音楽ナタリー - 最新音楽ニュース

ZANSHINGフェス決戦編、戦のはずが仲良し女子会に

191

タワーレコードとSPINNSによる共催ライブイベント「ZANSHING SUN FESTIVAL~決戦編~」が、6月8日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催された。

“ファッションと音楽の融合”をテーマにしたマンスリーイベントとして、今年1月より東京・原宿アストロホールを舞台に定期開催された「ZANSHING SUN FESTIVAL」。渋谷に場所を移して行われた今回の“決戦編”には、イベントレギュラーの南波志帆をはじめ、過去の出演者の中から赤い公園SEBASTIAN XNegiccoアップアップガールズ(仮)の5組が集結。さらに初登場となる大森靖子も加わり、合計4時間半におよぶステージを繰り広げた。

イベント冒頭は過去のシリーズ同様、南波の書道パフォーマンスからスタート。真っ赤な袴姿で登場した書道毛筆10段の南波は、ステージ上に広げた身の丈ほどの大きな和紙に、豪快に筆を叩き付けていく。過去4回のステージでは「斬」「新」「残」「心」とイベントタイトルに即した書をしたためてきた彼女が、今回選んだのは「戦」の一文字。南波は「今日は戦じゃー!」とかわいらしい声で雄叫びを上げると、「ブオー、ブオー」と“エアほら貝”を鳴らして士気を鼓舞した。

トップバッターを務めたのは「ZANSHING SUN FESTIVAL vol.2」のゲスト、赤い公園。佐藤千明(Vo)は先日、声帯出血のため大事を取り出演予定のライブを1本キャンセルしたが、ニュースになってしまったことで話が大きくなり「今日ここに来るのがすっごい気まずかったんですよ」「Twitterに『今日は赤い公園・佐藤さんの復活ライブかあ』って書かれてた」と苦笑い。この日は力強い声で「きっかけ」「ひつじ屋さん」「絶対的な関係」などを歌った。またMCでは、当日19歳の誕生日を迎えたアップアップガールズ(仮)の佐保明梨へのサプライズプレゼントとして「ハッピーバースデー」の演奏が届けられる場面も。さらに最近考案したというアイドル風の挨拶「私たち、今会える仏、赤い公園です。南ー無ー」で場内を奇妙な空気に染め上げた。

2番手のSEBASTIAN Xは、1月に開催された「ZANSHING SUN FESTIVAL」第1回の出演メンバーで、今回のステージでは永原真夏(Vo)いわく“日本の有名なロックンロール”「スーダラ節」のカバーを含む6曲をパフォーマンス。「トンプー」「ウォーアイニー」「火の車」「ストロベリー」と独特なコール&レスポンスで盛り上がる「ヒバリオペラ」では、この日限りのワードとして「ZANSHING SUN、FESTIVAL、南波、志帆ー!」が付け加えられた。

バンド2組に続いて登場したNegiccoは、ソフトなブラスアレンジの「ライフ・イズ・キャンディ・トラベル」でスタートさせつつも、その後は「さよならMusic」や「トリプル!WONDERLAND」といったダンサブルなトラックを連発。「圧倒的なスタイル」ではおなじみのラインダンスにアップアップガールズ(仮)の佐保と森咲樹も加わり、ステージを華やかに彩った。最後に「ときめきのヘッドライナー」で締めくくると、次はスペシャルコーナー「☆ZANSHIN FASHION COLLECTION 決戦編☆」へ。

「ZANSHING SUN FESTIVAL」では毎回、SPINNSが手がけたオリジナルグッズを出演メンバーが紹介するコーナーが設けられていたが、今回は本格的なファッションショー形式。振付師・竹中夏海のMCに乗せて、アップアップガールズ(仮)、大森靖子、永原真夏、Negicco、南波志帆の計13人が、それぞれの個性に合わせたコーディネイトを披露した。普段の衣装とは違うガーリーなファッションに、客席ではどよめきが巻き起こる。壇上のトークでは、大森から佐保へ誕生日プレゼントが直接手渡され、さらに竹中からはイベントスタッフが用意した花束も贈られた。観客からも「おめでとう!」と祝福された佐保は、両手いっぱいにプレゼントを抱えながら「19年間で一番幸せな誕生日です!」と声を裏返して喜んだ。

ファッションショーを挟んでの後半戦は、アップアップガールズ(仮)からスタートした。ステージ衣装に戻り臨戦態勢を整えた7人は、熱気あふれるパフォーマンスで場内を盛り上げる。いかなるときも本気の姿勢で挑み、ライブを「決戦」と呼ぶ“戦うアイドル”アプガは、オープニングで南波がしたためた「戦」の文字やイベントサブタイトルを“私信”と把握。「アッパーカット!」では新井愛瞳がステージ袖で踊りながら観ていた大森を引っ張り上げ、8人で激しくダンスしながら熱唱した。なお彼女たちは年末に「2時間を超えるかもしれないノンストップライブ」を東名阪3都市で行うとのことなので、さらなる熱狂を味わいたい人は続報を楽しみにしておこう。

続いて大森靖子の出番となり、場内に1曲目「ミッドナイト清純異性交遊」のトラックが流れるも、ステージにはアコースティックギターが1本置かれたのみ。突如2Fバルコニーから現れた大森は、そのまま1Fの客席フロアを突っ切って歌いながらステージへと向かう。柵をよじ登りようやく舞台へと上がると、今度はアカペラで「さようなら」を熱唱。その後はギターをかき鳴らしながら「新宿」「エンドレスダンス」「絶対彼女」などを矢継ぎ早に歌い、場内全体を独自の世界へと引き込んだ。

全6組のトリを務めた南波志帆は、小松シゲル(Dr / NONA REEVES)、SUNNY(Key)、岩谷啓士郎(G, Manipulate)からなる「ナンバンド」をバックに、竹中夏海が手がけた振り付けを交えながら「見たことないこと」「髪を切る8の理由。」など6曲を披露。「ばらばらバトル」では奇抜なダンスを見せたかと思うと、バラードソング「カノープス」では切ない歌声で観客を魅了した。アンコールでは6組全員が集い、南波の楽曲「MUSIC」でのセッションが実現。肩を組んだり抱き合ったりと、仲睦まじい様子の出演者たち。長時間におよんだイベントは幸せな空気に包まれ大団円を迎えた。

「ZANSHING SUN FESTIVAL」は今回で一段落となるが、南波は「とても思入れのあるイベントなので、これから先も続けていきたいと思いますし、そのために私も日々音楽と真摯に向き合って、がんばって歌っていこうと思います」と宣言した。親交の深いアーティストたちが生み出す“ZANSHING”なコラボレーションの続きに期待しておこう。

音楽ナタリーをフォロー