ベビレ、野音で灼熱のノンストップライブ展開

ベイビーレイズが昨日7月13日、東京・日比谷野外大音楽堂でワンマンライブ「ベイビーレイズ伝説の雷舞！-頑虎一徹-」を行った。

ベイビーレイズ史上最大規模のライブとなる今回は、2014年内に日本武道館公演を行うという公約が実現できるかどうかを占う意味で重要な公演。曇天の中、会場内に流れる北島三郎「まつり」に続いて高見奈央が影アナをすると、いよいよライブ本編に突入する。オープニングSEに乗せてステージに現れたメンバー5人は縦一列に並び、そのまま「恋はパニック」からライブをスタートさせた。5人は元気いっぱいのパフォーマンスで、会場に集まった約2200人の虎ガー（＝ファン）を盛り上げる。続く「ロックオン・ダーリン」ではステージから客席中央に延びた花道を渡って、サブステージで歌とダンスを披露。そのまま「暦の上ではディセンバー」へとなだれ込み、会場の熱気は一気にヒートアップした。

最初のMCでは「今日はいっぱい汗かくよ！」（大矢梨華子）、「虎ガー全員、なおすけについて来いやーっ！」（高見）、「今日も張り切って行くよーっ！」（渡邊璃生）などとメンバー1人ひとりがこの日のライブに対する意気込みを口にしていく。そんな中、大矢が「みんなのおかげで、こんなに晴れたよーっ！」と天気に触れてほかのメンバーからツッコミを受ける場面も。しかし気を取り直して、「この夏一番のお祭り騒ぎで盛り上がっていくぞ！」と観客を煽る。その後もメンバー5人は汗だくになりながら、1stアルバム「自虎紹介」から「勇気のうた」やヒットシングル「ベイビーアンビシャス！」「ベイビーレボリューション」など勢いのある楽曲を連発。また「涙の名前」「アバタがエクボ」「ベイビーステップ」といったミディアムナンバーでは、マイクスタンドを使って感情を込めてしっとり歌い上げた。

ライブの合間には林愛夏が「野音に立たせていただいたのは、2年前の9nineさんのときにオープニングアクトをやらせてもらって以来。そのときは2曲しかなかった」と、初の野音ワンマンに対する思いを口にする一幕も。その後夏らしい衣装に着替えたメンバーは、パンキッシュなアッパーチューン5曲をノンストップで披露。ラストの「ベイビーレイズ」ではメンバーと観客が一緒となってジャンプし、会場の一体感はピークに達した。

ライブも終盤に突入すると空には陽が差し始め、夏の夕方らしい雰囲気に。そんな中、ベイビーレイズの5人はさらに熱いステージを繰り広げる。「Level.1」では客席を左右に分けてのコール＆レスポンス、「夏色パーティー」ではメンバー＆虎ガーが一体となってのタオル回し、「チャリンコアイドル」では高見が自転車、渡邊が三輪車でステージ上を走行するなど、さまざまな手法で観客を楽しませた。そして最後に「ぶっちゃけRock'n はっちゃけRoll」で最高の盛り上がりの中、ライブ本編は幕を下ろした。

アンコールでは5匹の虎が描かれた屏風5枚がステージに用意され、その後方からライブTシャツをアレンジした衣装を着た5人の姿が。ステージ中をところ狭しと動き回り、「JUMP」「スーパーノヴァ」を笑顔で歌った。続くMCで「陽がいい感じになってきたね？」と談笑していると、メンバーには知らされていなかったサプライズ発表が告げられる。ここでは8月に全国8カ所を回る夏ツアー、9月には東京でデビュー2周年を祝う2DAYSライブが実施されることがアナウンス。さらに9月の2周年記念ライブまでにファンから1万人分の署名を集め、見事達成した暁には12月18日に東京・日本武道館でワンマンライブを行うことができることが明かされると、5人は悲鳴のような喜びの声を上げる。しかし署名を1万人分集められなかった場合は武道館公演はキャンセル、ベイビーレイズは年内で解散しなければならないことも同時に告げられた。

この発表を受けて、5人が静かに深々とお辞儀をすると客席からは温かい拍手が送られる。そしてリーダーの傳谷英里香は「正直、7月の時点で武道館について何も発表がないのでずっと不安でいっぱいだったけど、とにかく楽しもうと思ってここまでがんばってきた。（今回の発表を受けて）ずっと遠いと思ってた武道館が、遠くないんだなって思えた。夏のツアーで自分たちを磨いて、笑って2周年を迎えて、1万人分署名を集めて武道館を実現させたい」とゆっくりと、そして力強く宣言した。続けて大矢も「絶対1万人集めよう！ 必ず年末に武道館に行ってみせます！」と叫び、5人はラストナンバー「TIGER SOUL」は気持ちを込めて歌い、2時間半近くにおよぶ初野音ワンマンを終えた。

長い時間深々とお辞儀をし、最後にマイクを使わずに「ベイビーレイズでした。ありがとうございました！」と挨拶をしてステージを降りた5人。しかし会場内にはアンコールを求める声援と手拍子が鳴り響き続ける。そんな虎ガーたちの気持ちに応えるように、みたびステージに登場した5人は「もう、しょうがないなあ」と笑顔で話し、「それでは聴いてください。ベイビーレイズで『ベイビーレイズ』」という渡邊によるおなじみの曲紹介に続いて正真正銘のラストナンバー「ベイビーレイズ」をパフォーマンス。メンバーも虎ガーたちも最後の力を振り絞って歌い踊り、そしてジャンプして、最高の盛り上がりで2度のアンコールを含むライブは終了した。5人は「帰りたくなくなるじゃん」と名残惜しそうな表情を見せ、最後は「虎ガー、サイコー！ ベイビーレイズ、サイコー！」と叫んでステージをあとにした。