水曜日のカンパネラ、満員御礼の“鬼ヶ島”にて新曲連発

昨日3月29日に東京・LIQUIDROOMで水曜日のカンパネラのワンマンライブ「鬼ヶ島の逆襲」が実施された。

この日のLIQUIDROOMは、会場を鬼ヶ島に見立てたコンセプチュアルな空間に。エントランスでは鬼に扮した誘導員が「鬼ですか？ 人ですか？」と来場者に尋ね、フロアでは鬼の格好でDJプレイにいそしむケンモチヒデフミ、kussy（Fragment）がダンサーとともに参加者を楽しませる。場内には時折コムアイ（Vo）による「まれに野生化した犬、猿、キジが襲いかかってくる恐れがございます」といった“鬼ヶ島からのお知らせ”が放送された。

開演時間を過ぎ、黒いパーカー姿のコムアイが登場。「鬼ヶ島へようこそ。人間がぎょうさんおるやないか」と、“鬼ヶ島で茶の湯を研究する千利休”という設定でオーディエンスと会話する。その流れで彼女は「千利休」のパフォーマンスを開始。親指を立ててゆらゆらと動かし“湯のみの中で揺れる茶柱”をジェスチャーで表現し、観客にも「茶柱揺らせー！」と促した。

「人来すぎだよー！ 死ぬなよー！」と奥までびっしりと詰まった満員のオーディエンスにエールを送ったコムアイは、「デーメーテール」「二階堂マリ」を機敏なダンスとともに歌唱。「インカ」ではダンサー4人を招いて寸劇を展開し、「チャイコフスキー」ではゲレンデの映像を交えてパフォーマンスを行った。続く「星一徹」で彼女はフロアに降りて人垣をかき分けながら歌を披露した。ライブ後半には新作「トライアスロン」を携えて全国6カ所のワンマンツアー「トライアツロン」を実施することを発表し、観客から喝采を浴びる。そして「お七」から「桃太郎」へノンストップでつなぎ、さらに「マリーアントワネット」「ミツコ」とキラーチューンを連発してオーディエンスをさらに盛り上げ、ステージをあとにした。

その後ゲストのオオルタイチが登場し、レーザー光線やスペーシーな映像を用いて数曲を披露。続けて白いパーカーに着替えたコムアイが再び姿を現し、作曲者のオオルタイチとともに宮古島の神謡をモチーフにした神秘的な新曲「ユタ」を歌った。以降のパフォーマンスも新曲のラッシュに。彼女はトライバルなトラックに北海道に関連した無数の固有名詞を矢継ぎ早に放つ「シャクシャイン」、OBKR（N.O.R.K.）の客演を交えて繰り出された「ナポレオン」、160BPMを超える高速チューン「カーネル」などで観客を魅了した。そして最後にコムアイは「銭湯を愛する心を持って、みんなで歌おう！」と「ディアブロ」を披露。哀愁のあるメロディと変則的なビートに身を任せながら歌声を届けた。

水曜日のカンパネラのワンマンツアー「トライアツロン」のチケット販売は4月7日23:59までオフィシャルサイトにて先行予約販売が行われている。なおチケット予約者には特典としてゼッケンがプレゼントされる予定だ。