この公演のチケットはソールドアウトし、会場には約1万1000人のファンが集結。大歓声が沸き上がる中、炎とともにステージ下から飛び出したKEYTALKは「YURAMEKI SUMMER」でライブをスタートさせる。ライブ開始早々に小野武正(G, Cho)はステージサイドに設置された花道を駆け抜け、寺中友将(Vo, G)はお立ち台で缶ビールをイッキ飲み。首藤義勝(Vo, B)、八木優樹(Dr, Cho)もエネルギッシュなパフォーマンスでオーディエンスを歓迎する。バンドは序盤からライブアンセムを惜しみなく繰り出し、観客はイントロが鳴らされるたびに歓喜の声を上げ、曲が始まると手を掲げたりクラップしたりと大盛り上がりの様子を見せた。
中盤で設けられたドラムソロのコーナーで八木は強烈な光を浴びながらドラム台ごと上昇。八木は「武道館ー! かかってこいよー!」と絶叫し、パワフルなドラミングから「お祭りセンセーション」へとなだれ込んだ。続くブロックでは寺中が日本武道館のステージで歌いたかったという「マキシマム ザ シリカ」や「エンドロール」など、彼がメインボーカルを務めるナンバーが続く。このブロックの最後を彩ったのは「バイバイアイミスユー」。同曲では観客たちがスマートフォンのバックライトを一斉に点灯させながら合唱し、その様子を見た4人は感極まった様子を見せていた。
インディーズ時代の代表曲「消えていくよ」からはステージ後方に彼らのこれまでの軌跡が詰まった映像が投影され、さらには2011年11月19日に初めてワンマンライブを行った思い出の地・下北沢SHELTERのロゴを模した看板も舞台の中央に登場。このあとのMCで小野は4人が立つステージに描かれた市松模様が下北沢SHELTERのフロアと同じ面積であることを明かし、「『下北沢からやってきました』っていうからには、ここに下北沢の何かを持ってきたかった」と感慨深げに語った。
寺中がワイヤーで宙吊りになりギターをかき鳴らした「太陽系リフレイン」でライブは終盤戦へと突入。4人は「sympathy」「MABOROSHI SUMMER」とアッパーなナンバーで会場のテンションをさらに上昇させ、キラーチューン「MONSTER DANCE」で観客を大いに踊らせる。KEYTALK流の舞踏会が終わりに近付いたところで、首藤はファン、インディーズ時代からバンドを支えてきたKOGA RECORDSの古閑社長、そしてメンバーに感謝の気持ちを伝える。「ライブに集まってくれるみんなに僕たちは励まされてばかり。いつか音楽で恩返しができたらと思って活動をここまで続けてきました。音楽でできることは限られてるけれど、みんなの背中を押せるようなバンドになっていきたい。これからもっと大きい場所で、でも変わらずに、どんどん面白いことをやっていきたい」とゆっくりと語り、この日この場所で歌うために作ったというスケール感のある楽曲「スターリングスター」で本編を締めくくった。
アンコールでは「桜花爛漫」「トラベリング」「Monday Traveller」が披露される。ダブルアンコールの前にはこの日のために寺中が、プライベートジム「ライザップ」に通って手に入れた自慢の肉体美が巨大なスクリーンで上映され、大爆笑が起こった。そしてバンドは最後に初期ナンバー「夕映えの街、今」をプレイ。全30曲を演奏した4人は達成感に満ちた表情で名残惜しそうにステージを去った。
KEYTALKの武道館で舞踏会 ~shall we dance?~
2015年10月28日 日本武道館 セットリスト
01. YURAMEKI SUMMER
02. パラレル
03. UNITY
04. ナンバーブレイン
05. FLAVOR FLAVOR
06. 鏡花水月
07. fiction escape
08. コースター
09. MURASAKI
10. お祭りセンセーション
11. PASSION
12. blue moon light
13. FREEDOM
14. summer tail
15. マキシマム ザ シリカ
16. エンドロール
17. summer end
18. バイバイアイミスユー
19. 消えていくよ
20. S.H.S.S.
21. グローブ
22. 太陽系リフレイン
23. sympathy
24. MABOROSHI SUMMER
25. MONSTER DANCE
26. スターリングスター
<アンコール>
27. 桜花爛漫
28. トラベリング
29. Monday Traveller
<ダブルアンコール>
30. 夕映えの街、今
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