ツアーファイナルとして行われた今回の追加公演。客電が落ちるとほぼ同時に「後期衝動」で幕を開け、amazarashiのライブに不可欠な紗幕には楽曲とリンクした映像が観客の視界に広がった。秋田ひろむは「『夕日信仰ヒガシズム』渋谷公会堂! 青森から来ました、amazarashiです!」と歯切れよく挨拶し、アルバムのオープニングナンバー「ヒガシズム」を熱唱。「風に流離い」の前には歌詞を引用した口上を力強く述べてから楽曲へと移り、観客の意識を自身の発する言葉へと集中させた。
間髪入れずに披露された「春待ち」「さくら」では映像演出に加え、バンドメンバーの頭上できらめく無数のLEDライトが楽曲の世界観をドラマチックに盛り上げた。その後amazarashiは聖夜にぴったりのナンバー「クリスマス」をプレゼント。続く「雨男」では雨粒が落ちていくさまが投影され、雨の中でメンバーが演奏しているかのような光景に。さらにポエトリーリーディング曲「冷凍睡眠」では心電図のような波形の映像や、レーザーなどの演出が楽曲の持つスリリングな雰囲気を際立たせた。
ライブの後半、ステージ上にいくつかの灯火がゆらめく中で秋田は、亡き友人へのメッセージを込めた楽曲「ひろ」を歌い上げ、場内の感動を誘う。「それはまた別のお話」では夕日に染まる街並みが次々にスクリーンに投影され、会場はどことなくノスタルジックな雰囲気に包まれた。秋田は「あと2曲でツアーが終わってしまうって考えるとすごい寂しいです」という言葉に続けて、「でも多分、今回のアルバムで言いたかったのはこういうことです。それを糧にちゃんとこのツアーを終わらせて、次に向かっていきたいと思います。ありがとうございました」と感謝を伝えた。そして演奏曲は「ジュブナイル」ののちにラストナンバー「スターライト」へ。広大な星空の中を機関車が走り、無数の鳥が羽ばたくという幻想的な映像とともに、聴く者の背中を押すような力強いアンサンブルとメッセージが届けられた。すべての演目を終えたメンバーはフィードバックノイズの余韻を残してステージをあとにした。
その後2月18日にシングルリリースされる新曲「季節は次々死んでいく」のフル音源が流されてツアーファイナルは締めくくられた。なおamazarashiは4月に東京と大阪で単独公演「あまざらし プレミアムライブ 千分の一夜物語『スターライト』~アンコール公演~」を開催する。
amazarashi LIVE TOUR 2014「夕日信仰ヒガシズム」
2014年12月24日 渋谷公会堂 セットリスト
01. 後期衝動
02. ヒガシズム
03. もう一度
04. 風に流離い
05. 穴を掘っている
06. 春待ち
07. さくら
08. クリスマス
09. 雨男
10. ラブソング
11. 冷凍睡眠
12. あとがき
13. ひろ
14. それはまた別のお話
15. ジュブナイル
16. スターライト
あまざらし プレミアムライブ 千分の一夜物語「スターライト」~アンコール公演~
2015年4月4日(土)東京都 中野サンプラザホール
2015年4月29日(水・祝)大阪府 森ノ宮ピロティホール
関連商品
リンク
- amazarashi official HP
- amazarashi「スターライト」特設サイト
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
あら @arajio_62
初めて行ったamazarashiのライブが夕日信仰ヒガシズムのツアーファイナル。
この時の1曲目の後期衝動が凄すぎて10年近く経った今も忘れられないのよ。
#amazarashi
https://t.co/UFtXlSDV4F https://t.co/hg3PznAgkL