このライブは彼らが8月に発表したミニアルバム「PELICAN FANCLUB」のリリースツアーのファイナル公演にあたるもの。セルフタイトルを冠した作品を携えて各地を回り、活動拠点である東京に戻ってきた彼らは、映像演出を採り入れたこの日限りの特別な内容のパフォーマンスで会場に集まった大勢のファンを魅了した。
ステージの前の巨大なスクリーンに極彩色の映像が映し出され、Avec Avec(Sugar's Campaign)がこの日のために制作したトラックが流れる会場に、エンドウアンリ(Vo, G)、カミヤマリョウタツ(B)、クルマダヤスフミ(G)、シミズヒロフミ(Dr)が登場。薄暗いステージで彼らはシーケンスを採り入れた約20分間のセッションを行い、スクリーンが上昇すると鮮やかにオープニングナンバーの「Dali」へとつないだ。
実写やCGなどを組み合わせ、楽曲のイメージを具現化したかのような映像がステージ後方の壁全面に投影される中、4人は次々と楽曲を届けていく。前半ではみずみずしいギターロックサウンドに優美なメロディを乗せた「Chilico」、シミズが叩く弾むビートにクルマダが鳴らす軽やかなギターフレーズが印象的な「Police City」、カミヤマによる骨太なベースラインが特徴の「Cassette Tape」などを演奏。PELICAN FANCLUBらしい高揚感のあるサウンドで会場を満たした。
中盤ではエンドウの変幻自在なボーカルを最大限に生かした、雰囲気の異なる新曲3曲が披露される。新曲のブロックからなだれ込むように始まった「プラモデル」で4人はアグレッシブに奏でる轟音サウンドとエンドウのシャウトで観客を圧倒した。
ライブが終盤に差し掛かった頃、エンドウは「音楽、やっててよかったな」「言いたいことはすべて曲の中にあります」と清々しい顔で語り、「ファ」を歌唱。そしてバンドは本編をアルバム「PELICAN FANCLUB」の曲順と同じく「Karasuzoku」で爽快に締めくくった。アンコールではPELICAN FANCLUBの新境地を思わせるスケール感のある新曲と「1992」を披露。達成感に満ちた表情の4人は静かにステージを去った。
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PELICAN FANCLUB 2015 TOUR FINAL「CINEMA」
2015年11月9日 WWW セットリスト
00. Intro
01. Dali
02. Chilico
03. Police City
04. Dancing Queen
05. クラヴィコードを弾く婦人
06. Cassette Tape
07. Variety Mania Talent System
08. 新曲
09. 新曲
10. 新曲
11. プラモデル
12. Heaven or poolland
13. 凪の頃
14. Capsule Hotel
15. Telepath Telepath
16. ファ
17. Karasuzoku
<アンコール>
18. 新曲
19. 1992
リンク
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まっきー @macky1205
PELICAN FANCLUB、ツアー千秋楽「CINEMA」を轟音と映像の洪水に - 音楽ナタリー https://t.co/ZvHb9Ru3mu