「plenty 2014年 冬 ワンマンツアー」は8月に新メンバーとして中村一太(Dr)を迎えたplentyが、新体制になって初めて開催したワンマンツアー。ツアーファイナルとなったこの日、3人は11月にリリースしたミニアルバム「空から降る一億の星」の収録曲を中心にアンコール含め計24曲を披露した。静かに姿を現した3人は中村のカウントを合図に「手紙」からライブをスタートさせる。2曲を終えたところで江沼郁弥(Vo, G)が「新しいドラマーが入りました!」と中村を紹介。中村は「よろしくお願いしまーす!」と明るくあいさつをし、演奏を再開させた。
バンドは性急なドラミングが曲を勢い付けた「ボクのために歌う吟」、ストロボによる演出が印象的な「枠」、メンバーの姿がかすむほど強い青色の照明がステージを照らした「あいという」、歪んだギターの音色に負けじと江沼が声を張り上げた「見知らぬ朝」など新旧の楽曲を次々と演奏。MCでは新田紀彰(B)がツアーを振り返り「2カ月もやってたんですがあっという間です。寂しいですね」とコメントし、中村はplenty加入前のエピソードを語りつつ「江沼と新田と出会って、自信を持って音楽ができることを幸せに感じます」と素直な気持ちを吐露した。
終盤、江沼が「皆さん、最近怒ったりしてますか?」と話し始める。彼は中村が加入したことでplentyが“バンド”になったと言い、さらに3人で回ったこのツアーではメンバー間で意見を言い合うケンカが多発したと明かす。そして「憎たらしいんだよ。でも憎たらしい相手がいるってことすら楽しいです。ケンカができるっていいよね。怒り合える相手を大事にしていこうと思いました!」と照れながらも力強く、メンバーへの思いを口にした。
7色のライトが3人を照らし始まったのは「イキルサイノウ」。歌が始まると紗幕が持ち上がり、テントのように3人を囲む。するとそれをスクリーンにして同曲のアニメーションPVが投影され、ファンはバンドの生演奏とともに楽曲の世界観を表現した映像も楽しんだ。続く「空から降る一億の星」ではメンバーの姿も見えないほどの暗闇の中、ドラムセットの後ろから客席へまっすぐに何本もライトが伸びる。それらは客席を照らしながらくるくると回り、ファンは流れ星を思わせる演出に息を飲んだ。さらに曲の後半にはステージの上方にいくつも黄色い照明がつき、星空のようなライティングに。3人は幻想的な空間の中で、壮大なナンバーを丁寧に届け本編を終えた。
再びステージに登場した3人は「人との距離のはかりかた」をしっとりと披露。続く「最近どうなの?」では中村が力強いリズムを繰り出し、新田はアグレッシブなベースソロを聴かせる。さらにアウトロでは江沼がステージの中央でギターをかき鳴らし、3人は渾身のプレイを見せた。そして勢いそのままに江沼が「もう1回、『枠』!」と叫び、バンドは本編でも演奏した「枠」を再び投下した。曲が終わると江沼が「あー! 楽しいね! バンドになってよかったー!」とうれしそうに言い、加えて「これからも我々のわがままに付き合ってください」とファンへメッセージを述べる。「蒼き日々」でライブを締めくくった3人はすがすがしい笑顔を見せ、ファンの温かい拍手に包まれながらステージをあとにした。
plenty 2014年 冬 ワンマンツアー
2014年12月27日 渋谷公会堂 セットリスト
01. 手紙
02. 幼き光
03. 理由
04. 普通の生活
05. からっぽ
06. まだみぬ君
07. 或る話
08. ボクのために歌う吟
09. その叙情に
10. 枠
11. おりこうさん
12. パンク
13. プレイヤー
14. あいという
15. 見知らぬ朝
16. 東京
17. 先生のススメ
18. 待ち合わせの途中
19. イキルサイノウ
20. 空から降る一億の星
<アンコール>
21. 人との距離のはかりかた
22. 最近どうなの?
23. 枠
24. 蒼き日々
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Dr.kei🇵🇼3月7日発刊「遊んでないで」と言わないで🇩🇪 @Drkei_japan
「バンドになってよかった」新生plenty、渋谷公会堂に星降らせる - 音楽ナタリー http://t.co/8fwSvhiCo4 おー!plenty、渋公かー!すごいすごい!plentyのバンド名の由来に、ラーメンあり!!