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山口一郎、主催レイブパーティ「1~2年後に実現させたい」

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5月31日から6月1日にかけて長野・こだまの森にて開催されたオールナイトイベント「TAICOCLUB'14」。このイベント中、サカナクションの山口一郎(Vo, G)による講演会がRed Bull Music Academy Session特設会場で行われた。

この講演会は今秋に東京で開催される「レッドブル・ミュージック・アカデミー」(RBMA)のプレイベントとして企画されたもの。晴天に恵まれたこの日、山口一郎はインタビュアーに小野島大を迎え、クラブミュージックの魅力や、サカナクション主催によるレイブパーティ構想などについて語った。

サカナクションとして、数々のロックフェスはもとより「NHK紅白歌合戦」への出演も果たしている山口。彼は「紅白歌合戦」はお祭りの感覚が強く、「TAICOCLUB」はホームだと思える場所であると語る。また「TAICOCLUB」にサカナクションが初出演した際、邦楽ロック系のバンドが出演していることに来場者が違和感を覚えていたことについても言及し、J-ROCKやJ-POPを聴くリスナーと、クラブミュージックの遊び方を知っているリスナーを掛けあわせて1つのムーブメントを生み出したいという信念を持っていることを明かした。このほか「紅白歌合戦」で北島三郎「まつり」を聴いて感じたこととして「16分で拍を取るとアフロビートと近い」と独自の見解を述べ、「Antibalas(黒人音楽をルーツにしたモダンアフロビートバンド)の楽曲には、演歌と通ずるものがあり、『与作』の『ヘイヘイホー』というフレーズで合いの手が挟める」と解説した。

さらに「ミュージックステーション」に出演した際の話になると、山口は「僕らはサイドスピーカーも立てて、通常のテレビスタジオよりも大きな音で生演奏した。そのあと、番組に出演していた三代目 J Soul Brothersさんが立ち上がって、『感動しました』と言ってくれた」というエピソードを披露。番組終了後に三代目とCDを交換したことを振り返り、彼らのサウンドについて「リスナー層にあわせたミックスが施されていて、彼らの場合は車やパソコンのスピーカーで聴いても楽しめる音響が計算されている」と所感を述べた。

サウンドシステムに関する話題が続き、山口はサカナクションの幕張メッセ公演でサブウーファーを多数並べてライブを行ったことを振り返る。クラブミュージックは低音を感じることでグルーヴを味わうことができるため、J-ROCK・J-POPリスナーが体験したことのない音圧でサカナクションの音を浴びせたかったという思いを吐露し、「低音を感じたことがなく、歌モノ主体で聴いている若者はクラブミュージックにカルチャーショックを受けるはず。グルーヴを楽しめる場所にそんな若者を呼び込みたい」とも語った。また現在のロックシーンで流行している四つ打ち主体のギターロックに関しては、「グルーヴと低音が足りない部分もある」と感じていることを明かし、「自分たちも研究してるし、できていないところもあるが、その感覚を探り続けていくことが重要」と自身の課題であることも伝えた。

そして山口は構想段階にあるサカナクション主催の野外レイブパーティについて言及。このパーティはミュージシャンが自らの遊び場所を作ることなどをテーマに計画されているもの。山口は「リスナーにとって未知の音楽体験を得られる場所を作るミュージシャンでいたい」という思いを胸に、「1~2年後に実現させたい」という展望を語った。

講演会の最後には来場者からの質問コーナーが用意された。この中で山口はサカナクション主催のレイブパーティに関する具体的なプランを問われ、「ワンマンではなくさまざまなアーティストを招き、ライブもDJも盆踊りも楽しめるパーティを考えている。さらに高校の先生が課外授業として生徒を連れてこれるようなワークショップや、親と子供がキャンプをする場所を提供して、音楽体験とともにいろいろ楽しんでもらえるようなものにしたい」と答えた。

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