チェコリキッド単独でツアー終幕、アディムも一瞬乱入

Czecho No Republicが昨日2月2日、東京・LIQUIDROOM ebisuにてライブツアー「エンジョイ！冬のネバーランドリリースツアー」の最終公演を行った。

昨年10月にリリースしたメジャーデビューアルバム「NEVERLAND」を携え、11月より全国を回ってきたチェコ。ツアーファイナルとなったこの日、彼らはバンド名やツアータイトルをかたどった風船が飾られる会場内で、ダブルアンコールを含む2時間強のワンマンライブを繰り広げた。

武井優心（Vo, B）の「皆さん楽しむ準備できてますか！」という言葉から1曲目「Call Her」が始まると、LIQUIDROOM ebisuはあっという間にピースフルなチェコワールドに染められていく。オーディエンスは彼らが鳴らす豊かなバンドアンサンブルを全身で受け止め、手を掲げたり横揺れしたりと思い思いに楽しむ様子を見せる。武井は「ここにいるお客さんみんな、ハッピーな気持ちにさせることにメンバー全員全力を注ぎ込もうと思ってるんで、好きに踊って帰ってください」と告げて観客の期待感を煽った。

その後はめまぐるしい展開の「トリッパー」、八木類（G, Cho, Syn）がメインボーカルをとる「絵本の庭」と続く。さらにひさびさの演奏となった「マサチューセッツ」やタカハシマイ（Cho, Syn, G, Per）が伸びやかな歌声を聴かせる「ファインデイ」、八木のシンセサイザーが映える新曲のダンスチューンなど、さまざまな楽曲が観客を踊らせた。中盤のハイライトとなったのは「国境」。メンバーの背後のスクリーンには雄大な山々や空を飛ぶ鳥たちの映像が流れ、ゆったりとした曲調とあいまって場内には壮大な音世界が広がった。

社会人経験のある八木が仕事を辞めたときの喜びを表現したという新曲では、彼がハンドマイクで熱唱する場面も。そして砂川一黄（G）がテンション高く歌い上げる「ウッドストック」からライブは後半戦に突入し、「幽霊船」「MUSIC」「Festival」と会場を盛り上げるナンバーが連発される。「RUN RUN TIKI BANG BANG」では山崎正太郎（Dr, Cho）の力強いドラムソロがオーディエンスを沸き立たせた。続くMCでは武井がデビューしてから今日までの約3カ月を振り返り、ツアーを経て感じたことや無事にファイナルを迎えることができた喜びを吐露。観客はそんな彼らを激励するかのような拍手を浴びせ、会場は温かいムードに包まれた。本編最後に披露された「ダイナソー」では、曲中に2012年に脱退した元メンバーである吉田アディムが乱入。「アディム」と書かれた赤い服を着た彼は、フロアを派手にアジテートすると何事もなかったかのように袖にはけていった。

アンコールでは5月21日に東京・SHIBUYA-AXにてイベントライブを開催することが発表される。武井は「AXドリンクバイトをクビになった武井がついに演者として帰ってきた！最初で最後！武井のAX帰還ギグ！～そして伝説へ～」というイベントタイトルを読み上げると「まあタイトルの通りなんですけど……」とこぼしつつ、過去にSHIBUYA-AXでのバイトをクビになったエピソードを明かした。その後5人は最近のライブではあまり演奏されていない曲をつなげたメドレーでファンを喜ばせたあと「ショートバケーション」で締めるも、鳴り止まない拍手を受けて改めてステージへ。ダブルアンコールとして「DANCE」を届け、昨年から続いたツアーの幕を下ろした。

Czecho No Republic「エンジョイ！冬のネバーランドリリースツアー」
2014年2月2日 LIQUIDROOM ebisu セットリスト

01. Call Her
02. ネバーランド
03. レインボー
04. トリッパー
05. 絵本の庭
06. 1人のワルツ
07. マサチューセッツ
08. Don't Cry, Forest Boy
09. ファインデイ
10. 新曲
11. MIKA
12. 国境
13. 新曲
14. ウッドストック
15. 幽霊船
16. MUSIC
17. Festival
18. RUN RUN TIKI BANG BANG
19. ノンストップ
20. ダイナソー
＜アンコール＞
21. メドレー（erectionary～グッバイ～ノーウェアボーイ～魔法～サンシャイン～ABCD Song）
22. ショートバケーション
＜ダブルアンコール＞
23. DANCE

Czecho No Republic「AXドリンクバイトをクビになった武井がついに演者として帰ってきた！最初で最後！武井のAX帰還ギグ！～そして伝説へ～」

2014年5月21日（水）東京都 SHIBUYA-AX
※詳細後日発表

※記事初出時、一部曲名の表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。