シナリオアートが“スタート地点”リキッドに帰還「まだまだ通過点」

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シナリオアートの全国ツアー「ワンマンツアー 2015 [Scene #1] -Happy Umbrella-」が、7月3日に東京・LIQUIDROOMにて千秋楽を迎えた。

シナリオアート「ワンマンツアー 2015 [Scene #1] -Happy Umbrella-」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:佐藤広理)

シナリオアート「ワンマンツアー 2015 [Scene #1] -Happy Umbrella-」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:佐藤広理)

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ハットリクミコ(Dr, Vo)(撮影:佐藤広理)

ハットリクミコ(Dr, Vo)(撮影:佐藤広理)[拡大]

今回のツアーでは、1stフルアルバム「Happy Umbrella」を携えて全国9カ所を巡ったシナリオアート。初のLIQUIDROOMワンマンライブとなった最終公演は、アルバムの世界をサウンドだけでなく照明や小道具を使って表現する一夜となった。

フロアに足を踏み入れると、天井から下げられた色とりどりの傘が観客を迎える。さらにBGMとして雨音が流れ、ライブに向けての空気を作り出していた。その後、暗転と同時に激しい雷鳴が轟きライブがスタート。稲光のように照明が明滅したのち、ステージは柔らかな光で包まれる。そして順番に現れたメンバーは「ナイトフライング」を奏で、明るいムードをフロアに届けた。

ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)(撮影:佐藤広理)

ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)(撮影:佐藤広理)[拡大]

序盤は「アオイコドク」「トウキョウメランコリー」といったアップテンポなナンバーが続々と披露され、オーディエンスはハットリクミコ(Dr, Vo)とハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)が織りなす高揚感たっぷりのハーモニーと、ヤマシタタカヒサ(B, Cho)の作り出す躍動的なグルーヴにのせて手を挙げたり、ハンドクラップをしたりしながらメンバーとともにライブを作り上げていく。「トゥインクリンピーポー」ではヤマシタの叩くグロッケンが楽曲にチャーミングな彩りを添え、オーディエンスの耳を惹きつけていた。

ヤマシタタカヒサ(B, Cho)(撮影:佐藤広理)

ヤマシタタカヒサ(B, Cho)(撮影:佐藤広理)[拡大]

中盤戦に入ると演出はさらに凝ったものになり、「パラレルルル」の演奏中は青い照明がサーチライトのように照らされ幻想的なムードを醸し出し、「ウォーキングムーン」では3人のエネルギッシュなアンサンブルとともに極彩色のライトがステージを覆う。そして「チェーンスモーク」ではスモークで覆われたステージの上で、3人がそれぞれの音をぶつけ合い、バンドの持つ激しい一面をオーディエンスにアピールした。また穏やかなイメージがあるコウスケが感情を爆発させるように歌い上げた「ブロークン」「フユウ」では、オーディエンスが息を飲む一幕も。楽曲ごとにさまざまな表情を見せる3人に観客はすっかり魅せられ、曲が終わるたびに大きな拍手と歓声を送った。

そしてクミコとヤマシタの刻むダンサブルビートが光る「ハイスイコウノサキニ」からライブは終盤戦へ突入していく。「まだいけますか? まだ終わりじゃないですよ! 最高の宇宙旅行を!」とクミコのシャウトを合図に「スペイシー」が始まると、フロアの空気は一気に華やぎ、再び高揚していく。

最後のMCでクミコはたどたどしく言葉を探しながら、ファンに自分の思いを吐露。「今日のみんなの顔を見て大丈夫やなって思った。ずっとみんなの傍にいる、心の支えになるようなバンドになります」と誓い、コウスケは「今回のツアーは今まで一番辛いものになりました。すごくぶつかって、すれ違って……。でも今日1日のために全部乗り越えてきたんやなって。最高の愛と笑顔に包まれて、終わりを迎えることができます」と素直な思いを明かした。そんな言葉に続いたのは「ナイトレインボー」。虹を思わせる照明やレーザーが会場を彩り、曲のクライマックスではオーディエンスの大きなシンガロングが響いた。

シナリオアート「ワンマンツアー 2015 [Scene #1] -Happy Umbrella-」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:佐藤広理)

シナリオアート「ワンマンツアー 2015 [Scene #1] -Happy Umbrella-」東京・LIQUIDROOM公演の様子。(撮影:佐藤広理)[拡大]

無事本編を終え、アンコールで再びステージに戻ってきたメンバーは3年前にLIQUIDROOMで行われた所属レーベル主催のオーディションをきっかけにデビューのチャンスをつかんだこと、そしてバンドにとってこのライブハウスが“スタート地点”であったことを明かす。クミコは「まだまだ通過点やけど、スタート地点でワンマンができてうれしい」と語る。またヤマシタが「ホンマに支えてくれてありがとう。これからもシナリオアートのヤマPをよろしく」と観客に感謝の思いを伝えると、コウスケが「こんなこと言ってるけど、(ヤマシタは)ファイナルで辞めるって言ってたんやで」と暴露する。しかしヤマシタの言葉を受けて、コウスケは「まだまだシナリオアート、もっともっとでかいステージに行きます」とバンドとしての誓いを口にした。頼もしいMCから続くように始まったのはファンタスティックなサウンドが魅力の「ワンダーボックスII」。ハッピーな空気が会場を満たす中で、シナリオアートにとって“スタート地点”での初ワンマンは終幕した。

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シナリオアート「ワンマンツアー 2015 [Scene #1] -Happy Umbrella-」
2015年7月3日 LIQUIDROOM セットリスト

01. ナイトフライング
02. アオイコドク
03. シュッシュポップ
04. トウキョウメランコリー
05. ハロウシンパシー
06. トゥインクリンピーポー
07. モウモクカクメイ
08. パラレルルル
09. ウォーキングムーン
10. チェーンスモーク
11. ホワイトレインコートマン
12. サヨナラコウコツ
13. ブロークン
14. フユウ
15. ハイスイコウノサキニ
16. ウォーターサイドフェアリー
17. スペイシー
18. ナイトレインボー
<アンコール>
19. ワンダーボックスII

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読者の反応

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佐藤 広理 @hilf_ntlo

150703 "シナリオアート" @LIQUIDROOM
ワンマンツアー2015 [Scene#1] -Happy Umbrella-
こちらも掲載頂きました。シナリオらしいステキな1日でした!
http://t.co/miiDjMJMyl

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