DEEN、歌と景色で魅せた横浜リゾートライブ

DEENが「Summer Resort Live ～4th wave～」の神奈川公演を7月31、8月1日に大さん橋ホールにて開催。ここでは7月31日の模様をレポートする。

「Summer Resort Live」は長野・軽井沢、兵庫・神戸、神奈川・横浜などを舞台に、アコースティックセットとストリングスという普段とは趣の異なるライブを届ける企画。約3年ぶり4度目の開催となる今回は、6月にリリースしたカバーアルバム「君がいる夏 -Everlasting Summer-」の楽曲を中心にしたセットリストでオーディエンスをリゾート気分へと誘った。

夕暮れの横浜港に面した会場にオープニングSEとして流れてきたのは波の音。その音に乗ってステージに登場したDEENは、「Hitomi Sorasanaide -English Version-」からライブをスタートさせる。池森秀一（Vo）は日本語と英語を織り交ぜながら爽やかに歌唱すると、「ごゆっくり、そして素敵な時間を楽しんでください」と挨拶した。一方、田川伸治（G）は「外は暑かったでしょう。皆さんのお化粧の崩れ具合でわかります」とSキャラを見せ、山根公路（Key）がすかさず「綾小路きみまろかよ！」とツッコみ観客を笑わせた。

バラード曲「君がいない夏」に続いては、アルバム「君がいる夏 -Everlasting Summer-」収録曲のパートへ。「Just When I Needed You Most」では田川のつま弾く切ないギターの音色に優美なストリングスが絡み合い、「Reality」では池森が情感豊かに英語詞を歌い上げていく。また「Lucky」では、池森がプロデュースをしている新人歌手・彩葉をゲストボーカルに迎えてデュエットを披露した。

ライブ中盤にはメンバー2人のソロコーナーが登場。山根はThe Beatlesへの愛をたっぷりと語ってから「皆さんの心に届きますように」と言って「The Long And Winding Road」を歌唱し、田川はアルバム「クロール」に収録されている「Passing by a Lady」をアドリブを交えてプレイした。

その後、彼らは「How Deep Is Your Love」で美しいコーラスを響かせ観客を魅了する。また「Don't Worry, Be Happy」では山根が口笛を吹きながらウクレレを弾いてハワイアンな雰囲気を演出。ラストは田川も山根もエレキギターに持ちかえて「California Girls」「The Loco-Motion」を演奏し、本編を陽気に締めくくった。

アンコールでステージに再登場した池森が「外の素晴らしい景色を思い浮かべながら歌います」と言うと、ステージ背後のカーテンが開いて横浜港の夜景が広がる。池森はムーディな雰囲気の中「太陽と花びら」をしっとりと歌唱した。そしてアンコール2曲目にはカサリンチュを呼び込み「So Much In Love」を披露。ヒューマンビートボクサーのコウスケが生み出すビートに池森とタツヒロの歌声が絡み、他のメンバーもコーラスをあわせてオーディエンスのハンドクラップを誘う。

さらにラストナンバー「coconuts feat.kokomo」で再び彩葉もステージに招き入れ、全員で“ココナッツダンス”を踊りながら大合唱。最後は出演者全員で手をつなぎ、深々とお辞儀をしてこの日のステージの幕を閉じた。

なお会場を出るとステージからは見えなかった横浜ランドマークタワーや大観覧車「コスモクロック21」のイルミネーションが広がっており、来場者は写真撮影をするなどして夜景を楽しんでいた。