキー

<DOUBLE ENCORE>
D.EN01. あいまいにあまい愛のまにまに
D.EN02. スパゲティーのびのび

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音楽ナタリー @natalie_mu

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